故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

ダウンサイジング

2024-11-01 03:15:16 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「古色営み」です。
国立にあった古民家です。
市から依頼された人が、囲炉裏で焚火をし藁屋根を燻していました。
北風を防ぐ雁木が5mの屏風のようでした。
土の庭から土間を覗くと、妙に落ち着きました。


郊外型からコンパクトシティー構想に変わりつつある。
東京一極集中は終わっているはずである。
広軌と狭軌で郊外路線が互いに連結し、東京は通過点となっている。
広島から見ると、埼玉、千葉、神奈川を含めて、ぜーんぶ大東京である。
宝塚に住む人も、大阪から来たという。

バブルがはじけて、赤字が膨らんで借金経営が無理だった、ダウンサイジングに気づいたが遅かった。
大手スーパーと土地デベロッパーが消えた。
貸し倒れになった銀行が続いた。
潰すと大やけどとなる、大手銀行と地方銀行に返済なしの税金が投入された。

今日のタイトルは、「ダウンサイジング」です。
子育ての時は、子供部屋を確保するために二階家が必須であった。
150m2の土地には、二階家。
60m2の土地には、法律が変わり3階建てとなる。
子が育ち、夫婦二人になったら3部屋で足りる。
独居になったら、リビング(テレビを観ながら寝る)と台所の2部屋で足りる。
施設に入れば、一部屋である。
私たちの周りの家の二階の部屋はカーテンが閉まったままである。

それなのに、私たちの暮らしはダウンサイジングに不向きである。
会社で上役を経験された方は、いつまでも中心にいたい。
不必要な交際費が年金暮らしを圧迫します。

東北大地震のあと、情報管理のためサーバーが2つ以上必要になった。
東京の他に、関西にも置いた。
サーバーを新たに設置するために、これまでの事務所をダウンサイジングすることになった。
捨てるもの(10%)、必要の可否を検討するもの(70%)、残すもの(20%)の比率であった。
「一年間使わなかった」をキーワードにし再度挑戦した。
捨てるもの(70%)、決められないもの(5%)、残すもの(25%)となった。
やればできると、大いに捨てた。
一人一つの事務机も、会社にいない日が多い営業とサービスは人数分ないフリーの机となった。
個人の持ち物は、キャリー付袖机とコンピューターだけであった。
なんの支障もなく、他部署と情報交換ができ新鮮でさえあった。
かつて勤めたエンジニアリング会社は、一年に2回部署間移動があった。
仕事によって、アメーバのごとく人が動いた。

震災後には、こんなこともあった。
卸問屋(中間ストック)は消えていて、世界中から即納で部品調達するのが主流であった。
風呂の底蓋やドアのノブが調達できず、建築工事は完工できなかった。

20%の電気節減は、震災前には業界ごとの大反対が、2か月で達成された。
コロナ以降、事務所を閉鎖し、サーバーだけを置くスペースを確保し、社員は自宅で仕事をした。
駅近しの価値が、駅から遠くても住みやすい環境を選択するようになった。
原子力発電が停止しても、太陽光発電が出現し今や日中の電気が余る時代になりつつある。
AIが発達し、大型コンピューター用の新たな発電設備が求められている。
地方創生を達成するには、インターネット用のインフラ設備(有線&無線)とサーバー基地が急務となった。
広大な中国では、電話回線(インフラ)を引くより無線の携帯電話が先に普及した。
大豆油を搾る工場が次々出来た。
搾りかす(これを得るために油を搾る)を中国の内地の農場にトラックで運ぶより効率的と船で日本へ輸出した。

家族構成に従って移り住み、必要とするものに明け渡す。
住宅事情がそんな風に変化する時代はいつ来るのか。
事情の分かる地方自治体が、ニッチの仕事を地方に落とし空き家のリニューアルをする。
美しくなった家に住みたい人が引っ越す。
あるいは、旅行者に貸し出す。
食堂もカフェも旅行案内も残ったものがやればよい。
補助金の使い道を一ひねりしたいものです。
不便でも、品不足であり高くても近くの雑貨店でものを買い、残った食堂で食べる。
そんな生活ができたらよい。
どこにも誇れるもの(景観)があり、頑張り屋がいるはずです。
ダウンサイジングは、不便さを排除し安近短を助長するものではない。

転勤や転職のたびに、泣きながら近所の付き合いを閉じた。
嫁入り道具で持ってきた3点セットのタンスを大型ごみで出した。
家族を取り巻く環境も時代と共に変化する。
オーストラリアの時給が高い(3倍以上)と、日本人の若い技能者が移り住む。
保護主義が、今もまた世界中で議論噴出である。
長い歴史の中で、人々は流れ移り、文化が混じり文明ができた。
一国だけの鎖国は到底無理なことなのに、今日の寝床と明日の飯のために賛成する。
人々よ、柔軟になり少しだけ我慢しよう。
漫画家が言ってたように、なぜ差別したり反対するのか興味を持つようになれば、
自らの至らなさ(狭さ)に気づき、新たな世界(視野)が広がる。
そして、膨張する得体のしれない欲望をダウンサイジングすることで、
人を許せるようになるはずである。

2024年11月1日
(あとがき)
まとまりのない散文になりました。
ダウンサイジングは、私たちの世代では終活ととらえられがちですが、
昔から営々と続いてきた暮らしの知恵ともいえるのではないでしょうか。
「目からうろこ」の発見がきっとあるはずだと、柔軟に考えたいと思っています。
(筆者)
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今を生きる(Part5)

2024-10-26 07:32:21 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「このままここで」です。
まあるい地球を感じる海原です。
なにも変わりがないように見えます。
風に吹かれ、お陽さんが笑っているかもしれませんね。


過去書いたものを時々読み返します。
2015年10月11日投稿記事、「今を生きる(Part2)」では、
プロジェクトでいう、基本構想、基本計画、基本設計、詳細設計を期間的には全行程の3割でこなす、内容的には7割を占める。
やっと工事中となり、期間的には7割ですが、内容的には3割となります。
幼いころ描いた夢が基本構想、学んだ頃(学校、社会人初期)が基本計画および基本設計、
40歳で不惑を迎え迷わずこれがしたいと詳細設計です。その後に工事中となり、完成(死)まで今に至ると書いています。
(記事を要約)
今日のタイトルは、「今を生きる(Part5)」です。
40歳ころまでに決めた生き方を、その後迷わず「工事中」を、時々修正を加えながら生きているようです。

Part2で言ってるように、期間的には人生の7割を占め長いのです。
それなのに、実際の「今」はとても短い。
一日がすぐに過ぎてしまいます。
一方、死ぬまでのことを考えてしまうと、途方もなく長く感じます。
短い「今」の連続が、遠い未来へ延々と続く。
心の羅針盤で方向を確かめながら、決められた道程(工程)を正しく走る。
工事期間中には、いろんな関係業者と付き合うことになります。
まさしく、関係業者とくっつき離れの繰り返しです。
関係業者(お世話になった人)は、少なくなると大いに心配しました。
走り続けることで関係業者(隣人)はますます増え続け、心配は不要でした。
完成(死)が終わりとなる。

一生懸命生きた工事の証が、たぶん少しだけ人々の心に残ります。
灯なのか、悪夢なのかはそれぞれの人に任せることになる。
ああ、私はただひたすら生きるだけです。
まとまるわけもなし。
それでよい。

2024年10月26日

以下のように、Part2も含め、過去4回「今を生きる」について、考察しています。
興味のある方は、ハイライトをクリックしてください。(筆者)
2014年10月4日投稿記事、「今を生きる」
2018年8月7日投稿記事「今を生きる(Part3)」
2021年1月23日投稿記事「今を生きる(Part4)」
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毎日書く

2024-09-19 05:37:34 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「トマト誰の子」です。
育てた人のもの?
それとも食べる人のため。
ナメクジでも虫のためでもない。
トマト自身の子です。
私たちは、トマトが育てた実をいただきます。


今日のタイトルは、「毎日書く」です。
ポットに種を播き、水をやる。
水をやると、水分を求めていろいろな虫がやってきます。
緑の葉を見つけて飛んできます。
定植するまでは、油断がなりません。

この夏は、日照り続きでした。
毎日、朝か夕方に野菜に水をやりました。
井戸水を汲んで、野菜にかけても、1時間もかかりません。
野菜は、水が足りると新芽を出し実になる花を付けます。
足りないと生命維持だけに専念し、次世代(新芽や花)のことまで至りません。
水分が足りないと野菜は葉を丸め、虫の餌食になります。
足りていると次から次に新芽を出し、少々虫に葉をかじられても元気です。

水分がないと、リンゴは実を落とします。
ミカンは、自分が枯れるまで実に栄養を送り続けます。
人生の悲哀と縮図を見るようです。

年齢を重ねると、色々な機能が低下します。
中でも、脳が退化するのが一番怖い。
コミュニケーションをとる。
文章を書き、絵を描き、音楽を奏でる(指の運動もかねて)、汗をかくなどやることはいっぱいあります。
言わば、どれも億劫なことばかりです。
毎日欠かさずやる。
これが出きません。
やらないのにぼやく。

なかでも文章を書くことは、とても良いことです。
何かのテーマで書くと、自らの足りないことに気づきます。
七転八倒がちょうどよい。
食事を作り食べる。
汚れたものを選択し、収納する。
床を掃き、汚れた食器を洗い片づける。
暮らしのなかに、気づきのメモがある。
膝の関節を滑らかにし、筋肉を躍動させる動機になります。
でも続かない。
こんな毎日です。

2024年9月19日
(あとがき)
会社に勤めている頃は、休みたいと思いました。
今はスケジュールが埋まりません。
嘆くことをやめて、若い人に勝る唯一の「時間がたっぷりある」のアドバンテージを活かしています。
効率など2の次です。
(筆者)
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なにしろ掃除

2024-03-15 05:10:51 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「僕が主役」です。
なんで、そんなに頑張るのか分かりません。
なにしろ、僕は自由人ですから。
誰だ猫じゃらしで誘うのは、僕は忙しいのだから相手できませーん。

我が家の庭で用を足す猫が、台所に入った。
わっと叫んだら猫はパニックに、廊下のカーテンに飛び乗りサッシに突進した。
やっと戸外に出たけど、サッシの窓ガラスが割れた。
ガラスやのおっちゃんに、翌日治してもらった。


年寄りが なまけたらすぐ ゴミ屋敷

今日のタイトルは、「なにしろ掃除」です。
なにしろとは、
(他のことは一応別にして、これだけは強調したいという気持ちを表す)
なんにしても。なににせよ。とにかく。
(広辞苑より)
つまり、なにしろです。
朝ご飯を作って食べる。
食器を洗って、洗濯物をしかける。
その間に掃除です。

狭い我が家ですが、出っ張りを極力排除しました。
日本旅館のようなたたずまいを目指しました。
すべての押し入れを、奥側だけ三段(600mm幅)にし、収納しているものが一目瞭然です。
冬物(暖房器具類)は納屋に収めて、夏物(扇風機など)を出します。
冬は、逆バージョンです。
そのために、納屋をフローリングにして、5段棚(高さ自在型、幅1800mm)を6基設置しました。
時々しか使わぬ大工道具や台所用器具や材料を納めています。
収穫した果物や野菜と加工した食品も納屋の棚に収納です。

出っ張りがないだけ、掃除機をかけるのは5分間で済みます。
料理をしたら、洗濯を干したら、歩いたら、掃除をしたらゴミが出て、また散乱します。
都度、掃除機をかけます。あるいは小さな手帚でササっと掃きます。
なんでも短時間で済みます。
洗濯物を干して、布団を干したら(押し入れに入れないで毎日干す)、今日の5分間ミッションは終わりです。

4時に起きて、この一連の作業を終えるのが10時です。
運が良ければ、ブログが書けます。
それから、畑に出かけます。
皆さんは、一仕事を終えて帰る時間です。
私たちは、もう10年間昼飯抜きです。
カフェをやってる頃、昼飯時にお客さんがあるもので、落ち着いたら夕飯近くでした。
畑でお茶を飲んだり、果物やお菓子(たまにお握り)を食べます。
近所の人は、毎日ピクニックをして遊んでいると思われています。

4時間も畑仕事をしたら疲れてしまいます。
4勤3休が定番です。
休みの日には、釣りをしたり、ゴルフ(ほとんどが2サム)です。
たまに、読書です。

あーあ、と一日が終わり、夕飯を食べたらもうおねむです。
椅子の上でうたた寝をし、予約したテレビ番組は妻に変更されています。
そして、翌朝ルーチンワークをします。
ルーチンワークだけは、休みなしです。
そのために、出っ張りだけは厳しく管理しています。
買い物袋も冷蔵庫に収納し、袋はすぐに畳み、ごみは玄関に出します。
良く見える玄関においておけば、どちらかが納屋まで運びます。
生ごみは、生コンポストにしたいけど猪がほじくり返すので、電気を使った乾燥コンポストです。
おかげで、腐ることはありませんし、肥料に使っています。

無罪放免の雨が恋しい毎日です。

2024年3月15日
(あとがき)
これからゴルフです。
このところ妻にグロスで負け続けています。
今日こそ、謙虚に遊びたい。
(筆者)
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失敗(困難)を楽しむ

2024-02-15 11:50:40 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「あのウェストがたまらんな」です。
おまえも馬鹿だね。


今日のタイトルは、「失敗(困難)を楽しむ」です。
ガムを一枚作業着に入れ忘れたまま、洗濯をしました。
脱水した作業着を引き出しました。
洗濯槽は千切れたガムが張り付き、包み紙は千切れ張り付いていました。
細かすぎて手では取れません。
掃除機を持ってきて、洗濯槽に散らばった紙くずを吸わせました。
出っ張りのコーナーにこびりついたものは、爪楊枝でほじくり出しました。
作業着に付いていた細かいゴミは絨毯に払落し、洗濯籠に残っていたゴミも併せて掃除機で吸いました。
籠にこびりついていた気になる髪の毛も一緒に吸い取ってくれました。

冬用ジャンパーに煙草の吸殻を落とし、穴を開けました。
妻が、くまモンのアップリケを穴を覆うようにつけてくれました。
くまモンが気に入り着続けています。

フロッピーにインデックスを付けて内容が分かるようにしました。
インデックスの糊がコンピューター内部に張り付き、フロッピーが取り出せなくなりました。
「なんですか」と、いつもの忙しい友人に相談しました。
コンピューターのキーボードを止めている無数のねじを全部外しました。
この時点で、新しいのを買わなければと覚悟しました。
無事取り出せて、形が違うねじを間違わずに止めて、1時間で回復しました。
ほーっう、魔法だ。
こんなことができるんだ。

カフェをやっているとき、春休みに小学6年生2人が化粧をしてきました。
160cm以上ある女の子達は、高校生か社会人かと見間違うほど大人びていました。
小学校は卒業したから、中学校は入学前だからの隙間を狙って挑戦したのでしょう。
親も一緒でしたから、容認です。
学校規則に縛られない、「江川の一日」のようなあっぱれでした。

5分で済むルーチンワークを妻に取られたくありません。
洗濯物は、乾くように、助べえな親父に妻の下着をのぞかれないように、バランス重視で干します。
旅館のような出っ張りのない住まいに、毎日掃除機をかけます。
すべてが慣れており、うまくいくからです。
F1レースの狭いコックピットで100人分の料理を作るのを真似しています。
すべての料理が出来上がった時は、使った機材と皿は洗われ、拭かれ、元の場所に収納されています。
訓練のたまものです。

トイレをできるだけ我慢して、ルーチンワークをやっています。
急がないと間に合わないから、効率よく事は運びます。
座れば、すっと出ますから、こちらも好都合です。

失敗の連続です。
たまには、脚が吊るし寝られません。
妻に優しくしてもらえないときもあるので、深呼吸しながら痛みをこらえます。
思いなおして、寝る前にストレッチをやることにしました。

こんなものです。
失敗なんて怖くない。
むしろ、後に「どうするかな」と楽しんでいます。
だから、汚れようが、壊れようが、ぜーんぜん苦になりません。

2024年2月16日
(あとがき)
すりガラスに影が映っているだけで、出社してすぐに帰りたくなりました。
気に入らない上司を小説の登場人物に使ってやろうと考えました。
なんだ、そんなものか。
もっとやれえ。と理不尽さえも楽しめるようになりました。
(筆者)
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