故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

草刈三昧

2023-01-31 19:07:47 | よもやま話

今日のタイトルは、「草刈三昧」です。
人に頼まれて、草を刈る。
頼まれないのに草を刈る。

一昨年の冬、移住して間もない頃、裏の畑が荒れていました。
夜中に物音がするので、部屋を暗くして窓から畑を見ました。
大きな猪が、土を掘っているのが、街灯の光で確認できました。
翌朝、山際の畑で箱罠にかかった猪を見に行きました。
昨夜見た猪とよく似ていました。

家を買おうとしたら、農地も山も買って欲しいと頼まれました。
まとめて買うことにしました。
裏の畑も買った農地も耕作放棄地でした。
我が家の畑に行こうにも、農道にも木が生えていて近寄れませんでした。
裏の畑の持ち主の許可をもらい、草を刈りました。
裏の畑には、後に野菜を植えました。
我が家の畑の隣地(耕作放棄地)の持ち主に許可をもらい草を刈りました。
この辺りで、耕作放棄地の草を刈ることは、
雑木(10m)もかっぽん(3mのイタドリ)も伐ることを意味します。
我が家の畑回りの雑木の年輪は11年でした。
イタドリの根(一本)も深く、周りの土を取り除いて掘り出し切ることになります。
雑木の根を耕運機で鋤きながら、辛抱強く掘り起こします。

ふたつの耕作放棄地(1050m2+250m2=1200m2)を刈るだけで、
3か月かかりました。
土が見え、急いで植えやっとピンポン玉くらいになったジャガイモは、
猪に一夜で食べつくされました。
畑回りに、鉄柵と電気柵を施工しました。

自分の畑が落ち着いた頃、周りの耕作放棄地が気にかかり、持ち主に黙って草を刈りました。
持ち主(90歳超)の女性からビールが届きました。
頼まれて、別の耕作放棄地の草を刈りました。
近所の先輩たちから、草刈の腕を見込まれ、草刈の助っ人を依頼されます。
喜んで受けます。

草刈は楽しい。
やればやった分だけ、きれいになり元の姿に近づきます。
通りがかる近所の方たちと会話が弾みます。
やりたくてもできない事情が理解できます。
変化は、山の畑の箱罠に毎週かかっていた猪がかからなくなったことです。

2023年1月31日
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息子に

2023-01-27 09:57:43 | よもやま話

寒風に 大根干して 子に送る

息子よ、あなたに会いたいです。
一緒に、たわいもない話をしたいです。

私達の子として産まれてくれてありがとう。
子供は親を選べません。
悔しい想いをいっぱいさせました。
あなたにつけた名前に、お母さんは大喜びでした。
祝いをくれた皆さんに、「大いに夢を見、創って欲しい」と語りました。

三人姉妹の中の男の子でした。
だからと言って、特別なことはなにもしてあげられませんでした。
あなたは、一人で大きくなった。
大学も自分で学費を稼ぎ行きました。
高校生の頃、友達を作ろうとしないあなたが、販売員のアルバイトをしました。
私達はスーパーに行き、大きな声で呼びかけているあなたを物陰から見て安心しました。

私は、今あなたにして欲しいことはありません。
あなたにしてあげられることはないか。
それだけを考えています。

会える日を楽しみにしています。

2023年1月27日
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寒さに弱い

2023-01-26 16:14:22 | よもやま話

鍬もつ手 やる気をくじく 寒さかな 

干した大根が凍りました。
悪いことに、20本ばかり吊るしていた、竿ごと落ちてしまった。
落ちた大根を洗おうとすると、外の水道(井水)が凍っていた。
今日のタイトルは、「寒さに弱い」です。
ストーブのタンク(5リットル)に灯油を毎日注ぐようになりました。

竿を吊るすひもを納屋の軒先に固定する。
ビニールひもでは弱いので、1.5mmの針金にする。
脚立に乗って吊るしていると、水が大量に流れている音がする。
音のする方に行くと、隣の家の屋外配管から勢いよく水が流れている。
慌てて、隣りに知らせに行く。
早めに知らせてくれたので、水道代が助かったと、隣人はいたって呑気である。

外の水道のヒーター線を巻きなおす。
被覆材の中にヒーター線を通しビニールテープで固定し、アルミテープで仕上げた。
いい加減な仕事をしていると、最もやりたくない時に補修をすることになる。

4つの宅急便を作る。
送る紅八朔の外皮の汚れ(虫の出した汁)を湯に浸した布巾で拭きとる。
妻は、アップルパイとパンを一生懸命焼く。
友人には紅八朔を送り、子供にはパン、アップルパイと野菜を送る。
親心は、寒い中でも忙しい。

早めに用事を終えて、草刈と思っていたが昼過ぎには曇ってしまった。
4℃以下となると、草刈に行くには勇気が足りない。

ヒートテックを着、ばっちり寒さ対策するも、悶々と過ごすことになった。
パンが冷めるのを待って、30分かけて宅急便を出しに行く。
アップルパイを絶賛してくれる友人にも届ける。

「忙中閑あり」ではなく、「寒中忙あり」になった。

2023年1月26日
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そうなんや

2023-01-25 06:18:35 | よもやま話

写真タイトルは、「干し大根」です。
しもぶくれの大根は、煮てもおろしても美味しい。
数年に一度の雪をかぶりました。


島では珍しく吹雪ました。
昨日は、うっすらと山が雪化粧をしましたが、昼には融けました。
今日は、島の反対側迄走り、二軒の空き家の水道管に凍結防止の保温をしました。
今日のタイトルは、「そうなんや」です。

カフェの隣の方が、認知症になられました。
息子さんの心配をよそに、何回も徘徊を繰り返しました。
雪の早朝、片方ずつ違うサンダルを履いて出ました。
転んだのか裸足のまま、15Km離れた方向違いのコンビニで保護されました。
凍傷になり、そのまま入院されました。
刑事が訪ねて来られ、私達から事情を聴きました。
事件性がないことを確認され、帰られました。
続いて、一度も来たことがない民生員の方が訪ねて来られました。

会社のパワハラ、家庭内のモラハラでうつを発症し家に閉じこもりになる。
ヤングケアラーは、15人の未成年者に一人はいると聞く。
研修制度で来日したベトナム人が、一緒に働く中国人を刺しました。
島の牡蠣業者で起きました。

社会が抱える問題だと言われます。
認知症の場合、民生員や公的機関(市役所、ケアマネ、地域の惣代)の取り組みが悪い。
パワハラの場合、学校、会社や警察の対応が遅いとか言われます。
過疎になったのは、政策が悪いとも言われます。
それもあるでしょう。

「あなたが盗んだ」と言い張る認知の母に、「そうじゃない」と娘は否定し、咎めます。
そして、身内であれば情けなくなり、大好きだった母が嫌いになります。
医師から、「認知は、歳から来るものです」と教えられ霧が晴れる。

変わる母を、「そうなんや」と感じる(気づく)ことから始めた方がよいと私は考えます。
次に、当事者意識を持つことです。
自分だったらどう対応するか。
誰かのせいにしても問題は解決しません。
腹がくちたら悪さもせんじゃろうと、おばさんは非行少年にお握りを食べさせる。
したくてもできない年寄りに代わり、私は少しだけ草刈や耕すのを手伝う。
あとは、いつも通りやれるのです。

日本中の耕作放棄地の草刈はできない。
出来ない理由に向き合い、「そうなんや」と少し理解します。
自分はどうするか。
できることを、できるだけやるだけです。

2023年1月25日
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点から点の生活(Part6)

2023-01-24 05:26:44 | プロジェクトエンジニアー

点だって 鳥さん虫さん 線に見え

今日のタイトルは、「点から点の生活(Part6)」です。
田舎では、売れないから捨てようとするB級品を都会の友人に送ります。
味わい方でA級品に変わります。
そう思い、実家の耕作放棄地に植わっていた紅八朔を収穫し、友人に送ります。
親せきに送っても余る紅八朔に、義姉が困っていました。
美味しい柑橘類が少ない東北限定で売る道を付けました。
昨日も、東北から注文の電話がありました。

効率よい農業を目指さない。
余った時間など不要です。
出来なくなった耕作放棄地の草を刈っています。
草の中から現れるパゴダ(果樹、風景)が好きです。
蘇った果樹の収穫を、任せてくれた老人に返します。
余るものは、都会の友人に送ります。
小さくてもよい、点と点をつなぎ面にし、時空を超えた地図に仕上げています。
目的は、「昔からこうだった」を見たいから。
格好よく聞こえますか。
毎日、フーフー、ハーハーです。
「あいうえお」を伸ばす、女のよがり声は聞こえません。

「点から点の生活」が何故に尊ばれるのか、検証しています。
先に何があるのか、答えが見つからない生き方を模索しています。

2023年1月24日

(あとがき)
「点から点の生活」をこれしかないとやってきました。
天候を選べない会社員には、農業は無理だと気づきました。
分かっちゃいるけど、出来ない理由をあれこれ考え続けています。
答えを探る10年でした。
始められたことを歓び、続けることに苦しんでいます。
いずれにしても、天が「スパッ」と中断してくれるまでのことです。
時間がある方は、ハイライトをクリックして、過去の「点から点の生活」を読んでください。
(筆者)

2022年6月3日投稿記事「点から点の生活(Part5)」では、空間(都会と田舎)を埋め、時間(喜びを分ける)をかぶせることで、
「化学反応を助ける触媒や、食べ物を美味しくする酵素になれるんじゃないかと期待する。」(記事より抜粋)と書いています。
2022年6月3日投稿記事「点から点の生活(Part4、時間編(続き)」では、
「空間提供(移住)ではない、時間の過ごし方について私たちは提案しないと、
若い女性は納得してくれないのではないだろうか。」(記事より抜粋)と若い女性にアピールするプランを考えようと書いています。
2022年6月3日投稿記事「点から点の生活(Part4、時間編)」では、「特に若い女性への投資を始めれば良い。」(記事より抜粋)と女性の暮らし(時間)を中心に据えることだと書いています。
2022年6月3日投稿記事「点から点の生活(Part3、都会編)」では、
好きで選んだ土地です。どんなことでもよい、コミュニケーションをとる機会を作ることです。
2022年6月3日投稿記事「点から点の生活(Part2)」では、
俳句で、「おらが町 かもめよ良され 歌わんか」(記事より抜粋)と田舎で暮らす人に都会と同じ生活ではない楽しみ方を見つけて欲しいと書いています。
2022年6月3日投稿記事「点から点の生活」では、
カフェをオープンし、「縁側のような曖昧なゾーン(外でも内でもない)」(記事から抜粋)を作りました。
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