アゲハの庭園で地面付近の前蛹を採集。ほんとうはそのままの場所で観察したかったのですが,位置や蛹化時間帯やらがあって,室内に持ち込んだのです。そうである限り,きちんと見届けなくちゃ。そんな思いで観察を続けました。
観察をしているうちに,蛹化が間近な兆候が見え始めました。昼間のことで,大助かり。その様子を記事にしておきます。
10月5日(月)午前8時05分。釣り針型の姿勢で,まだ動きはまったくありません。
10月5日(月)午後8時09分。 一日が経って動きが出てきました。下写真からは,からだ全体が垂れ下がり,細長くなってきたことがわかります。併せて,筋肉の収縮・弛緩運動が現れてきました。
10月6日(火)午後0時46分。表皮が上に向かって送られ始めました。そして,頭部の皮が裂けました。
午後0時48分。頭部がはっきり見えかけました。
午後0時50分。 触角・口吻・翅にあたる部分がよくわかります。皮はどんどん上方に送られていきます。
午後0時53分。皮が完全に送られ,その皮をなんとか落とそうともがきます。
午後0時55分。皮が落ちないと,動きがもっと大きくなりました。しかし,それでも落ちません。皮が落ちたかどうか,どうやって感知できているのかと考えると,まことにふしぎな感じがします。
午後3時41分。結局皮は落ちませんでした。こういう例はときには見受けられます。
前蛹から蛹への大変化は,観察する者の目を釘付けします。大きなドラマです。