自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

谷間のセツブンソウ

2017-02-22 | 植物

毎年今頃になると,セツブンソウを思い出します。谷間に住む知人が所有する山麓で,今年もセツブンソウが咲く季節を迎えました。電話して尋ねると,確認していないが,まだすこし早いのではないかとのこと。

蕾でのよいので,できればそれらが群生している様子を画像に記録したくて訪ねることにしました。自宅から30分ほどの道のりです。そこは谷あいの村で,ふしぎなことにそこにしかセツブンソウが生えていないという珍しい場所です。狭い区画にわんさかと生えている光景を目にしたら,誰だってもう忘れられないでしょう。わたしもその一人です。

着いて確かめると,ポツンと花が一つ咲いているだけ。蕾が林立しているわけでもありません。 

 
おかしいなあと思いながら,よくよく見て行くと,ポツンポツンと目に入って来るだけ。「こんなことがあるわけがない」と思って探しても,やっぱりあっちに一本,こっちに一本といった感じなのです。


見て行くうちに目にとまったのがシカの糞。花の脇にパラパラと散らばっていました。「ははーん,シカが食べたんだな」と合点。そういえば,周りの田には鹿柵が張り巡らされて,シカの行動は制約されています。この群生地はシカが自由に歩き回れる区域にあたります。 

 
本来なら花はもう咲いていたのでしょうが,惜しいことにシカの餌になったのでしょう。

 
こんなふうにかたまって咲いているのはかろうじてここだけ。

 
季節感をちょっと味わえましたが,環境の変化を強く感じることになった撮影日でした。 

 


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