自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

トキリマメの豆果,ふしぎな色

2013-11-03 | 植物

古刹を訪れ境内を歩いているとき,ふしぎな実を見かけました。低木に巻きついた蔓に生っている豆がなんとも可憐で,赤いのです。こんなの見たのは初めて! 熟した豆果(莢)がこんなに赤くなる豆って,ほかにあるのでしょうか。緑の中の珍しい風景です。それで,写真に収めたのが下の写真です。

小さな豆で,豆果のなかに種子が二個入っているのがわかります。 

 

たまたま,豆果が裂けて真っ黒な種子が剥き出しになっている実がありました。やっぱり種子の数は二つです。光沢があって,ピカピカ光っています。それら二個の種子の付き方を見ると,「ここから養分を摂り入れたたんだぞ!」と主張したそうに見えます。ヒトのお臍とそっくり!

 

わたしにはたいへんめずらしいので,帰宅してから図鑑で調べました。名前は“トキリマメ” 。名の由来は不明らしいです。別名があって,“オオバタンキリマメ”というのだそうです。タンキリは“痰切”で,種子を食べると痰が止まるという俗説にもとづいているのだとか。

さて,赤くなることについてですが,いったいなにゆえにでしょうか。「自分はここにいる(ある)ぞー!」と強くアピールしている姿にちがいありません。そうなら,なにに自分の存在を知ってほしいのでしょうか。鳥に知らせたいのでしょうか。この豆がとくべつに好きな鳥でもいるのでしょうか。ほかに思いつくヒントがありません。ふしぎな赤色です。

一部採集してきたので,来年植えてみたいと思っています。花を確認したいのです。

 


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