自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

棚田の里

2016-01-16 | 日記

今日,棚田保存運動でよく知られたI集落を訪ねました。ひさしぶりのことです。ここは「日本の棚田100選」に選定されているところです。

山間部で棚田があるほどですから,海抜高度はかなりあります。自動車で向かうと勾配がすごく感じられ,帰路はアクセルを踏まなくてもタイヤが回転する,ブレーキを踏むだけでOK。そんな感じなのです。

じつは,ここにお住まいの知人Yさんが大事に保管し,ときには使っておられる石臼をお借りにいったという次第です。それを使って,きな粉・ソバ粉を作る予定です。

リタイアされて間もないYさんは,「のどかな景色に囲まれて日々農業をすることがこんなにたのしいと思ったことはありません」「村おこしで,国から補助金をいただいてがんばっています」「ここで作れるお米はわずか。それを農協に出荷するのでなく,ブランド化して販売していこうと思って取り組んでいます」「限界集落に近づいていますが,……」,そんなことをニコニコして話してくださいました。

村は澄み切った空気に包まれ,まことに清々しい風景が広がっていました。下から見上げると石垣が重なり,見下ろすと棚田面が,目を遠くに向けると谷間のずっと向こうに峰がありました。


日常生活を送るのはなにかと不便のようですが,わたしはわたしなりにひととき,先人が切り開いてきた大地を強く意識しないわけにはいきませんでした。石垣を積むだけでもたいへんな労力を必要としたでしょうに。

お借りした石臼を,ありがたく使わせていただきます。

おしまいに一つ。この村でも,なんと梅がちらほら花を付けていました。暖冬の影響です。スゴイ!

 


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