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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツバメシジミの産卵風景

2018-07-21 | ツバメシジミ

偶然とはふしぎなものです。さらに,その偶然が次々に起こると,もうこれはとんでもない事象だと思えて来ます。今回のツバメシジミの産卵目撃もそうです。もしかすると,一頭の行動なのかもしれません。あるいは二頭だったのかも。ツバメシジミの産卵期とはいえ,目の前で展開する風景には驚き入りました。

その風景のいくつかをご紹介しましょう。

びっくりさせない限り,いくら近づこうが大丈夫。

 

 

あちこち飛び回って,比較的若い集合花に舞い降ります。 

 

 

これから咲こうとする花は,食餌用植物として頼りになるのでしょう。それを感知して産み付けるのがスゴイ! 

 

 

産み付けた花を採取しては,後を追いかけます。

 

 

ひたむきに産みます。

 

 

わたしが“自然となかよしおじさん”であることをまるで許してくれているような行動に見えました。なんとありがたい!

 

  

孵化を期待しておきますね。

 


ツバメシジミ,孵化激写!(10)

2018-06-27 | ツバメシジミ

卵はシロツメクサの花に産み付けられます。そこは至って狭い空間。ときには卵の側面が付着する場合があるようです。下写真がその例です。

さてどうなるかと見ていたら,問題なく孵化が始まりました。ところが,ふつうとちがって左回りに蓋を開けるのです。これはもしかすると,卵の底面がたまたま逆方向になっていることに関係しているのかもしれません。

 

あとはそのまま無事に事が進んでいきました。

 

 

今回,わたしには左回りというのがとても印象に残りました。

 

 

本シリーズはこれで終わりとします。

  


ツバメシジミ,孵化激写!(9)

2018-06-26 | ツバメシジミ

今回は,いくつかの誕生シーンをご紹介します。

真上から撮りました。卵の蓋を開け終わったときの雰囲気が伝わってきそう。でも,このアングルでは立体感はあまり感じられません。

 

この誕生シーンは,花の上から覗いて撮りました。立体感が出ています。

 

頭がすっぽりと出た瞬間です。

 

同じ幼虫が,身をぐっと乗り出しました。

 

からだをなんとか出そうとして,上向きに出て来ました。

 

花の上方向から覗き込むようにして撮りました。もうすぐ出て来そう。

 

と思っていたら,すぐに出始めました。

 

たくさんの卵があれば,いろんな写し方を試みることができます。激写といっても許されるでしょうか。 

 


ツバメシジミ,孵化激写!(8)

2018-06-25 | ツバメシジミ

純白の卵に黒い点が見えると,それは頭部。観察者にとっては孵化の始まりのサインのようなものです。それで急いでカメラ位置を決めます。

花の奥に産み付けられた卵なので,撮影には苦労が伴います。 

 

出て来る瞬間を見守る一瞬は観察者にだけ与えられた貴重な時間。観察者冥利に尽きる,といいますか。

 

いのちが躍動する瞬間です。いくら小さくてもいのちはスゴイ!

 

からだをぐうっと曲げ気味にして,殻から出ようとします。休むことなく,一気に出ます。

 

わたしだけがこんな場面をリアルタイムで見てよいのだろうかと感じつつ,ぜいたくな(?)時間を過ごしています。 

 


ツバメシジミ,孵化激写!(7)

2018-06-22 | ツバメシジミ

花弁に産付される卵は数少ないのですが,その中でも表面に突き出すようにして産み付けられる例は稀でした。写真のような,いわば優雅な位置にあるのを見たのは初めてです。写真に撮りやすいし,様子もわかりやすいし,条件は抜群です。

下に薄っすらと見える影が頭部です。

 

近づいて撮りました。

 

今度は反対側から撮りました。やはり影がはっきり確認できます。からだは右回りできるようになっています。

 

 

白を表現するのはとてもむずかしいと感じています。 今回は光をなんとか味方に付けられたでしょうか。

この卵の大きさをこれまで1mmの半分程度として記事にしてきました。しかし,実感としてお伝えできていないかもしれません。写真版で撮っておきましたので,ご参考までに。

 

別の卵を。

 

 


ツバメシジミ,孵化激写!(6)

2018-06-21 | ツバメシジミ

6月19日(火)。続々と孵化。ただ,時間帯が夜間になる場合が多いので,残念ながらそれらにきっちり付き合い切れません。わたしの体力からすれば,昼間の出合いに期待するほかありません。

花の付け根に産み付けられた卵に穴が開き始めました。しかし,そこはとにかく観察しにくい隙間。苦労してレンズを向けなくてはなりません。

 

 

穴がすこしずつ開かれていきます。 

 

例に漏れず,空いた穴からするすると脱出。 

 

頭部の向きに素直にそのまま出ようとします。 

 

「よいしょ」と掛け声をかけたみたいに,花軸に取り付きました。 

 

誕生の筋道はその例とも同様です。無事に生まれ出ました。

 


ツバメシジミ,孵化激写!(5)

2018-06-19 | ツバメシジミ

夜。そろそろ孵化を迎えた様子の卵を撮りました。

 

正面から撮ると,影が見えます。右側やや上方に頭部があります。

 

同じ卵を,ちょっとずらして撮ると表面模様がよく見えて来ます。 

 

翌朝観察していると,孵化して間もない幼虫が通り過ぎてゆきました。

 

近くの卵です。もうすぐ孵化しそう。昼間なので様子を見届けることができるでしょう。

 

 


ツバメシジミ,孵化激写!(4)

2018-06-18 | ツバメシジミ

今回は産卵につながる画像をアップします。

植木鉢をネットで覆い採卵する方法を試みていると,花にとまったままの個体がいました。朝のことだったので,気温が上がらず飛ぶ気配はありません。それでまず接写をしました。

翅がずいぶん傷んでいます。苦労が窺えます。

 

いろんな方向から撮っておきました。そのうちの一枚です。

 

日がわずかに当たるところで撮ると,途端に翅を広げました。蔭に入れると,また翅を閉じました。体温による体機能の変化はじつに微妙だと感じました。

 

花を見ると,腹端下辺りに卵が4個かたまって産み付けられていました。この個体が産付したものかどうかわかりませんが,印象に残りました。

 

撮っているうちに,体温が上昇したらしく舞い上がっていきました。あとわずかないのちです。がんばってほしいな。

 


ツバメシジミ,孵化激写!(3)

2018-06-17 | ツバメシジミ

6月15日(金)。卵をいくつか撮っておきました。

集合花の根元についている卵です。花を取り除いて撮影しました。卵の直径は0.5mmです。

 

萼片に付いた卵です。

 

これも同様です。萼に産付される例がもっとも多いですね。腹端が接触しやすいからでしょう。

 

中には,花弁に産み付けられる例も。今回は7個ありました。

  

 


ツバメシジミ,孵化激写!(2)

2018-06-16 | ツバメシジミ

6月14日(木)。卵を調べているとき,偶然,殻を破って孵化寸前のものを発見。もうびっくり,びっくり! 産付卵16個のうちの1個です。13日に成虫を捕獲しネット内に入れたので,この卵はその成虫が産み付けたものでないことは明らか。つまり,それより以前に産付されたものであって,その花をふしぎにもわたしが採集していたことになります。

 

幼虫は卵の上部を切り取って行きます。 

 

ほぼ切り終えました。

 

完全に切り終えました。 

 

 

休むことなく,出始めました。

 

 

ぐうっと身を乗り出して出て来ます。 

 

 

どんどん出て来ます。

 

 

体毛がとにかくすごくて,立派なのです。

 

 

そのまま下方に向かいました。足早に去ったといった感じです。 

 

 

こんなにタイミングよく孵化を撮影できるなんて! 感謝。結局採卵できた卵の数は現時点で15個ということになります。これからの観察結果については主なものだけを記事にします。