古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

人とのつながり   ②

2015年02月11日 11時52分41秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 人間はもともと群れる <生き物> でした。いまも群れて生きています。それなのに「一人になりたがる」「好き勝手に生きたがる」。そんな矛盾を抱えた <生き物> です。
 こんな話を講演で聴いたことがあります。

 人間は群で移動しながら生きる動物でした。群の雌が子どもを産む。鹿は産れるとすぐ立って歩く。群について移動する。ところが人間の子どもは立つどころか這うこともできない。子どもを抱えた雌が取り残されてしまう。 …… そこで人間は移動するのをやめた。定住し、土地を耕して生きることにした。 …… 人間は弱く生まれる生き物です。「やさしさ」がないと生きられません。人間の心がつながらないと人間は育ちません。だからいま「子育てのための人間連帯」が必要なのです。

 そんな話でした。
 「孤独」を、「自由」を、求めるくせに、どこかではつながっていたい。干渉してほしくないけど注目されたい。それは単なる「好み」とか「性格」の問題でなく、人間という存在そのものが持つ矛盾です。人間の「生きるための課題」です。その課題のまわりでいろんな悲しい事件が起こっています。
 人間には『正解』はちゃんとわかっています。 …… 「人が生きるために人がつながらねばならない。みんなで支え合わねばならない。だから自分は○○○しなければならない」
 でもそれができない。未知の人と知り合うのはいやだ。相手に合わせて気をつかうなんていやだ。人のために何かするなんてアホらしい。 ……
 人と出会い、たのしく語り合い、居心地よくすごせたら、アホらしいとは思わないでしょう。「無駄なエネルギーをつかった」、「時間を浪費した」と思わないでしょう。
 そんな力が身につければ、人とのつながることがたのしくなるでしょう。
 近頃『コミュニケーション能力』という言葉を耳にするようになりました。   (つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする