日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

昨日の続き・・・

2009-10-20 12:32:26 | マーケティング
昨日エントリした「いかに注目度を上げるのか?」という内容についてだが、実はこの手法、私たちは既に様々な場面で見ている。
それはネット上でもあるし、買い物に行ったスーパーでも見かけることができる。
時には通販カタログで見かけることもある。
それは何か?といえば「お客様の声で出来ました」という商品・サービスだ。

最近特に多いのが、ネット会員を募集し、その人たちにあるテーマを投げかけ、自由に意見を言ってもらい(=書き込んでもらい)、「こんな感じですか?」と商品サンプルのモニターを募集し、再び意見を求めながら改良を加え、商品化していくという方法だ。
このような方法で商品開発されるモノの一つに、ベビー用品や女性向け商品がある。

このような方法で、開発・商品化された商品・サービスは、市場に出てからも比較的強い。
強いというか・・・爆発的に売れる場合もあるし、ロングセラーとなる場合もある。
その理由に上げられるのが、「参加意識」と「親しみ感」だ。
これまで、企業側が「こんなモノが欲しいんでしょう?」と言って、出てきた商品は時には「企業からの上から目線」という場合がある。
「こういうモノを使う人は、こういう生活スタイルを持っている(はずだ)」という、企業側の思い込みが、商品そのものに現れていたり、コマーシャルなどでそれが表現されていたりする場合などが、「上から目線(=自分たちと関係ない)」と生活者は感じてしまう。
「上から目線」というと、企業側からは「そんなコトはない1お客様(=生活者)の立場や思いを商品化している」と、言われそうだが、案外「思い込み」で商品・サービスを提供している場合が、少なくないのだ。
そんな時ほど、生活者は「上から目線」だと敏感に感じてしまうのだ。

ところが「お客様の声で出来ました」商品は、「自分たちの意見や考えを取り入れているから、使いやすいだろう」という、期待感が出てくる。
この場合、若干値段が高くても余り抵抗感なく、購入をしてくれる。
何故なら「自分たちが作った」という、自負に似た「安心感や満足感」が既に高いためだ。

もちろん、それなりの「リスク」はある。
それは、買い手となる生活者が「裏切られた」と感じたときだ。
その場合、まったく売れないどころか、企業そのものに対しても否定的な行動となり、企業を危機に陥れる結果となる。

そのために一番大切なことは、お客様(=生活者)とのコミュニケーションだ。
自民党の期待値の低さは、これまで選挙民とコミュニケーションを図ることなく、ある特定利益団体とだけのお付き合いによるモノだとも言えるのだ。

企業は自民党の轍を踏まないための、努力が必要だ。

いかに注目度を上げるか?-谷垣総裁と自民党-

2009-10-19 12:23:41 | アラカルト
日経新聞のWEBサイトに、世論調査の結果として「自民党谷垣総裁期待しない75%」という記事が掲載されている。

野党となった「自民党」と「谷垣総裁」からすれば、この数字はとても厳しい数字だと思う。
というのは、これまで与党としての経験しかない「自民党とその総裁」としては、「いかに注目されるのか?」という戦略を立てたことがないからだ。
実際、谷垣さんが総裁になってからテレビのニュースなどで登場した回数は、指折り数えて幾つあったのだろう?という程度だ。

印象に残っていない、というコトもあるのだが、日々の政治のニュースの中心は当然の事ながら、与党となった民主党だ。
何より、自民党政権の頃よりもスピード感を持って、いろいろなことが進行している姿が見えるようになったことが、民主党を取り上げる回数をより増やしているように思う。
自民党が与党だった頃は、夜の料亭からキングメーカー気取りの派閥の領袖といわれる人たちが、出てきてウニャウニャと話をする姿ばかりが、目立っていたから余計に「政治のスピード感」を感じさせるコトになっていると思うのだ。
その違いを自民党の皆さんは、どれだけ感じているのだろう?

何とか世間の注目を浴びようと、国会で鳩山さんや小沢さんの政治献金疑惑を追及し様と考えているのかも知れないが、ますます生活者からは冷たい目線で「やっぱり自民党って、体質的にも発想的にも古いわ~」と、思われてしまうだけと思う。
実際私の友人の中には、「献金疑惑って言ったって、自民党の人も同じようなコトをやってきたんでしょ?元々は、自民党から出た人たちなんだから」と、冷めた目で見ている。

そんな自民党が、選挙民である生活者を振り向かせる方法がないわけではない。
今朝のFM番組を聞いていたら、早稲田大学マニフェスト研究所所長の北川正恭 さんが「民主党マニフェスト・アフターチェック」というお話をされていた。
その中で、「英国の場合、マニフェストを作り始めるのが、選挙の1年半以上前。たたき台の状態から、発表をし、その内容についての意見や考えを求めながら作っていく」というお話があったのだ。
まさに、自民党が注目される活動というのは、民主党のあげ足を取ることではなく「自民党として実行可能なマニフェスト」を立案段階から発表をし、ブラッシュアップを図りながら、民主党との違いをアピールする、という方法しかないのではないだろうか?
それでなくとも、これまでの自民党政治では「公約は選挙用のモノであり、実行できるかどうかは分らない。出来なかったらゴメンネ~」というコトが常だった。
その「公約できなかったゴメンネ~」体質から、脱却した姿を見せることが注目度を上げる唯一の方法のような気がする。

谷垣さんや自民党のみなさんが、どれだけ気付いているのかは疑問だが・・・。

温暖化対策第1弾?「電動バイク」

2009-10-18 22:03:25 | ビジネス
朝日新聞のWEBサイトに、電動バイクも開発競争熱く 各社がコンセプトカーという記事が掲載されている。
おぼろげな記憶では、以前、ヤマハ発動機が「電動バイク」を発売していたと思っていたのだが、どうやらバッテリーの問題で、生産・販売中止となっていたようだ。

それから、バッテリーなどの開発が進み再び「電動バイク」の開発に、各社(といっても、3社のようだが)が力を入れ始めたというコトだろう。
その背景にはやはり、鳩山さんが国連で宣言した「温暖化ガス排出25%削減」という目標があるからだろう。
事実、今日の日経新聞のWEBサイトには、温暖化ガス25%削減「必ずできる」 首相、企業に協力要請へという記事が掲載され、関連記事として、同友会や日商が協力体勢とある。
経団連の名前がないのが気になるが、やはりこれまで自民党寄りできたのだから、仕方ないのかも知れない。
政権交代で、いきなり方向転換というコトもできないのだろう。

それにしても、「コンセプトバイク」というコトもあり、それぞれにユニークなデザインが目を引く。
もちろん、ホンダのように「らしさ」を感じさせるデザインもある。
記事中には、写真掲載がないがスズキは燃料電池式のモノのようだ(プレスリリースを下にスクロールしてください)。
ヤマハやホンダが、都市の中近距離の移動を考えているのに対して、スズキは現在の大型バイクのような使い方の提案を考えているようなデザインだ。
もしかしたらスズキの場合、高齢者向けの電動カー(通称:セニアカー)の実績があることから、新しいタイプの電動バイクを考えているのかも知れない。

三社三様の考えがあって、それぞれが魅力的なモノづくりをすれば、それだけ「電動バイク」の市場は魅力的なモノになるだろう。

それにしても、鳩山さんの「温暖化ガス25%削減」に応えるようなタイミングでの「電動バイク」の発表は、企業側としては願ってもないパブリシティとなったようだ。


不況と粉もん、新規参入「米粉」も

2009-10-17 19:16:21 | ビジネス
先月あたりから、チョッと面白くも今を感じさせるテレビCMが流れている。
日清フーズ「お好み焼き粉」のテレビCMだ。
2パターンあり、どちらも「野菜がいっぱい食べられる、美味しくも家計にやさしい・お好み焼き」という内容だ。
確かに、「お好み焼き」にはいっぱいのキャベツやもやし、ねぎといった定番の野菜がたくさん入る。
それだけではなく、お肉も高級な部位よりもお手頃価格の薄切りバラ肉(三枚肉)の方が美味しい。
案外、冷蔵庫の残り物を利用しても美味しく食べられるし、何よりも休日のお昼などは家族でワイワイと焼きながら楽しめるという「娯楽性」も備えている。

というコトを反映しているためだろうか?今日の時事通信のWEBサイトには、景気悪化で「粉物」に脚光=材料費安く、おなかも満足という記事が掲載されている。

もちろん「粉もん」と言っても、和の雄が「お好み焼き・たこ焼き」なら、洋の雄は「ホットケーキ」だろう。
実は、ここ数年「ホットケーキミックス(粉)で作るお菓子」というレシピ本が、書店に行くと何冊も見かけることがある。
昨年だったか、今年の初めだったか忘れてしまったのだが、「ホットケーキを親子で作ると、子供の脳を活性化させる」という話題が一部新聞などに掲載されていた(紹介サイトは森永ホットケーキミックス・サイト)。
不況とは関係なく「お母さんと一緒にお菓子作り」というのは、子供の頃の良い思い出にもなる。

ここにきて、もう一つ話題となっている「粉もん」がある。
それが「米粉スィーツ」だ。
背景には、小麦アレルギーの子供たちでも安心して食べられる「ケーキ・焼き菓子」という点がある。
それに目をつけたのが、日本の食品自給率を上げる目的で行われているキャンペーン「フードアクション・ニッポン」だ。
今月に入り、新米が出始めたためなのか?「米粉倶楽部」という、サイトも開設している。
これまで、米粉といえば和菓子の素材として販売されていた(「上新粉」や「白玉粉」)のだが、最近ではオーガニック食材を扱う食料品店などでは「ケーキ用米粉」として、販売されるのも見かけるようになった(「上新粉」よりも微細に挽いてあるのが特徴)。
それだけではなく、お菓子作りが苦手という方にも人気があるという。
それは小麦粉に含まれる「グルテン」がないため、失敗が少ないためだ。

このチョッとした「米粉ブーム」を見て思うコトは、「お米の種類によって味が違うのか?」というコトだ。
もし「コシヒカリ」と「秋田小町」、「はつしも」の「米粉」の味が違うのであれば、それぞれの味を生かした「ご当地米スィーツ」が生まれるかも知れない・・・と、思ったからだ。
「富士宮焼きそば」の成功で、最近、地域活性化を目的とした「B級グルメ」の開発が盛んだ。
もしかしたら、新しく「ご当地米粉グルメ」も登場するのではないだろうか?

下の写真は、今日偶然お昼に作った「(ホットケーキミックスで作った)レーズン入りカボチャの蒸しケーキ」だ。




ヨーグルトを食べると、インフルエンザ予防になるのか?

2009-10-16 12:32:58 | ライフスタイル
毎日新聞のWEBサイトを見ていたら、ヨーグルト:風邪に効果という記事があった。
よくよく読むと、「風邪にかかりにくい」だけではなく、「インフルエンザに感染してもその後の拡大防止に効果が期待できる」というコトらしい。

数年前、「花粉症にヨーグルトが効果的」という話があった。
もしかしたら、ヨーグルトそのものが、風邪やインフルエンザといった症状に効果が高いというコトだろうか?
はたまた耳鼻咽喉系の病気に効果がある、というコトなのだろうか?
といっても、ヨーグルトの素となる「菌」の種類によって、その効果はイロイロのようだ。
今回の「菌」は、ブルガリア菌の一種「1073R-1」というタイプの菌らしい。

花粉症で思い出したのだが、お茶の「紅富貴」が効果的だという話もあった。
今では「花粉症のシーズン」になると、ドラッグストアーやお茶屋さんの店先には「花粉症対策・紅富貴」というPOP広告が貼られるようになった。
そのお茶にも、インフルエンザに対して有効だという。
先日静岡新聞のWEBサイトをチェックしていた時、偶然見つけたのが、インフルにカテキンの力 県立大グループが「感染抑制」化合物合成 「静岡の茶に習う」治療薬可能性も という記事だ。
コチラは、特にお茶の種類の限定ではないのだが、ただお茶を飲めば、インフルエンザ予防になるという単純な事ではないようだ。

日に日に新型インフルエンザの患者さんが増えてきている中で、ワクチン以外に効果的な予防策がないことも、大きな不安材料となっている。
しかし・・・もし身近な食べ物で予防できるのであれば、利用したいというのが、生活者としていうのが本音だろう。

どれほどの効果が期待できるのか、疑問だが、試す価値はありそうだ。
「ヨーグルトが風邪に効果的」という記事と一緒に、毎日新聞のWEBサイトには新型インフル:国産ワクチン、1回の接種で効果 厚労省という記事も掲載されている。
もし1回の接種で効果的だとすれば、これまで「2回接種」を前提としていたことから、いきなり倍の人が接種対象となる。
本当だとすれば、うれしいニュースだ。




イロイロなところで「変化」が求められている

2009-10-14 16:19:32 | アラカルト
時折、チェックさせていただく地方紙・静岡新聞のWEBサイトに、川勝知事が全国知事会脱会を検討 「出席に値せず」という記事が掲載されていた。
ご存知のように、川勝さんという知事さんは民主党の支持を得て、知事になった方だ。
民主党の支持を得るまでもなく、若い首長さんたちがここ2,3年生まれている。

そんな首長さんたちと、県知事歴3期・4期という十二分に経験をもっている(=それなりにご高齢)首長さんたちが一同に会するのが「全国知事会」という会議だ。
この会議そのものの存在を大きく知らしめたのは、おそらく宮崎の東国原さんや大阪の橋下さんの登場によるコトロが大きいように思っている。

とは言うものの、「全国知事会を脱会する」というコトを言った知事さんは、いなかったように思う。
「脱会」理由が財源取りに終始しているからという。
これまで首長さんの大きな仕事というのは「国から財源をどれだけ持ってくるのか?」というコトだったように思う。
もちろん同時に「公共事業」もそれに含まれている。
だからこそ、中央に太いパイプがある人が、首長さんとして選ばれてきたのだ。

それだけではなく、与党に対しての「圧力団体」という側面もあるはずなのだ。
それを如実に現しているのは、大阪の橋下さんだろう。
メディア露出度が高いだけではなく、やや過激とも取られるような発言は「地方の声」として取り上げられやすい。
「陳情型」→「モノ言う株主型」になってきたというと、分りやすいかも知れない。
だが、いずれにしてもその目的は「財源確保」が、メインだったのではないだろうか?
東京の石原さんの「オリンピック開催で東京再開発」という手法も、結局のトコロ「財源確保」であることには変わりない。

首長さんたちの言う「地方分権」を本気で実現させるためには、「財源確保のため」よりも先に「地方のヴィジョン」が語られる必要があるのかも知れない。
そこに描かれるヴィジョンは、もっと地方色豊かなものであって良いだろうし、むしろそうあるべきなのではないだろうか?

今問題になっている「空港建設」などの問題も、「地方空港を作る」コトだけが優先されたために、同じような問題を抱えた地方空港をたくさん作ってしまったのでは?
「隣の県には空港があるのに、我が県にないのはおかしい!」的発想から、知事会も脱却する時代に来ているというコトなのだと思う。

地方の首長さんにも「変化」が求められているというコトだ。



イメージ一新となるのかな?谷垣総裁のポスター

2009-10-13 22:58:21 | アラカルト
今回の政権交代で、「自民党寄り」と言うコトが露呈した感のある産経新聞のWEBサイトに、自民党が新ポスター作成「再生こそ私の使命」「歩く。聞く。応える。」と言う記事が掲載されていた。
他の新聞社のWEBサイトでの掲載があった記憶がないので、産経新聞の独占記事かも知れない?

ところで、この谷垣新総裁のポスター(「自民党の新ポスター」をクリックすると、大きな画像とポスターの説明ページに飛びます)をご覧になってどのような印象を持たれただろうか?
あくまでも個人的な印象だが・・・。
「再生こそ、私の使命」と言うキャッチコピーのポスターは、一般的な選挙ポスターと言う印象だ。
よく言えば「正統派」悪く言えば「新鮮味に欠ける」と言うトコロだ。
確かに、谷垣さんの強い意志が感じられるポスターなのだが、「で?どう再生するの?」と言う雰囲気ではない。
もっともポスターと言う媒体は、そこまでアピールできるモノではないので、期待するコトは出来ないのだが、「真面目な谷垣さん」と言う印象で終わってしまっている。
「再生」をキーワードにするのであれば、谷垣さんを登場させるのではなくもっと他の表現方法もあったのでは?と、思ってしまう。

そしてもう一つの「歩く。聞く。応える。」と言うポスターだが、一歩間違えると「栄養ドリンク剤」のポスターっぽく見えてしまうような気がする。
上着を羽織る仕草で「さぁ出発!」と言う感じがよく現されているとは思うのだが、この「上着を羽織る仕草」と言うのは、栄養ドリンク剤のテレビCMやポスターなどで使われる手法だからだ。 
その理由は「さぁ!行動開始」と言う印象を与えることができるからだ。
それと同じ手法を取ったことで「新しく変わる自民党」と言う印象と、「歩く。聞く。応える。」と言うキャッチコピーで、「(生活者にとって)身近な自民党」とか「(生活者の)声を歩いて、聞き、それに応える政党」と言うコトを表現しているというコトが、よく分る。
分るのだが、逆にそれが「これまでの自民党って、(生活者の)声を聞くために、歩き、応えるような政党ではなかったんだ・・・」と、意地悪い見方もできるのだ。

結党以来初めて、本格的野党となった自民党としては「野党としてのアピール」と言う点で、まだまだ模索中という感じなのだろう。
ただ、これまでと同じ表現方法のポスターでは、「変わった!」と言う印象を与えることは難しい。
その意味では、次回に期待というトコロだ。

ところで、この谷垣さんのポスター・1枚100円で販売されているらしい。


今だから考えたい「働きがい」と言うコト

2009-10-12 20:30:06 | ビジネス
Yahooのトピックスに、雑誌記事の紹介があった。
それが「プレジデント」の、なぜ日本の会社は「働きがい」がないのかと言う記事が紹介されていた。

「なぜ、日本の会社は「働きがい」がないのか?」と言う、問いはとても厳しいことのように思う。
かつて、日本のお父さんたちは一生懸命に働いていた。
「企業戦士」と呼ばれ、それこそ「寝食を忘れるほど働いていた」ように思う。
なぜそこまで「働いていたのか?」と言われれば、「家族を養うため」と言う大儀があったからかも知れない。
何より「仕事に誇りを持っていた」ように思う。

それがいつの間にか「(楽して)儲けた者勝ち」と言う、新しい価値判断が生まれてしまった。
人を出し抜いてでも、出世する事が企業内での成功者と言う雰囲気もでてきた。
その一つが「成果主義」と言う、ある種の「結果重視」の評価だろう。

「成果主義」の発祥の地(と言うのも変だが)・アメリカでは「成果主義」に対しての疑問視がだいぶ前からされるようになってきた。
と言うのも「個人の成果=業績・実績」ではないからだ。
仕事と言うのは、一つのチームとなってアイディアを出し合い、協力し合って実績や業績を生むものだからだ。
だからこそ「組織」が重要になり、「組織を構成する人の資質」が大切になってきているのだ。

そんな動きが既に起きているのに、日本の企業はいまだに「成果主義」にとらわれている部分がある。
それはある意味「管理し易い」からかも知れない。
そしてそれが急速に進んでしまったことで、「職場における自分」と言う存在意義を見出せなくなりつつある、と言うのが日本の企業なのかも知れない。

と同時に、「派遣切り・期間雇用社員切り」などに象徴される「人の扱い方」にも、疑問を持ち始めているような気がする。
もちろん、「リストラ」と言う名の「正社員の首切り」が安易に行われ過ぎたことで、職場内には「明日はわが身」と言う、仕事よりも自分の将来の不安が先にあるような状態では「働きがい」など、感じるはずはない。
場合によっては「リストラの対象にさえならなければ、それでよい」と言う意識が生まれてしまう場合もあるはずだ。
そんな職場の雰囲気では、「働きがい」など感じられるはずもない。

しかし、このような状況は日本の経済全体にとって、決してプラスではない。
短期的に見れば、収益が改善され、経営も安定するがそれによって、企業の最も重要な資産であるはずの人材を失ってしまっているはずだからだ。
これでは、イザ攻めの経営をしようとしても、人がいないと言う状況になってしまう。

企業にとって、人材は重要な資産だからこそ「働きがい」とは?と言うコトを、考えなくてはいけないのでないだろうか?
企業にとって「・・・???」な人材であっても、他社では必要とされる場合もあるだろう。
一つの企業内に「・・・???」な人がいることで、多様性が生まれ、多角的視点を持ったアイディアが生まれるかも知れない。
いずれにしても、「働きがいのある心地よい職場」と言うコトを、企業側も働く側も考えるコトが、将来「攻めの経営」の資源となるように思うのだ。



期待、責任、牽制-オバマ大統領のノーベル平和賞-

2009-10-11 06:11:17 | 徒然
今年のノーベル平和賞に、オバマ大統領の受賞が決まった。
就任1年未満での受賞は、異例中の異例だろう。

受賞理由は、新聞やテレビなどで報道されているので、改めて書く必要はないと思う。
やはり、今年の4月の「プラハ演説」は、それほどまでに強烈なメッセージだったのだと思う(紹介翻訳文はアメリカ大使館のもの)。

この翻訳文をよく読むと、日本で紹介されている「核兵器を軍事目的で使った唯一の国」という部分は、決して総てではないコトが分る。
むしろ、演説文の極々一部だ。
しかし、演説全体は「核不拡散→核放棄と言う流れを作る重要性」と「環境問題を世界規模で取り組まなくてはならない」という内容である事がわかる。
前半部分の多くは「(欧州の)小国であるチェコが、第二次世界大戦中~東西冷戦が終わるまでの苦しみに敬意を払う」と言う内容のコトを話している。
この演説で、「(プラハの人たちが)熱狂するのも当然のことだ」と分る内容だ。

もしかしたら、オバマさんは「私たち(=世界)は、いまだに第二次世界大戦の負の遺産を引きずっている。それはパレスチナだけではなく、欧州にも見られる。その象徴が核兵器であり、核廃絶が必要だ」と言うコトなのかも?と、勝手に解釈をしてしまった。
やはり欧州でのメッセージ性の高い演説だったから、受賞となったのだろうな~と感じる部分がある内容だ。

ただ、それだけが受賞理由ではないと言うのは誰もが感じているコトだろう。
それは、オバマさんに対する今後の期待であり、責任と言うコトだ。
「責任ある行動を期待する」と言うコトだが、もう一つ今回の受賞理由があるように感じている。
それは、核兵器保有国と開発国に対する「牽制」だ。
意外に思われるかも知れないが、オバマさんの受賞を通して「核兵器を持つ事を世界は許さない」と言う強いメッセージを言っているような気がするのだ。
「ノーベル賞」と言う、ある意味中立的立場だからこそ、様々な国の利害を排してできる発信力のように思えるのだ。

「ノーベル平和賞」と言う「印籠」が、どれほど効果があるかはまだまだ分らない。
と言うのも、初めてのことだからだ。
ただ、日本はその「印籠」を十分活用するべきだと思っている。





ランスカ→山スカ・・・進むスポーツのファッショナブル化

2009-10-10 20:38:16 | マーケティング
昨日のYahoo!のトピックスの記事に「山スカが流行」と言った内容がUpされていた。
「山スカ」と言うのは、「登山用スカート」のことらしい。
私は山登りの趣味はないので、イメージは湧くのだが「山にスカートってどうよ???」と言う感じがしている。
実際、山登りを趣味とされる女性の方は「山スカなんて、とんでもない!」と、言う方も多いようだ。

ここ数年、スポーツウェアの市場は大きく様変わりしているように感じる。
元々スポーツウェアのファッション化という部分はあったのだが、それはテニスだとかゴルフ、スキーなどが中心だった。
何となく「オシャレに楽しめるリゾート系スポーツ」と言う感じだろうか?

それが、「ランニングスカート」が昨年あたりから流行し始め、今年になってからは中高年に人気の登山・トレッキングへと流れ始めているようだ。
もちろん中高年に人気の登山ウェアとして「山スカート」が、企画されているわけではなく、「よりカジュアルに、オシャレに山登りを楽しみたい!」と言う若い女性をターゲットとしている。

今年の夏、富士山登山で滑落事故により亡くなった方がいらっしゃったが、最近の「富士山登山」は、一大ブームとなっているらしい。
目的はもちろん「ご来光」と言うコトらしいのだが、そのために今年の夏は山頂付近が大渋滞となったと、話題にもなった。
それだけ山登りが、身近になったというコトなのかも知れないのだが、滑落事故というニュースを聞くと、決して楽に登れる山ではないというコトが分る。
と同時にニュースなどで見る登山者の中には、「そんな格好でよく登ってきましたね??」と言う方もいらっしゃる。
途中までは、ごく普通の登山スタイルで山頂付近で着替えられたのかも知れないのだが、山登りがポピュラーなスポーツになればなるほど、その怖さも減っている様に感じる。

で、スポーツのファッショナブル化と言うコト自体、否定する気はない。
スパッツにスカートをはいて、ジョギングをしたりするコトも構わないと思う。
この季節、スパッツ+スカートと言う組み合わせは、案外(お腹~腰が)暖かく冷え性の女性には、なかなか考えられたコーディネートでもある。
だからと言って、登山も同じようなコーディネートと言うのは・・・???。
天候の変わりやすい山だからこそ、それなりの装備が必要だと思うし、オシャレの前にその前提がなくては、楽しめないと思うのだ。

「スポーツをオシャレに楽しむ」そのためのファッションと言うのは、アリだと思う。
そのことで、新たなスポーツファン(≠競技者)を掘り起こす事ができれば、今後のオリンピック招致などにもプラスになるかも知れない(オリンピック招致の気持ちがあればの話だが)。
ただ、スポーツメーカーさんを含め掘り起こすためのファッション化でなく、スポーツの楽しさの提案が先にされるべきなのでは?

今日から始まった10月の3連休。
お天気にも恵まれそうだ。
スポーツを楽しまれる方も、多いのではないだろうか?
どうか楽しい休日をお過ごしください。