日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

下取りセールの行き先は?

2009-10-04 20:49:07 | ビジネス
大手スーパーが「下取りセール」と銘打った、販促キャンペーンを行ったコトは記憶に新しいところだろう。
それが、好評と言うことで百貨店なども次々と「下取りキャンペーン」を実施している。
その「下取りキャンペーン」で一番人気なのは、やはり婦人服や婦人靴など女性向けの商品だ。

その「下取りキャンペーン」で集まった衣料品の行き先を、ご存知だろうか?
今日の産経新聞WEBサイトには、下取りされた靴の行き先がレポート記事として紹介されていた。
下取りセールで回収された靴の行方は?
この記事を読む限り、日本では「下取り衣料・靴」のほとんどは違う商品へと、リサイクルされているようだ。
もちろん、年に3回ほど「衣料品下取り」を実施しているユニクロの場合は、難民などの人たちへリユースと言うカタチで80%以上が送られ、先月行われていた「下取りキャンペーン分」は、既にスリランカへ送られる事が決定しているようだ。
どうやら日本の場合、「下取りセール」で集まった衣料品や靴などは、カタチを変えリサイクルされるか、難民支援物資として海外へ送られると言うのが一般的のようだ。

ところが、アメリカではまったく違った動きがあるらしい。
今日の日経新聞WEBサイトにある「BIZ」には、「失業者にスーツを贈って、就職支援」と言う記事が掲載されている。
この企画を行っているのが、アメリカの紳士服チェーン店だと言う。
日本でいえば、「青山」とか「アオキ」、「コナカ」といったところのようだ。
考えてみれば、昨年から社会的問題となっている「派遣切り・期間雇用社員切り」などは、一応の終息傾向が見られるようになったようだが、それは既に「切り終わった」という状態なだけで、失業そのものは深刻な状況である事には変わりない。

そして、「切られた人たち」の多くは着の身着のままのような状態で、社員寮などを放り出され、就職活動そのものも難しい状況にあるのではないだろうか?
何より、派遣社員として働いていた男性の多くが「就職活動用スーツ」を持っているのか、疑問なトコロがある。
何故なら多くの場合、派遣として与えられた仕事は、スーツを着用する必要が無い職場だからだ。
そんな人たちが、心機一転!就職活動となると、スーツなどから準備をしなくてはならないのでは?と、思ったのだ。
もし、日本でも同様の「下取りキャンペーン→就職支援」となれば、派遣切りにあった求職者にとっても、心強いモノなのではないだろうか?

同じ日に掲載されていた「下取りキャンペーン」の記事を読みながら、イロイロなコトを考えた1日だった。