日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

マーケティングの難しさ

2009-10-01 22:06:12 | マーケティング
時々、コメントやTBを下さる大西宏さんのマーケティングエッセンスに、「無印良品は立派なブランドです。逆風で、また苦労されているようだけど」と言うエントリがされていた。
このエントリを拝読させて頂いて、「同じマーケターでも、『ブランド』という認識がイロイロなんだ・・・」と、改めて感じさせられた。

マーケターとしての経験はそれなりにあるので、「ブランディング=ブランド構築」の難しさ、「構築後の継続や刷新」といった難しさと言うモノを感じる事は常にある。
「それが仕事だから」と言われてしまえば、それまでなのだが。
なぜ、難しいと感じるのか?と言うと、それは「ブランド」の捉えられ方が、本当に千差万別だからだ。

「ブランド」と言うと、真っ先に思い浮かべられるのはなんだろうか?
いわゆる「海外有名ファッションブランド」だろうか?
それとも「ソニー」や「トヨタ」と言った、企業名だろうか?
はたまた「老舗」と呼ばれるお店だろうか?
マーケティングと言う仕事をしている私からすると、それら総てが「ブランド」と言うコトになる。
理由は「ブランド」とは、「他者と区別するもの」だからだ。
そのためには「名前」が、とても重要なモノになる。
ただし「名前」があるからと言って、「ブランド」になるわけではない。

やはり生活者からの「信頼」や「信用」と言うモノも必要だし、企業であれば「(企業)理念」に基づいた製品やサービスが必要不可欠となってくる。
それだけではなく「イメージ」が伴わなければ、受け手となる生活者には伝わらない。
言葉を変えると、「らしさ」と言うコトになるのかも知れない。

ただ最近、「ブランド構築・ブランディング」と言う言葉が、一人歩きをし、その内容というか本質までどれだけ理解されているのだろうか?と、疑問に感じるコトがあるのだ。
もちろん、自分の不勉強さも手伝ってのことなのだが、その伝え方の難しさも痛感している。

個人的考えとしては、マーケター一人(マーケティング部門)だけでは「ブランド構築」をするコトは出来ない。
「ブランド」は、企業・お店、時には国や自治体が総力を挙げて、取り組まなくては構築できないからだ。
と言うのも「ブランド」は、企業・お店、国や自治体そのものだからだ。
そして「ブランド」は、マーケティングの一部でしかない。