中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

アントワネット没後6年

2006年04月18日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkids ぷらざ」で連載中の<世界史レッスン>第10回は、「ピョートル大帝の黒人奴隷」を書きました。ピョートルが可愛がったエチオピア奴隷が、ロシア文学の祖となるプーシキンの曽祖父であったというエピソードです。⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/04/post_d729.html#more
 
 プーシキンの作品はオペラ化されているものが多く、有名なところでは以下。

 「エウゲニ・オネーギン」(チャイコフスキー作曲)
 「スペードの女王」(チャイコフスキー)
 「マゼッパ」(チャイコフスキー)
 「ボリス・ゴドノフ」(ムソルグスキー)
 「ルスランとリュドミラ」(グリンカ)

 とりわけチャイコフスキーの「オネーギン」はわたしの大のお気に入りオペラ。開幕、乙女の恋の夢をうたう2人姉妹のかたわらで、その母親が乳母に、自らのかなわなかった恋、そして諦念をうたう、女声4重奏の切ないメロディときたら・・・この母の歎きはオペラ全体を貫き、登場人物たちの誰ひとりとして愛する人とは結ばれずに終わるのです。

 プーシキンへもどりましょう。
 彼は妻の不倫相手と目したフランス人の近衛将校に決闘を挑み、38歳の若さで死んでしまいます。

 決闘へ行く前に彼は、ペテルブルクの喫茶店<文学カフェ>で友人と最後のひとときをすごした。現在このカフェは観光地になっており、わたしも行ったけれど、プーシキンの等身大人形が飾ってあるのには、感心しなかったなあ・・・


*「メンデルスゾーンとアンデルセン」
    ⇒ http://www.bk1.co.jp/product/2661441

コメント (9)
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