中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

THEハプスブルク展開幕!

2009年09月29日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」23回目の今日は、「ガヴァネスから転落すると」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2009/09/post-a6ee.html#more

 メリル・ストリープ(演技のうまさに舌を巻きます)とジェレミー・アイアンズ(すてき♪)主演の「フランス軍中尉の女」について書きました。この映画の評判はずっと聞いていたのですが、なぜか食指が動かず、ようやく今年になってツタヤで借りたのですが、あまりに面白くてついDVDも購入してしまいました。

 さて、六本木「国立新美術館」でいよいよ「THEハプススブルク展」開幕です。

 間違いなく今年一番の大美術展。日本経済が沈滞している中、これほどの作品群が集まるのは、ほんと奇跡的といっていいくらいです。ぜひぜひご覧になってくださいね!!

 絵画はもちろんのこと、工芸品にもみどころ満載です。個人的には、この前仙台へ行って伊達政宗の甲冑を見てきたばかりなので、フェリペ二世の馬上槍試合用甲冑との比較に興味津々。誰もが戦争は嫌なのに、どの時代を通じても常に軍服が男性ファッションの最高峰だったというのは皮肉ですね~

 本展覧会へ行く前に拙著で予習してくださいまし。肖像画に描かれた人々の運命を知ると、絵はまた新たな魅力を増すはずです。

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、8刷中。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)



☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
  新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」

恐怖と愛の映画102 (文春文庫)


☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪

怖い絵3


☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫 な 50-1)

☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が黄色から白に変わりました♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html

危険な世界史

☆「怖い絵2」、7刷中。

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中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


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早稲田祭&「イキガミ」

2009年09月22日 | 音楽&美術
 昨日は無事、丸の内オアゾホールでの講演会終了。
 連休の中日にもかかわらず、いらしてくださった皆様、ありがとうございました♪

 講演後、すぐTBSの収録があったため、あたふたと移動しなければなりませんでした。これは10月に放映の「THEハプスブルク展」特番です。

 わたしはちょこっとお話するだけ。メインは美輪明宏さんで、彼が展覧会のナビゲーターをしてくださいます。楽しみ☆

 この後こんどは早稲田祭芸術展実行委員の初々しい学生さんたちと打ち合わせ。11月の早稲田祭でも講演することになったためです。

 講演内容の詳細は未定ですが、日時などは以下。

 11月7日(土)14時半~16時
  早稲田大学戸山キャンパス戸山カフェテリア38号館AV教室(400人)

 近づきましたらまた告知いたします。

 さて、そんなこんなでクタクタに疲れて帰宅。
 DVDで近未来SF映画「イキガミ」(瀧本智行監督)を見ました。なかなか面白かった。過剰な説明や台詞がなく、音楽を使いすぎず、演出は抑制し、しかもエンターテインメントにしあげており、この監督は本物だ!と思いました。次回作がすご~く楽しみ。


☆☆集英社ブログ「レンザブロー」で連載中の「王妃たちの光と闇」が更新されました。「イワン雷帝の7人の妃」第4回です。⇒ http://renzaburo.jp/

☆9月の講演会

9月23日(水)2時~
 宇都宮美術館「栄光のルネサンスから華麗なるロココ」展
    ⇒ http://u-moa.jp/jp/event/index.html

☆「恐怖と愛の映画102」読者プレゼント中⇒ http://premium.asahi.com/present/TKY200908210291.html


☆THEハプスブルク展公式ムックが発売になりました。池田理代子さんの対談や、わたしの寄稿「ハプスブルクの男たち」も載っています。お読みください。
別冊家庭画報 家庭画報特別編集 ~「THEハプスブルク展」 公式MOOK~ハプスブルク家「美の遺産」を旅する




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  新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」

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「夫たちの怖い秘密」&人生相談の極意

2009年09月15日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第22回の今日は、「女であり男であり、白人にしてインディアン』⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2009/09/post-9974.html#more
 異色西部劇「小さな巨人」について書きました。

 ところで09年版ベストエッセイ集「死ぬのによい日だ」(文藝春秋社)が発行されました。わたしの書いた「夫たちの怖い秘密」も入っていますので、お読みください(第一章の表題にもなっていますよん!)⇒ http://essayistclub.jp/

 また話変わって、朝日新聞土曜版に「悩みのるつぼ」という人生相談コーナーがあるのをご存知でしょうか?車谷長吉氏の回答がいつもブラックです。

 今回の相談は40歳の主婦からで、「自分は幸せに暮らしているけれど、他人の不幸が蜜の味なのでそれを望んでしまう、どうにかして心を入れ替えたい」というもの。

 車谷氏の答えはふるっています。曰く、「あなたには人生の不幸を乗り越える力がありません。愚痴死が待っているだけです。それは私には明瞭に見えています。つまり、あなたにはいっさいの救いがないのです」

 のけぞってしまうでしょう?
 あまりのことに、ふきだしてしまいました。いやあ、おかしい。

 そういえば氏は、以前も、「夫が禁煙しないので、最近は憎悪まで感じる」という相談に対して、「あなたの夫は肺炎で死にます。そのときあなたは「だから言ったでしょう」と言えばよろしい」というような答えをしていました。

 人間の悩みは、実のところ、そうバリエーションがあるものではないので、回答者の意表を突くアドヴァイス(?)こそが読む醍醐味ですね。

 車谷氏の答えは、どこまで本気なのかふざけているのかちょっと判然としないところに凄みがあります。今回の相談者も怒り出すか、苦笑いするか、どちらかな?でもきっと少し自分を客観視できるようになる、そう信じたい。


☆☆集英社ブログ「レンザブロー」で連載中の「王妃たちの光と闇」が更新されました。「イワン雷帝の7人の妃」第4回です。⇒ http://renzaburo.jp/

☆9月の講演会

9月21日(月)1時半~
 東京丸善(東京駅丸の内) オアゾにて「THEハプスブルク展」にちなんだもの。
 ⇒ http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/7813.aspx

9月23日(水)2時~
 宇都宮美術館「栄光のルネサンスから華麗なるロココ」展
    ⇒ http://u-moa.jp/jp/event/index.html

☆「恐怖と愛の映画102」読者プレゼント中⇒ http://premium.asahi.com/present/TKY200908210291.html


☆THEハプスブルク展公式ムックが発売になりました。池田理代子さんの対談や、わたしの寄稿「ハプスブルクの男たち」も載っています。お読みください。
別冊家庭画報 家庭画報特別編集 ~「THEハプスブルク展」 公式MOOK~ハプスブルク家「美の遺産」を旅する




☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
  新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」

恐怖と愛の映画102 (文春文庫)


☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪

怖い絵3


☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫 な 50-1)

☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、7刷中♪

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が黄色から白に変わりました♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html

危険な世界史

☆「怖い絵2」、7刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵」13刷中。

怖い絵
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「怖い絵」ツアー

2009年09月08日 | 紹介
 「怖い絵」ツアーが大塚美術館で9月19日から開始されます♪
 
 詳細はこちら⇒ http://www.o-museum.or.jp/japanese/event/new/index.html#top 

 ☆☆☆すでに4日中2日分が満員となったそうですので、お急ぎくださいね!(9/11記)

 さて、この大塚美術館に関しては、3年ほど前にこのブログで紹介したことがあります。以下へ再録。

 「四国の鳴門市に、きわめてユニークな美術館がある。大塚製薬株式会社が1988年に開設した「大塚美術館」がそれだ。

 5年前に初めて訪れて以来、今回で3度目。朝10時から夕方5時まで、眼と足が疲れ果てるまで堪能してきた。「ダ・ヴィンチ・コード」の影響か、前より来客数が多く感じられたものの、それでも東京の各種展覧会に比べ、はるかにゆったり鑑賞できるのがありがたい。

 さてこの美術館のユニークさだが、それは本ものが一点もないこと。
 そのかわり、古今の西洋絵画の名作が1000点以上もそろっていること。

 矛盾しているって?
 そうです。 
 実は、こういうふうに考えてもらうとわかりやすい。わたしたちは巨大な画集の中へ入って行くのだと。なぜなら展示作品は全て(システィナ礼拝堂の天井画もふくむ)本ものと同じ大きさなのだ。

 ふつう画集は、作品を写真に撮り、紙に印刷してある。実物が大きければ、とうぜんながら縮小しないと本に入りきらない。一方この美術館は、写真に撮った作品を、紙ではなく、特殊な陶板へ等身大に焼き付け、額に飾って展示してある。

 この違いは決定的だ。ともすると画集には「モナリザ」も「ナポレオンの戴冠」も同じ大きさに閉じ込めるため、実際には前者77×53cm 、後者629×979cm(2DK のアパートなみ)と見た目の印象が全く違うことへの想像が働きにくい。実物を見なければ迫力がわからない、ということになる。

 でもけっきょく大塚美術館も本ものとはいえない?
 それはそのとおり。絵の具の厚みや微妙な色あいは、いかんせん、実物と写真の差が出てきてしまう。長く見ていると、表面のツルツル感に飽きてくるばあいもある。生演奏とCDやテープの違いと同じ。

 でも音楽を聴きたくなったら毎回コンサートに行く、などということが不可能なように、本ものの絵を全て見にゆくのはよほどの暇人でない限り、無理なのでは。

 今回、わたしがどうしてもチェックしなおしたかったのは、ウンターリンデン美術館の「イーゼンハイム祭壇画(グリューネバルト)と、デトロイト美術研究所の「ユーディト」(アルテミシア・ジェンティレスキ)。わざわざこれだけを見に海外へというわけにもゆかず、ほんと、大塚美術館のありがたさが身にしみた。

 同じように、たとえばレンブラント好きなら、ここに15点もの彼の自画像がそろっていることに感激するのではないだろうか。これらを全部見るためには、パリ、ベルリン、ドレスデン、エディンバラ、ウィーン、ロンドン、ケンウッド、アムステルダム、フィレンツェ、ケルン、バーグを廻らなければならない。

 西洋絵画ファンは是非一度お出かけになってください」

 --ここには「怖い絵」シリーズで取り上げた名画が20点以上(参考作を含むと40点近く)そろっているのです。学芸員さんのレクチャーを受けながら、実物大の絵を楽しんでくださいまし♪

 ついでに鳴門の渦潮や近くのドイツ館へもぜひ!


☆9月の講演会

9月21日(月)1時半~
 東京丸善 オアゾにて「THEハプスブルク展」にちなんだもの。
 ⇒ http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/7813.aspx

9月23日(水)2時~
 宇都宮美術館「栄光のルネサンスから華麗なるロココ」展
   (ここの美術館は主に現代美術展なのだそうですが、
    今回めずらしくオールド・マスターがくるということで)
 ⇒ http://u-moa.jp/jp/event/index.html

☆「恐怖と愛の映画102」読者プレゼント中⇒ http://premium.asahi.com/present/TKY200908210291.html


☆THEハプスブルク展公式ムックが発売になりました。池田理代子さんの対談や、わたしの寄稿「ハプスブルクの男たち」も載っています。お読みください。
別冊家庭画報 家庭画報特別編集 ~「THEハプスブルク展」 公式MOOK~ハプスブルク家「美の遺産」を旅する




☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
  新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」

恐怖と愛の映画102 (文春文庫)


☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪

怖い絵3


☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫 な 50-1)

☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、7刷中♪

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が黄色から白に変わりました♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html

危険な世界史

☆「怖い絵2」、7刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵」12刷中

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