中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

読者プレゼント(「ベルばらkids」)⇒「怖い絵2」

2008年04月30日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」にて、「怖い絵2」の読者プレゼントをおこなっています。まだの方は応募してみてくださいね!
 ⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_d155.html

 これとは別に、「怖い絵」「怖い絵2」のポップについて再度。
 担当の編集者M.O.さん手作り!とっても怖かわゆい♪ので人気です。
 もしこの「花つむ」ブログを読んでくださる方の中に、書店の方や、宣伝してくださる方がいらっしゃれば、朝日出版社がこのポップを送ってくださるそうです。
メールは、info2@asahipress.com
 どうぞよろしく。

 4月29日の「世界史レッスン」はお休み。楽しいゴールデンウィークを!(わたしはパソコンにへばりついて仕事です・・・)
  

☆☆「怖い絵2」。早くも3刷になりました!ありがとうございます♪
☆表紙をクリックするとアマゾンへとべます。

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☆『怖い絵』、7刷になりました♪

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中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


☆マリーもお忘れなく!(ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫、中野京子訳)

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)


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「怖い絵」ポップ

2008年04月29日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 「怖い絵」「怖い絵2」のポップです。
 担当の編集者M.O.さん手作り!とっても怖かわゆい♪ので人気です。
 もしこの「花つむ」ブログを読んでくださる方の中に、書店の方や、宣伝してくださる方がいらっしゃれば、朝日出版社がこのポップを送ってくださるそうです。
メールは、info2@asahipress.com
 どうぞよろしく。

 今日の「世界史レッスン」はお休み。楽しいゴールデンウィークを!(わたしはパソコンにへばりついて仕事です・・・)
  

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☆マリーもお忘れなく!(ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫、中野京子訳)

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)


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運命の分かれ目はどこなのだろう?(世界史レッスン109回)

2008年04月22日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第109回目の今日は、「きっといつかわかってもらえる」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_ac1e.html#more
 生きている間は認められなかった、不運な学者とその学説について書きました。

 学者であれ、芸術家であれ、新説や作品を発表して世間に認められる認められないの境はどこにあるのだろう?

 何と言っても一番いいのは、生前から価値を認められ死後も長く讃えられることだが、そういう例はあまり多くない。アインシュタイン、エジソン、ピカソ、ルーベンス、ゲーテ、デュマ・・・

 もてはやされるのは生きている間だけだった、という例なら枚挙にいとまがない。現代日本の作家のことだけを考えてみても、昨日まであれほど売れていたのに、亡くなった途端、文庫本の一冊さえ書店の棚に置いていない、ということはよくある。
 
 でも死んだ本人はそんなことはわからないのだから、生きている間だけでもいい思いをしたとはいえるだろう。最悪は、傑作をものしながら、誰にも理解されず、無念のうちに亡くなることでは・・・

 以前「世界史レッスン」に書いた数学者のガロアは、決闘で若くして死んだため、まだ自分の理論を公表さえしていなかった。ゴッホは生前、一枚しか絵が売れなかった。ビゼーは「カルメン」を失敗作と思ったまま病死した・・・

 今回のメンデルの場合、論文を送った相手が、田舎司祭をはなからバカにするような大学教授だったり、数式の理解できない保守的な研究者だったというのがそもそも間違いだった、もしダーウィンに送っていたら、と残念がる後世の科学者もいる。つまりそこが運命の分かれ道なのかもしれない。

 メンデルにはもうひとつの人生があった。論文をダーウィンへ送る。彼はその真価をすぐさま理解し、自らが主宰する学会へメンデルを招き、そこで改めて発表させる。どこかの大学が資金提供してくれ、メンデルは研究を続け、さらに理論を発展させる。名声を享受し、後進を育成しながら、満足のうちに一生を終える、という生き方だ。

 ところが見てきたように全然そうはならなかった。なぜなのだろう。ほんとうに運命というのは不思議だと思う。


☆☆これが「怖い絵2」。発売1週間。早くも重版になりました!ありがとうございます♪
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狂牛病 - 食人 - 致死性家族性不眠症

2008年04月15日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第108回目の今日は「王は歌う?」(フランス映画「王は踊る」のもじりです)⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_12b6.html#more
 ピョートル大帝もヘンリー8世も、オペラに登場していることについて書きました。

 この「花つむ」では別の話題。読んだばかりのノンフィクション『眠れない一族ーー食人の痕跡と殺人タンパクの謎』(ダニエル・マックス)についてです。

 開巻、ヴェニスに現存する「呪われた一族」が登場する。彼らの多くは中年以降に発症する、死亡率100%という致死性奇病により、次々亡くなってゆく。それは瞳孔収縮に始まり、異常発汗、頭部硬直、最後は眠ることができず(「眠らせない」というのは、古来から拷問にも使われるほどの苦痛である)、異様な興奮状態でしかも意識だけはしっかり保ったまま衰弱死するという酷さだ。祖父母や親や兄弟が悶絶死するのを見てきているので、一族は常に恐怖と隣りあわせで生きてゆかねばならない。

 著者は自らも難病に侵されており、自分の病気も、そしてこの呪われた一族の眠れない病いも、プリオンという殺人タンパク(これは生物ではない、というので理系に弱いわたしには想像を絶する)が原因ではないかと推測する。

 こうして歴史が紐解かれてゆくのだが、知らないことばかりだったので、全く空恐ろしくなってしまった。

 ヴェニスのこの一族の、おそらく一番最初に発症したと思われるご先祖は18世紀の人なのだが、このころヨーロッパ各地で羊の「スクレイピー」なる病気が蔓延していた。20世紀前半には、クロイツフェルト・ヤコブ病、後半にはパプア・ニューギニアのフォレ族がかかった「クールー」、現代に至る「狂牛病」と、全てこれプリオンによるもので、しかもそれは「共食い」が原因になっているのではないか、と。

 フォレ族が実際に食人だったかどうかの証拠は少ないように思えた。というよりわたしはこれまで食人に懐疑的な人類学者の本ばかり読んできたので、にわかには信じがたいのだ。しかし著者はこう言う、

 「人類は皆ある時代には人食い人種であっただけでなく、そのせいで大きな犠牲を払うこととなった。食人は、死亡率の高いプリオン病の勃発につながったのだ(おそらくそのために、私たちは人肉を食べることに嫌悪感を覚えるようになり、さらに時代が下ると食人は禁忌とされるようになったのだ。)」

 人類はプリオン病にかかりにくい「ヘテロ接合体」が多いが、それもやはり身を守るための自然の知恵らしい。そして何と!日本人はプリオン病にかかりやすい「ホモ接合体」の割合が多いのですと!!(つまりは日本には食人文化がなかったということだろうが)
 
 アメリカの狂牛病に素早く対応したのは、日本政府にその知識があったからなのだろうか?国民には知らされない、もっといろんな身の毛もよだつような隠し事があるのでは・・・怖い本だった・・・


☆「怖い絵 泣く女篇」(角川文庫)~「怖い絵2」の文庫化で~す♪
     ユーチューブ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=3e4N7-9aR0I
 怖い絵 泣く女篇
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☆「芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
オッターヴァの清水清さんがHPで紹介してくれています
⇒ http://blog.ottava.jp/ottava_moderato/2011/07/post-7f75.html

芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫 な 53-1)

☆「印象派で「近代」を読む ~光のモネからゴッホの闇へ~」(NHK新書)2刷になりました♪

印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

☆『中野京子と読み解く 名画の謎 ギリシャ神話篇』(文藝春秋) 2刷になりました♪

 中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇
(画像をクリックするとアマゾンへゆきます)
文春「本の話」から、「自著を語る」(「謎が解けたら、絵画は最高のエンターテインメントになる」)はこちら

http://www.bunshun.co.jp/jicho/1104nakano/index.htm


☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社) 2刷中。
 レンザブローで本書についてインタビューが載っています。お読みくださいね!⇒ http://renzaburo.jp/(「特設サイト」をクリックしてください)

残酷な王と悲しみの王妃

 
☆「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書) 7刷中。

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)
14刷中。NHKBSに出演番組がユーチュブで見られます♪⇒ http://www.youtube.com/watch?v=SX6wndSD6fA

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」3刷中。

名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」 6刷中。

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 5刷中。
危険な世界史


「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社プラスアルファ文庫)

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

sai
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「エイリアン展」&ギーガー

2008年04月08日 | 雑記
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第107回目の今日は、「ベートーヴェンはモーツァルトより年上?」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_e696.html#more
 年齢イメージの錯覚について書きました。そういえば某作家が、「漱石が50歳になる前に死んだと思うたび愕然とする」というようなことを言っていましたが、昔の40歳は今の60歳くらいに見えますね~。

 ところで今日は、お台場で開催中の「エイリアン展」について。実は明日、見に行く予定。SFだ~い好きのわたしなので、楽しみ♪

 展覧会には映画「エイリアン」の、あのもの凄いエイリアンが展示してあるというではありませんか。想像するだに怖い!きっとカマキリとはちあわせしたコオロギみたいな気分?になるんじゃないかしら。

 この最強のエイリアンを造型した美術家はギーガーです。彼の絵はどれもこれも生理的恐怖を惹き起こすので、画集を見ているとぐったりしてきます。ベックリンの『死の島』へのオマージュも制作しており、『怖い絵2』にも挿入しましたのでごらんください。島自体がエイリアンのように不気味です。

 そういえば、知人の大学教授はUFOにさらわれかけたそうです。彼が言うには、すでにエイリアンは地球人に化けて北欧に定住している由。う~む。さすがに信じられないけど・・・

 わたしの偏愛SF映画ベスト5はーー

 ①「マトリックス」
 ②「ターミネーター」
 ③「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
 ④「ガタカ」
 ⑤「ブレード・ランナー」

 娯楽一辺倒!


☆☆これが「怖い絵2」。発売1週間。早くも重版になりました!ありがとうございます♪
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怖い絵2

☆『怖い絵』、6刷になりました♪

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中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


☆マリーもお忘れなく!(ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫、中野京子訳)

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)
     




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「怖い絵2」のラインナップ&世界史レッスン第106回

2008年04月01日 | 
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の世界史レッスン第106回目の今日は、「金持ちはビール、貧乏人はジン」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_e271.html#more
 「ジンの時代」と呼ばれたイギリスの悲惨なアルコール中毒社会について書きました。

 ところで今日は「怖い絵2」の話です。
 昨日、見本が届きました。書店に出回るのは来週初めくらいからと思います。ぜひごらんください♪

 今回も装丁は奥定さんです。「1」はラ・トゥールの「いかさま師」の、怖くて邪悪な横目でしたが、「2」は「アルノルフィニ氏」の、やはり曰く言いがたい横目です。こわ~い!!

 さすがプロは違うな、と感動したのはパート2の「2」という数字の入れ方です。「怖い 絵2」にするのかな、それとも「怖い2絵」かな、とかいろいろ考えていたのですが、とんでもない、黄色い大きな文字で、アルノルフィニ氏の片目のところからページいっぱいに描かれているのです。すると・・・まるで氏の眼がぎろりと光って動いたみたいな、物凄い効果がでました!まちがいなく「1」より怖いです。

 取り上げた20点は以下ーー

作品1 レンブラント『テュルプ博士の解剖学実習』 
作品2 ピカソ『泣く女』 
作品3 ルーベンス『パリスの審判』 
作品4 エッシャー『相対性』 
作品5 ミランダ『カルロス二世』 
作品6 ベラスケス『ラス・メニーナス』 
作品7 ハント『シャロットの乙女』 
作品8 フォンテーヌブロー派の逸名画家『ガブリエル・デストレとその妹』
作品9 ベックリン『死の島』 
作品10 ジェラール『レカミエ夫人の肖像』 
作品11 ボッティチェリ『ホロフェルネスの遺体発見』 
作品12 ブレイク『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』 
作品13 カルパッチョ『聖ゲオルギウスと竜』 
作品14 ミレー『晩鐘』 
作品15 ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』 
作品16 ホガース『精神病院にて』 
作品17 ブリューゲル『ベツレヘムの嬰児虐殺』 
作品18 ヴェロッキオ『キリストの洗礼』 
作品19 ビアズリー『サロメ』 
作品20 ファン・エイク『アルノルフィニ夫妻の肖像』 

 お好きな絵はありましたか?
 
 以前コメントに「ジェーン・グレイを!」という方が2,3人いらっしゃいました。「1」では「ヘンリー8世」と国と時代が重なるためやめたのですが、今回は取り上げることができました。

 どうか愉しんでいただけますよう、心から願っています。


☆☆これが「怖い絵2」。表紙をクリックするとアマゾンへとべます♪

怖い絵2

☆『怖い絵』、6刷になりました♪

怖い絵
怖い絵
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中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


☆マリーもお忘れなく!(ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫、中野京子訳)

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)
     







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