中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

カポディモンテ美術館・テレビ特番

2010年07月29日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第43回は、「貧困が人の心を打ち砕く」 ⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/07/post-3a9f.html
 アン・ハサウェイがオースティンを生き生きと演じた『ジェイン・オースティン/秘められた恋』について書きました。

 毎週火曜日にアップしているこのブログですが、今回ずれたのは、お墓参りに帰郷していたから。昨夜遅く帰宅。涼しい北海道から帰ったので、蒸し蒸しして辛いです。。。しかもずっと仕事から遠ざかっていたので、エンジンもかかりが悪いし。

 帰りの飛行機が少し揺れました。昔なら大騒ぎ(心の中でですけど)だったと思うのですが、15年ほど前にニューヨークへ行ったとき、オーロラが見えるからと、知人の紹介でコックピットへ入れてもらったことがありました。

 このときも座席ではかなりの揺れで怖かったのですが、コックピット内は安定していてパイロットの方々もすごくリラックスし、コーヒータイムだったので、ああ、揺れというのは大したことないのだな、と納得。以来、揺れても怖くなくなった次第。

 満天の星でした。座席の小さな窓から見るのと違い、180度のスケールでの眺めは神秘的で、しかも動くものが全くないため、飛行機はまるで空にただ浮いているみたいな感覚です。息を呑む美しさでした。

 すばらしい!と感極まっていると、熟練パイロット氏が、そういえば自分も初めてのフライトの時、この景色に圧倒されたものだった、今ではすっかり見慣れたけれど、改めて見てみるとなんて美しいのだろう、と言うのでした。しばし皆で星空にうっとり。懐かしい思い出です。

 さてさて、お知らせですが、いま上野で開催中の、ナポリの美術館カポディモンテの特別番組が、TBSテレビで31日(土)3時半から1時間放映されます。わたしもちょこっと顔を出しますので、見てくださいね!!⇒ http://www.tbs.co.jp/capo2010/news.html


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『日本人の知らない日本語』

2010年07月20日 | 
 『日本人の知らない日本語』という漫画を読んで、大いに笑いました。日本語学校の教師の、生徒たちとの突拍子もないやりとりが描かれています。

 たとえば時代劇ファンのスウェーデン人女性は、「先生は忍者ですか、侍ですか?」と大真面目で聞いてきます(「2択かよ」と頭を抱える先生)。

 生徒たちは教師がありとあらゆる日本語を知っているはずと思い、どんどんマニアックな質問をしてくるので、すごく大変(反面、楽しそうでもあります)。

 ところでもう10年以上前になりますが、某大学で日本語教師と知り合い、彼女の話がまたこの漫画なみにおかしかったので、一度授業を参観させてもらったことがありました。

 まず驚いたのは、わたしが彼女といっしょに入ってゆくと、
 「先生、この人は誰ですか?」とさっそく聞かれたこと。日本人学生なら、絶対ありえない質問だなあと思いました。

 授業も、ひとりひとりの学生が積極的なので、それを捌いてゆくのが一苦労と感じました。いちいち皆が感想だの意見だのを(聞かれもしないのに)言わないと気がすまないので、話をもとへもどすのに時間がかかっていました。

 その時やはり、「どこに侍がいるのか?」という質問が出たのです。東京だから見られないだけと思っているようです。

 要するに、アフリカみたいに、大都市ではビルが立ち並んで皆がスーツを着ているけれど、少し行くと半裸で大昔からの生活をしている者もいる、というようなもので、どこかには刀を差した侍が存在していると信じているのでした。

 さて、同じ時期、もうひとり別の日本語教師から、こちらはかなりびっくりの話を聞きました。これまでで一番驚いたのがこの話なんですが。。。

 その人が受け持っていたクラスは学生5人ほどの小クラスなので、全員の顔も名前もだいたいの背景もすぐ頭に入ったそうです。前期が終わり、長い夏休みがあって、後期授業の初日。ひとりがお休みだったので、「OO君はどうしたの?」と聞くと、

「先生、知らないんですか?」 
「何かあったの?」
「殺人事件です」
「え、殺されたの!」
「違います。殺したんです」

 これはしばらく講師室での話題になっていました。。。



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蛸のパウル君とブブゼラ

2010年07月13日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第42回の今日は「まるで前世からの因縁のように」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/07/post-cef2.html#more
 鬼気迫る男の闘いを描いた『デュエリスト/決闘者』について書きました。

 ジャンバルジャンを追うジャベール警視を筆頭に、男が執念深く男を追うというパターンはかなり多く、女性にはあまり見られない特徴です。心理学的に言えば、自分のシャドーの部分を消したい願望なのでしょうか?よくわかりません。

 よくわからないといえば、スポーツ音痴のわたしはサッカーのことはほとんど知らないのですけど、わたしよりもっと知らない人がいてちょっと笑ってしまったのですがーー

 応援に使われているブブゼラという楽器音。同僚の英語学の先生曰く、「やはりアフリカの技術は遅れている」。どうもおかしいので、よくよく聞いてみると、あのブブゼラの音を、現地のテレビ音響技術の遅れによる雑音(テレビの「砂嵐」というやつですね)だと思っていたそうです!

 確かにリズムもメロディもないので、わたしもあれでよくまあ気が狂わないなあ、と思っていましたが・・・。思えば日本の秋の虫の「声」は、欧米人には耐え難い「雑音」らしいですから、文化の違いは大きいです。

 それに比べて、ドイツの蛸のパウル君が8戦全て勝敗を「当てた」というニュースは、どこの国の人にもわかりやすい面白さで良かった♪
 

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今年後半の講演会予定

2010年07月06日 | 雑記
 今年ももう半分過ぎてしまいましたね(早いなあ。。。)

 これからの講演会は以下です(タイトルはまだ完全なものではありません)

☆9月21日(火)2時半~
  「絵画に描かれたギリシャ神話について」
   日本工業倶楽部 会員の方のみの参加です

☆10月21日(木)6時半~
  「マルガリータ・テレサの生涯」(「王妃たちの光と闇」から)
   朝日新聞カルチャー新宿

☆11月6日(土)2時~
  「カポディモンテ美術展の作品から」
   京都文化博物館

☆11月11日(木)5時~
  「ハプスブルク家のマルガリータ」
   聖心女子大学講堂

☆11月27日(土)2時~
  「ドガ展の作品から」
   横浜美術館

 11月に3つも重なってしまったのは辛い。
 
 ドガの「エトワール」が初来日というのはとっても意外です。あまりに有名だし、もう何度か来ているとばかり思っていました。



☆最新刊 光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。
 
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名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)12刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「『怖い絵』で人間を読む」(「知る楽」テキスト)3刷。これは雑誌扱いですので、これ以上の増刷はなく、店頭のが無くなった時点で絶版になります。でも近々、書籍化される予定♪

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☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
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☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
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歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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