朝日新聞公式ブロク「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第129回の今日は「マリー・アントワネットの手紙」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/09/post-8606.html#more
ちょうど昨日連絡があり、ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫)が4刷になった由。古典中の古典ですから、これからもずっと読み継がれてゆくことでしょう。訳者として光栄に思っています♪
さてアントワネットの悲痛な最後の手紙。これはけっきょく義妹(彼女も処刑された)の手にはわたらず、ロベスピエールの書類入れに収められた。ひどい話で。。。
アントワネットの人生を考えると、まるでジェットコースターのように頂点から着地の水飛沫までが速い。人々はそこにさまざまなものを感じ、それが彼女の人気の大きな理由のひとつなのだろう。
規模は違うけれど、松本清張にも似た点がある。
小倉に清張記念館があり(なかなか面白いです)、生涯を大きなパネルで詳しく説明しています。すでに自伝を読んで知っていたにもかかわらず、改めて人生の不思議を思いました。
清張の人生の前半40年は、こう言っては何ですが、社会の底辺を這いずっていたようなもの。貧しくて小学校もろくに通えず、行商したりして働きづめでした。風采も、お世辞にも良くはありません。書物だけが友だったようです。
そして後半の40年。書く作品、書く作品、日本中で熱狂的に受け入れられ、カッパブックスだけで1000万部以上売り上げ、マスコミにはひっぱりだこだし、映画出演までしています。芥川賞から出発して社会派ミステリの巨匠となり、清張文学と認識されて生前にもう大部の全集が出ました。
闇の前半、栄光の後半。とても同じひとりの人物の人生とは信じられないほどの落差です。
アントワネットは上から下、清張は下から上。同じ変化なら、もちろん清張の方がいいですよね~
「kids」で触れましたが、これまでの「世界史レッスン」は今回でいちおう終わりです。10月からは「世界史レッスン<映画篇>」として再登場しますので、引き続きご愛読くださいませ。
ただし忙しくなりすぎて毎週は無理となり、隔週になります。でもこちらの「花つむ」ブログは毎週アップの予定ですので、どうぞよろしく♪
☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、5刷が決まりました、ありがとうございます♪
☆最新刊「危険な世界史」(角川書店)
10月2日放送の「ビーバップハイヒール」で紹介されますので、関西の方限定ですけど、ぜひごらんくださいね!
☆「怖い絵2」、東海テレビの「書店員さんのいちおし本」で紹介されました。名古屋三省堂の海老原さん、ありがとうございました~!!(この声、届くかな?)
☆『怖い絵』、9刷になりました。ありがとうございます♪
コメントのシステムが変わったらしく、数字を入れなくてはならないようです。その時、文字を半角にして数字を入れないとうまく機能しません(実はわたしも全角で一生懸命何度もやって失敗しました)。お手数ですが、どうぞよろしく!
ちょうど昨日連絡があり、ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫)が4刷になった由。古典中の古典ですから、これからもずっと読み継がれてゆくことでしょう。訳者として光栄に思っています♪
さてアントワネットの悲痛な最後の手紙。これはけっきょく義妹(彼女も処刑された)の手にはわたらず、ロベスピエールの書類入れに収められた。ひどい話で。。。
アントワネットの人生を考えると、まるでジェットコースターのように頂点から着地の水飛沫までが速い。人々はそこにさまざまなものを感じ、それが彼女の人気の大きな理由のひとつなのだろう。
規模は違うけれど、松本清張にも似た点がある。
小倉に清張記念館があり(なかなか面白いです)、生涯を大きなパネルで詳しく説明しています。すでに自伝を読んで知っていたにもかかわらず、改めて人生の不思議を思いました。
清張の人生の前半40年は、こう言っては何ですが、社会の底辺を這いずっていたようなもの。貧しくて小学校もろくに通えず、行商したりして働きづめでした。風采も、お世辞にも良くはありません。書物だけが友だったようです。
そして後半の40年。書く作品、書く作品、日本中で熱狂的に受け入れられ、カッパブックスだけで1000万部以上売り上げ、マスコミにはひっぱりだこだし、映画出演までしています。芥川賞から出発して社会派ミステリの巨匠となり、清張文学と認識されて生前にもう大部の全集が出ました。
闇の前半、栄光の後半。とても同じひとりの人物の人生とは信じられないほどの落差です。
アントワネットは上から下、清張は下から上。同じ変化なら、もちろん清張の方がいいですよね~
「kids」で触れましたが、これまでの「世界史レッスン」は今回でいちおう終わりです。10月からは「世界史レッスン<映画篇>」として再登場しますので、引き続きご愛読くださいませ。
ただし忙しくなりすぎて毎週は無理となり、隔週になります。でもこちらの「花つむ」ブログは毎週アップの予定ですので、どうぞよろしく♪
☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、5刷が決まりました、ありがとうございます♪
☆最新刊「危険な世界史」(角川書店)
10月2日放送の「ビーバップハイヒール」で紹介されますので、関西の方限定ですけど、ぜひごらんくださいね!
☆「怖い絵2」、東海テレビの「書店員さんのいちおし本」で紹介されました。名古屋三省堂の海老原さん、ありがとうございました~!!(この声、届くかな?)
☆『怖い絵』、9刷になりました。ありがとうございます♪
コメントのシステムが変わったらしく、数字を入れなくてはならないようです。その時、文字を半角にして数字を入れないとうまく機能しません(実はわたしも全角で一生懸命何度もやって失敗しました)。お手数ですが、どうぞよろしく!