中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

「エル」10月号ーーパリで必見の4作品

2010年08月31日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」45回目の今日は、ストラータスとドミンゴの「トラヴィアータ/椿姫」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/08/post-0ef0.html#more
 ドミンゴがもうあとほんのちょっと若々しかったら、完璧だったんですけど(でも歌は最高!)。

 アサヒ・コムでは、拙著「「怖い絵」で人間を読む」の読者プレゼントもはじまりました。ご応募くださいね!⇒ http://astand.asahi.com/present/TKY201008300336.html

 さて、今月はたまたまファッション誌2誌で仕事をしました。
 ひとつは「ELLE エル」10月号の「感動を求めてパリの美術館へ」という特集です。わたしのナビゲートということで、102ページから4ページ分、「パリを訪れたら必見の神話4作品」ということで、

 ルーヴル美術館の「ディアナの水浴」(ブーシェ)「マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸」(ルーベンス)
 オルセー美術館の「ヴィーナスの誕生」(カバネル)
 ギュスターヴ・モロー美術館の「ジュピターとセメレ」(モロー)

 この4作についてたっぷり解説しましたので、お読みください。大判雑誌なので絵の写真もきれいです♪

 もう一誌は「VOGUE ヴォーグ」10月号。85ページにわたしの紹介。
 131ページからは5ページ分、肖像画と最新ファッションの接点についてです。今秋のファッションはエリザベス一世風?なかなか面白い特集です。


☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)4刷が決まりました♪
朝日新聞8月29日日曜読書欄で紹介されました♪

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)
動画がアップされました♪
NHKWebサイト
⇒ https://www.nhk-book.co.jp/seikatujin/10_08/movie/book1.html
と、
You Tube
http://www.youtube.com/watch?v=Uv0lmuwSs-k

 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。

「明大新聞」での、谷川かおる先生(仏文学者・美術評論家)のご紹介が載りました⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/meidaikouhou/20100801/r_book1.html
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)13刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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中世とはいつか?

2010年08月24日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第44回(アップは先週でした)は、「暗殺されない限り、すぐ忘れられる」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/08/post-4e3c.html
 ヴィスコンティの傑作『ルートヴィヒ/ 神々の黄昏」について書きました。

 ルートヴィヒは美しい従姉エリザベート妃を愛し崇めていたと言われますが、それは生身の女性としてではなく、決して手に入らないがゆえに安心して憧れることのできる対象としてでした。エリザベートはそれを知りつつ自分の妹を彼の妻に推薦する……ちょっと心理的に凄いかも。

 さて、今日は時代区分についてです。若い人たちは世界史を学ばないので(どうして高校の必修にしないのか、国の教育政策を疑います)、「中世」という言葉をどうやら「単なる昔」と考えているふしがあるようなのです。
    **8/26記ーーすみません。世界史は高校の必修だそうです。間違った記述をしてしまいました。「とおりすがり」さんのコメント欄をお読みください。

  
 アン・ブーリンもルイ14世時代も、へたするとマリー・アントワネットまで、中世の出来事だと思っている若者が少なくない。きちんと習わないのだから仕方がないのですが。。。

 歴史学者によって異論はありますが、だいたい次のように覚えておくといいでしょう。

 古代ーーローマ帝国滅亡まで(476年)
 中世ーールネサンスの前まで(1500年ころ)つまりこの1000年間には、現代日本人が思い描く「西洋名画」というものはまだほとんどありません。
 近世ーールネサンスからナポレオン登場あたりまで(1800年ころ)
 近代ーー第一次世界大戦終了頃まで(1920年ころ)
 これ以降が現代くくり。

 
☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)
3刷が決まりました♪

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)
動画がアップされました♪
NHKWebサイト
⇒ https://www.nhk-book.co.jp/seikatujin/10_08/movie/book1.html
と、
You Tube
http://www.youtube.com/watch?v=Uv0lmuwSs-k

 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。

「明大新聞」での、谷川かおる先生(仏文学者・美術評論家)のご紹介が載りました⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/meidaikouhou/20100801/r_book1.html
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)13刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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カルロス3世、カルロ1世、カルロ5世、カルロ7世ーー全部、同一人物!

2010年08月10日 | 音楽&美術
 いま上野で展覧中の「ナポリの宮廷と美/カポディモンテ美術館展」ですが、この王宮を建てたのはナポリ王カルロ7世となっています。

 この王の名前にはあまりピンとこないと思いますが、要するに、スペイン・ブルボン家のカルロス3世のことです。

 ゴヤのあのびっくりの王室肖像画「カルロス4世と家族像」で、「富籤を当てたパン屋の主人」(ゴーチェ曰く)と笑われた愚鈍なカルロス4世。その父親です。息子である4世のことを、常々「なんておまえはバカなんだ」と嘆いていた王様といえば、もっとわかりやすいでしょうか(拙著『ブルボン王朝12の物語』をお読みください!)

 さて、日本人から見ると、なぜ同じ名前に統一しないんだ、と腹が立ちますが(だってこんぐらかるんだもの)、スペイン王としてはカルロス3世であり、ナポリ王としてはカルロ7世、パルマ公としてはカルロ1世で、シチリア王としてはカルロ5世だったのです。やれやれ。。。

 いったいにヨーロッパは名前のバラエティが少ないので(聖人や聖女の名前をつけるため)、同名が多くなる。マリー・アントワネットのドイツ語読みはマリア・アントニアですが、あのマルガリータちゃんが産んだ子もマリア・アントニアでした。

 ゾフィア・ドロテアなど、娘もゾフィア・ドロテア、姑もゾフィアでした。マリアとゾフィア(=ソフィー)はとにかく多い。

 そこへもってきて、各国語読みになります。つまりペテロ=ピーター=ペーテル=ピョートル、カルロ=カルロス=チャールズ=シャルルといった按配。

 去年公開された映画「ブーリン姉妹」では、「チャールズがローマを襲った!」という台詞があって、一瞬こちらは「ん??」となりましたが、これはカール5世の「サッコ・デ・ローマ(ローマ虐殺)」のことです。わかりにくいですよねえ。

 ついでながら、『ジーザス・クライスト・スーパースター』は大好きなミュージカルですけど、イエスの使徒たちを、ピーターとかジョンと呼ぶのは違和感あります。ペテロとかヨハネと言ってもらわないと、時代色が出なくて。。。

 さて、今月は火曜日が5週あるため、ベルばらkidsの「世界史レッスン」は17日と31日になります。そしてこの「花つむひとの部屋」は来週は旅行でお休みします。また24日に!


☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)

動画がアップされました♪
NHKWebサイト
⇒ https://www.nhk-book.co.jp/seikatujin/10_08/movie/book1.html
と、
You Tube
http://www.youtube.com/watch?v=Uv0lmuwSs-k

アマゾンはもう少し後です。

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)12刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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NHK出版生活人新書「『怖い絵』で人間を読む」--動画制作

2010年08月03日 | 
 いよいよ今週末から、NHK出版生活人新書「『怖い絵』で人間を読む」が店頭にならびます♪ 
 帯の絵は、マルガリータちゃんの弟プロスペロ王子。この前「THEハプスブルク展」に来日したばかりなので、実物をご覧になった方も多いと思います。ベラスケス最晩年の傑作肖像画です。

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。

 テキストより絵の数はだいぶ増えました(33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)。カラー図版には引き出し線をつけ、解説も加えました。他社の新書より本の幅が広いので、絵を見せるのには適しているかも。

 『イーゼンハイムの祭壇画』は解体図全てを載せ解説しました。けっこう貴重かな、と自分では思っています♪ 『死の島』も5ヴァージョン全てを見比べてみました。

 そして昨日、この本の動画に出演するための撮影をしてきました。撮影・編集は、映画『20世紀少年』のCGを担当された日本人と、ハリウッドでも仕事をしていたというイギリス人。どちらも若くてマニアックなプロの方でした。仕上がりが楽しみ!

 この動画は、アマゾン及びNHK出版のHPで流れることになります。NHK出版としても初の試みで、どれほどの効果があるかは未知数のようです。私自身もよくわからないというのが正直なところ。

 要するに、アマゾンの「『怖い絵』で人間を読む」をクリックすると、本の情報や購入方法などが出てきますが、そこに動画も流れるわけです。でもって、わたしがその中で「この本はこういう本です」と説明しているという次第。

 アマゾンの「中身検索」の別ヴァージョンです。映画の予告編みたいなものかなあ。いや、ちょっと違いますね。監督が出てきて、「この映画はこういう意図で創りました」と説明するようなもの。よほどの映画好きでなければ興味ないかも。。。不安。

 しかしとにかくこの「本の洪水」の中ですから、目をとめてもらうのも大変な難業なのです。誰しも思うことですけど、出版点数があきらかに多すぎます。いかな読書好きでも、書店では眩暈を覚えるのではないでしょうか。選ぶだけで疲れ果ててしまう。出版社側もそれは重々承知で、自転車操業になっているところに問題の根の深さがありますわねえ。
 

☆最新刊 光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。
 
日経新聞と毎日新聞の日曜読書欄で紹介されました♪

名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)12刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社プラスアルファ文庫)


☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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