中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

再放送「『怖い絵』で人間を読む」

2010年05月25日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第39回の今日は、「その遺産の出どころは?」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/05/post-8a1c.html#more
 ハリウッド映画「大いなる遺産」について書きました。

 さて、2月3月に8回にわたってNHK教育で放送された「『怖い絵』で人間を読む」が、来月6月にNHK BSハイビジョンで、再放送されます。

 再放送といっても全く同じものではなく、1時間半番組2回に再編集されているので、むしろ全く新たな番組といっていいかもしれません。わたしも未見なので楽しみ。どうぞごらんくださいね!!

「怖い絵」で人間を読む(前編)~ハプスブルク家からエゴン・シーレまで~
 (「知る楽」③①②⑦の回)

6/10(木)20:00~21:29(BSハイビジョン)
再:17(木)12:30~13:59(BSハイビジョン)

「怖い絵」で人間を読む(後編)~戦慄・死・怒り そして 癒やし~
 (「知る楽」の④⑤⑥⑧の回)
6/17(木)20:00~21:29(BSハイビジョン)
再:24(木)12:30~13:59(BSハイビジョン)


 もうひとつお知らせ。
 2006年に児童向け物語として書いた「メンデルスゾーンとアンデルセン」が、今年度の小学6年生用国語教科書『ひろがる言葉』で、<6年生で読みたい本>の中に入りました(う~ん、小学生かあ。わたしとしては中学生から大人まで、を目指して書いたのですけど、ま、おませな6年生ならいいのかな)

メンデルスゾーンとアンデルセン



☆いよいよ今週です♪
鳴門の大塚国際美術館(NHK「知る楽」の撮影でお世話になった素晴らしい美術館♪)での講演は、5月30日(日)。お時間がありましたら、いらしてくださいまし⇒ http://www.o-museum.or.jp/info/event/100430_137.html


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」♪ 早くも再版になりました。ばんざーい!!
 そしてトーハンの今週のランキングでも、「新書ノンフィクション」部門の10位になりました。他の作品に比べてだいぶ毛色が違うのがわかります。

1位「伝える力 「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える!」
2位「知らないと恥をかく 世界の大問題」
3位「日本人へ リーダー篇」
4位「戒名は、自分で決める」
5位「残念な人の思考法」
6位「生物と無生物のあいだ」
7位「なぜ日本人は落合博満が嫌いか?」
8位「お金で騙される人、騙されない人」
9位「イチロー・インタヴューズ」
10位「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語 」♪

名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)12刷になりました。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「『怖い絵』で人間を読む」(「知る楽」テキスト)3刷。これは雑誌扱いですので、これ以上の増刷はなく、店頭のが無くなった時点で絶版になります。でも近々、書籍化される予定♪

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
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今日発売です♪「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」

2010年05月18日 | 
 昔、テレビのCMで、「<週刊OO>は今日発売です」というのがありましたが、それに倣い、「ブルボン王朝 12の物語は今日発売です!」
 書店を見てくださいまし。「ハプスブルク家 12の物語」と並べてあるところも多いかと思います。

 アマゾンの画像が帯なしで残念。帯の絵は、「ハプスブルク」では美女エリザベートですが、「ブルボン」とくればこれはもう、太陽王ルイ14世で決まりですね♪

 イアサント・リゴー描く「王の中の王」のふんぞりかえった姿が、きっと眼を惹くのでは!

 帯コピーは「王の中の王は踊る / 束の間の愛と栄華の世界」

光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」♪  
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463)

 話変わって、つい最近、フレッド・ジンネマンの古い映画「日曜日には鼠を殺せ」をようやくDVDで見ることができました。スペイン内紛の傷跡を描く、救いの無い作品で娯楽性に乏しかったのですが、中にルルドの泉の光景が出てきました。当時からもうずいぶん観光化していたのだな、とちょっと意外でした。

 で、こんな話を思い出しました。

 2500年昔、ギリシャの歴史家ヘロドトスが、エジプトのピラミッドを訪れたときのこと。おおぜい観光客がいたのだそうです。なぜならその時ですでにピラミッドは、2000年以上も昔の建造物だったから!


☆鳴門の大塚国際美術館(NHK「知る楽」の撮影でお世話になった素晴らしい美術館♪)での講演は、5月30日(日)です。お時間がありましたら、いらしてくださいまし⇒ http://www.o-museum.or.jp/info/event/100430_137.html


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)11刷中。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「『怖い絵』で人間を読む」(「知る楽」テキスト)3刷中。

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

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『シャッター・アイランド』とウィリアム・ブレイク

2010年05月11日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン映画篇」第38回の今日は、「クララ&シューマン&ブラームス」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/05/post-1fe1.html#more
 ドイツ映画『クララ・シューマン、愛の協奏曲』について書きました。

 この中でロベルト・シューマンが精神病の治療を受けるシーンがあり、医者が言うのです、「脳のこのあたりが冷えているから温めなかればならない」。でもって髪の毛を全部剃った頭に焼きごてを当てるのです。

 うわあ、それじゃ表面が火傷するだけじゃないですか!
 
 いま公開中のM・スコセッシ『シャッター・アイランド』にも、ひどい治療法が出てくる。映画の舞台になっている50年代に、アメリカでひんぱんに行なわれていたロボトミー手術だ(『カッコーの巣の上で』を思い出す)。

 ところで『シャッター・アイランド』だが、宣伝の方向があまりよろしくないんじゃないかしらん。伏線に気をつけろ、とか意外なラストだとか、そんなことばかり強調するものだから、逆に「なあんだ」と落胆させるのでは。。。

 だいたいこの程度の謎は、映画好きあるいはミステリ好きならたちまちわかってしまう。この作品の面白さはそんなところにはないのだ。主人公にとっての世界の認識がゴシック・ホラーのように描かれており、そこに魅力を感じれば十分楽しめる。

 耐えがたい悲しみにおしひしがれ、生き残った者としての罪悪感にかられながら、やっとのことで自分を支えている人間を、レオナルド・ディカプリオは圧倒的存在感で演じていた。

 わたしは早くに結末を予期しながら、ああ、どうか違っていますように、彼に救いがありますようにと祈りながら見た。あまりにも感情移入して見たので、終わるとぐったりしてしまった。さっそく原作も読んだが、こちらもなかなか面白い!(チャックだけミスキャストかなと感じた)

 それはさておき、この映画にウィリアム・ブレイクの絵が出てきたのにお気づきの方もいらっしゃるでしょう。精神を病んだといわれるナブコドノゾール王(ヴェルディのオペラ「ナブッコ」のモデルですね)が、裸で四つんばいになっている奇妙な絵だ。医長の部屋の壁に掛かっていた。あれもまあ、ひとつの伏線といえるかな。



☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」♪ 5月半ばの発売です。アマゾンでは予約受付がはじまりました。⇒ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334035663/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_1?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4569669638&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=0FB1G63X0KNTKAMWPF57

☆鳴門の大塚国際美術館(NHK「知る楽」の撮影でお世話になった素晴らしい美術館♪)での講演は、5月30日(日)です。お時間がありましたら、いらしてくださいまし⇒ http://www.o-museum.or.jp/info/event/100430_137.html


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)11刷中。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「『怖い絵』で人間を読む」(「知る楽」テキスト)3刷中。

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

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新刊「ブルボン王朝 12の物語」

2010年05月04日 | 
 今日はわたしの新刊のお知らせ。

 光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」♪ 5月半ばの発売です。アマゾンでは予約受付がはじまりました。⇒ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334035663/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_1?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4569669638&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=0FB1G63X0KNTKAMWPF57

 タイトルでおわかりのように、同じ新書の「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」の姉妹篇にあたります。ハプスブルクを書き終わった段階で、次はブルボンと決まっており、出版は去年の秋の予定でしたが(ちょうど一年前、NHKBS「週間ブックレビュー」に出たときも、そう発表?していたのに)、展覧会やら「知る楽」撮影とそのテキスト作りなどが間にはさまり、遅れに遅れてしまいました。

 でもようやく最終の校正も終わり、書店に並ぶのがとっても楽しみです。
  
 「ハプスブルク」をお読みくださった方は、なおさら面白いと感じてくださるのではないでしょうか。なにしろ両家のリンクぶりは、マリー・アントワネットだけではありません。前者で脇役として登場した人物が、ここでは主演を張りますし、かつての主演者が悪役として再登場するので、2冊読み比べると歴史がいっそう重層的になるかと思います。

 絵はオールカラー。
どうぞ楽しんでいただけますように!

 目次は以下です。
前史
第1章 ルーベンス『マリーのマルセイユ上陸(『マリー・ド・メディシスの生涯』より)』
第2章 ヴァン・ダイク『狩り場のチャールズ一世』
第3章 ルーベンス『アンヌ・ドートリッシュ』
第4章 リゴー『ルイ十四世』
第5章 ベラスケス『マリア・テレサ』
第6章 ヴァトー『ジェルサンの看板』
第7章 カンタン・ラ・トゥール『ポンパドゥール』
第8章 グルーズ『フランクリン』
第9章 ユベール・ロベール『廃墟となったルーヴルのグランド・ギャラリー想像図』
第10章 ゴヤ『カルロス四世家族像』
第11章 ダヴィッド『ナポレオンの戴冠式』
第12章 ドラクロワ『民衆を導く<自由>の女神』




☆鳴門の大塚国際美術館(NHK「知る楽」の撮影でお世話になった素晴らしい美術館♪)での講演は、5月30日(日)です。お時間がありましたら、いらしてくださいまし⇒ http://www.o-museum.or.jp/info/event/100430_137.html


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)11刷中。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」15刷中。
怖い絵

☆「怖い絵2」、8刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。5刷中♪

怖い絵3


☆「『怖い絵』で人間を読む」(「知る楽」テキスト)3刷中。

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

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