十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

来年もよろしくお願いいたします。

2007-12-31 | ジュニア俳句

いよいよ、大晦日になりました。

十分間俳句を始めたのは、今年の1月ですから、約一年がたったことになります。
八名川小学校の先生方の協力で、今後の見通しが少しずつ立ってきました。また、新島小学校やハートランドの加藤先生、江戸川や横浜の先生など、十分間俳句の輪も広がりつつあります。
来年は、もっと本格的な活動が広がっていけばよいと願っています。
この冬休みに、現代の俳人のアンソロジーを読み、気に入った句を書き抜く作業をしています。
その中で気がついたことは、表現がより率直になっていると感じることです。発見や感動をそのまま読者にぶつけているという気さえします。
「十分間俳句」の発見・感動を創造へ結びつけるという方向が間違っていないと確信しました。

もう一つ、年末にお世話になった年輩の方とお会いをして、いろいろ話をしたときの事です。その時に、小学生の時にほめられたという俳句を紹介してくれました。

 ほんのりと部屋の中まで梅かおる

60年以上経ってもこの句を憶えていらっしゃるのです。これが、作文であったらこうはいかなかいでしょう。俳句だからこその事と思います。
十七音という世界でも一番短い表現形式だからこそ、一生の宝物にすることが可能になるのだと思います。

このブログの読者の皆様には、たくさん励ましを頂きました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
また、皆様のご健康とご健闘をお祈り申し上げます。
よいお年をお迎えください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しまぶし

2007-12-30 | 各地の取り組み

新島小学校の一年生が「しまぶし(島節)」に取り組みました。此処で出来た作品が、またすばらしい。十分間俳句へのプレゼントですね。
読者の皆さんにとともに鑑賞したいと思います。



新島の島節は基本的に七五調で、七・七・七・五だと謡いやすいようです。多少の字数の違いは「な」「よ」を文末につけ節を合わせています。子どもたちはこの島節に節を付け21日に発表会を行います。
(どんな風だったか、ぜひ聴いてみたかったですね。)



わたしゃにじまの
しらすなキラキラ
ゆうひにあたると
ゆうひいろだよ

わたしゃにい小の
いちょうがすきよ
あきになるとよ
くるくるまわる

わたしゃにじまの
はぶしのうみよ
あさひがあたると
きいろにひかる


わたしゃにいじまの
くろねのうみよ
はれているときは
ダイヤのようだ

わたしゃにじまの
くろねのうみよ
白に水いろ
いろがかわるよ

わたしゃにじまの
ガラスがすきよ
ガラスのいろは
みどりいろよ

わたしゃにじまの
はぶしのうみよ
サーファーたちと
なみにのるよ

わたしゃにじまの
くろねのうみよ
たくさん人が
ふねでくる








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新島小学校三年生の俳句 車いす体験

2007-12-29 | 各地の取り組み

12月11日、3年生が久しぶりに十分間俳句に取り組みました。
この時期、老人ホーム訪問の事前指導で車いす介助体験を行い、子どもたちは車いすに乗る体験、車いすを介助する体験を行いました。

最初はね かいじょのしかたが わからない

車いす お年寄りには べんりだな

くるまいす べんりなところが あるんだよ

車いす こわすぎこわすぎ きぜつした

車いす おしてもらって 進んでく

しんちょうに ゆっくりすすもう 車いす

車いす 老人ホームは だんさなし

車いす ゆったりゆったり 進んでく

車いす ちょっとこわいよ きんちょうだ

すいすいと 走っていると ぶつかるよ

車いす 声をかけて 出発だ

車いす 年寄りとかには 便利だな

こわいよね かいだんでとまる くるまいす

車いす もつだけでも きんちょうだ

車いす ちょっとこわいけど 食堂へ

車いす 足にやさしい 乗り物だ

あいさつし 行く場所教えて ゆっくりおす

車いす すわったままで ため息だ

車いす 押して押したら 食堂前


-小山-


「体験の言語化」の一手法として、「十分間俳句」は有効な方法の一つに成りうると思います。同じ車いす体験でも、一人一人考えることが違うことが、明確になります。授業として考えると、これを元にしてお互いの考え方を出し合ったりすると共通認識や認識の深まりが得られるのではないでしょうか。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第11回毎日俳句大賞の作品

2007-12-27 | ジュニア俳句

遅くなったが、毎日俳句大賞の佳作に入った作品を紹介する。

 かたつむりせなかのからがおもたそう   2年 大樹

 かたつむりのしのしあるくゆっくりだ     2年 匠

 かたつむりからの中からこんにちは    2年 夏鈴

 海たちが夏の話を聞いている        3年 隼人

 天の川ひこぼしおりひめわたる橋      3年 澄羅

 せんぷうき風が来るたびぼくをむく     3年 丈兒

 とまとの葉さわればトマトのにおいする   3年 恭輔

 カレンダー五月のまんま動かない      4年 紗希

  時計草つぼみの中でお休みだ        4年 靖也

 七月もうすぐそこだあと三日         4年 結希

 こいのぼり中はからっぽ命あり       4年 洸瑠

 おめでとう!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カメラ吟行

2007-12-25 | ジュニア俳句

下町情報誌「深川」という小冊子がある。定価は三百円であるが、加盟店には、店頭に置いてあり、無料でいただける場合もある。深川の宣伝誌である。発行は二ヶ月に一度。既に百八十号に達している。


地名や町名の由来が載っていたり、地域のイベント情報。そして、広告も貴重な情報である。
2008年1、2月号の特集は、「カメラ吟行あそび」だ。歩いて撮って一句詠むのである。
この「カメラ吟行」このところ、ちょっとしたブームどある。
推理小説作家の森村誠一氏が「写真俳句」を提唱しており、グーグルで「写真俳句」を調べるとうんざりするほどヒットする。
この方法、パソコンの学習とあわせて子ども達に取り組ませるのも一つかもしれないと思う。


さて、「深川」誌に登場する秋長政吉さんは、木版画家。何と氏は、八名川小学校の卒業生とのこと。森下界隈を散歩して、一句。

 やながわとさくらの鍋の印見た  まさ吉

 この宮はまさ吉さまの名付親   まさ吉

 川面往く灯籠流し夢のうち     まさ吉

 五七五旅は途づれひと休み    まさ吉

ページの真ん中には、八名川小学校の校章がどーんと載っている。

情報誌「深川」を見つけたら、ぜひ見てください。

休みに入ったというのに、焦っている。年賀状がまだ終わらないし、正月は意外と時間がないということもわかってきたからだ。親戚付き合いもしなければならないし、家の掃除も少しは手伝わないと怒られそうだ。人と会っていると半日は直ぐ経つし、好きな囲碁も打ちたい。優先順位を付けて、一つでも二つでもやれればよい位の気持ちでないとストレスがたまりそうだ。ゆったりやろう。お正月なんだから・・・・・

そんなわけでブログも少しお休みするかもしれない。
悪しからず・・・m(_ _)m

 

             

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

香取小学校の井上先生から

2007-12-24 | 各地の取り組み

校長先生、ブログの毎日の更新、感服しております。
とても勉強になります。
ありがとうございます。


さて、冬休み前に本校の校長から言われたことがあります。

小山校長先生が、私の学年で実践している「俳句」はどうなっているか気にかけていただいているとのこと。

音信不通で申し訳ありませんでした。

本当に大したことがないのですが、私も子ども達と共に、コツコツと実践をしてまいりました。(子ども達の感性はほめたいと思っています)

その中でも「隅田川鮭の会」からの「鮭飼育放流活動」に関する活動の中で「鮭飼育川柳」なるものを継続しております。(「香取小子ども情報局」)

この川柳、子ども達の思いがとてもよく表れていて、ホッとする感じがします。

URLでリンクさせていただきましたので、お時間があるときにご覧下さい。


今後もより一層勉強させていただきますので、先生のブログの更新を心からお願いいたします。



-小山-


香取小学校は、理科の教育が大変に盛んな学校である。校長の宮城先生は、私の尊敬する校長先生の一人だ。俳句にも造詣が深い。
「鮭飼育放流活動」は、その香取小学校の活動の一環である。
井上先生がこの12月から始められたブログ「香取小子ども情報局」に詳しく報告されている。ナカナカのブログである。
此処に、子ども達の「句」が掲載されている。鮭を飼育する子ども達の心情が非常によく表れている。十分間俳句には、こういう側面があってよいと思う。つまり、授業や行事等の感想を五・七・五で表す活動だ。
井上先生のブログもぜひ応援してください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一茶の俳句の版画

2007-12-23 | ジュニア俳句

先日、Kさんというかつて金融界で活躍しておられた方が八名川小学校に見えられた。八名川で俳句が盛んだという話を聞かれて、恩田秋夫さんという版画家の版画をもって見えられたのだ。一茶や芭蕉の句が書かれている「俳画」(版画)である。すばらしいものだ。もちろん本物である。
「小学校でぜひ活用して欲しい」
Kさんはそう言われた。しかし、 それだけではもったいない。
一茶は、大島に住んだことがある。芭蕉も、波郷も、そして一茶も江東区の関係者なのだ。
そこで、東大島文化センターで展示会などの企画が出来ないかと考えた。連絡を取ったら、早速担当のHさんが見えられた。
これも、すぐに企画として立ち上がるかどうかわからないが、Hさんは、ぜひ実現したいと言ってくれた。
いろいろな形で俳句を中核とした文化が広がっていくのは、うれしいことだ。出来ることを一つ一つ積み重ねていく。
深川芭蕉通り(桜並木の通り)もそれにふさわしいものにするアイデアを考えるなど、森下を俳句の街にする算段も地域の方々と一緒に考えていこう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さて、冬休み

2007-12-22 | ジュニア俳句

学習教室もげんきっズも28日まで実施されるが、とりあえず、今日から冬休みである。この間、少し仕事に追われてきた感がある。冬休みはしっかり勉強したい。それに、不義理をしてきた方々と会ったり、手紙を書いたりしなければならないと思う。
「十分間俳句」の今後の進め方も考えなければならない。有意義な冬休みにしたい。今日は一日、年賀状づくりで暮れてしまった。

紹介したいことが二つある。

一つは、八名川小学校で今や恒例となってしまったクリスマス行事である。(別に宗教的な意味合いはない)
3年前のPTAの役員の忘年会で、
「クリスマスに子ども達にプレゼントをわたしたいね」
という声が役員さんから出た。
「いいんじゃない。おもしろいね。」
このラフさが八名川の特徴でもある。早速やることになってしまった。
当日、(この時は白河の仮校舎にいたのだが・・・)準備状況を見に、PTA会議室に行くと、
「校長先生もやるんですよ」
にわとりの衣装を着させられてしまった。各学級に「乱入」!
子ども達はあっけにとられている。いったい何が始まったんだと言う感じ。
まさにサプライズである。
二年目は、それにハンドベルの演奏が加わった。プレゼントが段ボールの箱で届いたものだから、「配るのに1時間もかかってしまった」と担任の教員からはブーイングも出た。今年は、前日の夜に役員さんが集まって、一人一人のプレゼントを小分けして袋詰め。
今年は、海賊キッドも初登場。ハンドベルの演奏もパワーアップ。詳しくは、八名川小学校のホームページを見て欲しい。
(23日の昼過ぎにアップの予定 m(_ _)m )
こういう行事はおもしろがっているうちは続けていいと思う。子どもも楽しむが、大人も一緒に楽しめる学校がよいのだ。

もう一つの出来事については、明日報告することにしよう。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エコッツェリア

2007-12-21 | ジュニア俳句

先日、新丸ビル十階にあるエコッツェリアを訪問した。丸の内再開発の工事の外壁に子ども俳句を掲示できないかと言う件の相談に行ったのだ。
丸の内は、これまでの自分の生活にまるで縁のない場所だ。
東京駅に行くことがあっても、丸の内は歩かない。丸ビルが新しくなったときに、物珍しさでちょっと観に行ったに過ぎない。
新丸ビルというのは、丸ビルが新しくなったから新丸ビルだとばかり思っていたら、そうではない。丸ビルの向かいに新丸ビルという古いビルがあり、それが、今度新しく立て直されたのだ。新新丸ビルとでも呼んだ方がよさそうなビルだ。
一見、セキュリティが厳重そうだが、エコッツェリアは、セキュリティの隣を通り過ぎて、エレベーターで直接行ける。
説明を受けたが、実に面白そうな場所だ。丸の内をエコタウンにする作戦本部の様な役割を担っていると言う。ドアやその他の素材の中には、古い新丸ビルで使われた物の再利用品があったり、置かれている大きな地球儀は、地球の気候変化を表したり、地震の様子を示したり刷る優れものだ。子どもに見せたい。(詳しくは、エコッツェリアのホームページで見て欲しい。)

責任者のOさんと話をした。大変興味を持ってくれて、話は前向きに進んだ。一月には具体的な提案を持っていくところまでいった。(しかし、実現にこぎ着けるには、まだまだハードルがたくさんあるだろう。)
また、エコッツェリアでは、昨年も夏に小学生対象の俳句教室を開催していることもわかった。この事業も一緒に進めることが可能になりそうだ。
エコッツェリアと共に運営している大手町カフェ、丸の内カフェでも面白い企画がたくさんあるとのこと。
一緒に行ったKさんが、「俳句は、世界中で最もエコな文学だから、ぴったりだ」(文字数が少ないから)と言ったのが印象的であった。
エコッツェリアは、非常に刺激的であった。社会で最も先進的な事を考えている場所の一つであるということだ。今、社会で何が進行しているのかを知っている事が重要だと痛感した一日であった。

今日、本校で新たな新聞が発行された。編集は保護者の有志である。
「もっと体験!」と称して、子ども達向けの最新のイベントを紹介する内容である。前述した事柄の子供版であり、実に大きな意味合いを有していると考えている。
12月の授業は今日で終わり。明日から冬休みに入る。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八名川子ども句集第七集

2007-12-19 | ジュニア俳句
八名川子ども句集第七集が出来上がってきた。印刷までは学校で行い、製本だけは頼んでいるのだ。作り始めて今年で四年目である。装丁も最初から変わっていない。1年生から6年生まで一人一句というのも同じだ。1ページに10句、18ページである。500冊作った。
明日子ども達に渡す。今回は、子ども一人一冊。それにプラスして一家庭一冊。これは、おじいちゃんやおばあちゃんに見せる分である。先回は一人2冊だったので、残部が全くない状態である。

波郷記念館ジュニア俳句コンクールへの応募作品を今日送った。明日が締め切りなので、ぎりぎり間に合うことになる。

当面の課題
1、俳句の種さがしの指導について
● どんな観点で、何を種とすればよいか、これについて評価したり、交流したりする方法を考える。
・これまで、よい俳句をプリントして学級に返していたが、これに加えて、よい種を返すようにする
・帰りの会や朝の会のスピーチなどで発見したことや気付いたことを話す習慣をつける
・気付き、発見カードなどを掲示するコーナーを作る
2、俳句作りの指導について
●俳句コーナーの活発化。お互いに評価するシステムが機能するようにする。
●句の推敲を高学年では出来る力をつけさせる
●全校的な表象システム

ざっと思いついたことを書いたが、冬休み中に具体案を考えなければならいと思う。

今年の授業は明後日までである。

明日、大丸有の担当者と会うことになっている。進展があると嬉しいのだが・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする