十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

こどもの日の俳句

2021-04-23 | ジュニア俳句


五月の連休が近づいています。四月二十九日の「昭和の日」から五月五日の「こどもの日」まで休みが続くことから「ゴールデンウィーク」と呼ばれます。こどもの日は、「こどもの幸福」を願うだけでなく、「母に感謝する」日であることも知っておく必要があるでしょう。

さて、こどもの日と言えば、「こいのぼり」です。校庭にこいのぼりを泳がせている小学校も多いと思います。江戸時代に武家で始まった風習で、屋外に飾るものを「こいのぼり」、屋内に飾るものを「かざりごい」というそうです。

こいのぼりは、紙風船やしゃぼん玉と同様、親しみ深く、動きがあり、形や色も独特なので、俳句に詠みやすい題材です。

ぜひ、この間にこいのぼりの俳句を詠んでみてはいかがでしょう



こいのぼりの様子や動きをよく観察する

  最初は、こいのぼりをよく見てみましょう。大きさや形、色、数など、理科の観察と同様です。

  ・目玉ぎょろぎょろこいのぼり ・大中小のこいのぼり ・尾っぽ垂れてるこいのぼり

  動きも独特です。

  ・一回転するこいのぼり ・風でふくらむこいのぼり ・ねじれて泳ぐこいのぼり

 周りの様子をよく見る

・青空を背景にして ・遠くには富士山見える ・校庭の芝生見下ろす

 想像したり、思い出したりする

・真夜中はやはり寝るのか ・じいちゃんと一緒に見たよ ・川の上百匹超える

 今までのこいのぼりを見た経験や作った体験などを出させるとイメージがはっきりします。

 こどもの日には、柏餅やちまきを食べたりします。また武者人形を飾ったりすることもあるでしょう。しょうぶ湯に入る風習もあります。これらを取り上げてもよいと思います。

 

こいのぼり一年ぶりの深呼吸      金子丈朗(中三)

しょうぶ湯の葉っぱが体をくすぐった  遠藤龍一(小五)

柏もちぼんやりうかぶ猫の顔      平野 瞳(小六)


進学、進級の喜びを俳句に!

2021-04-06 | ジュニア俳句
さて、今日は東京では小学校の入学式や始業式が行われます。そこで、

進学、進級の喜びを俳句に

 こどもたちが一年で一番緊張するのは、進学、進級を迎える四月でしょう。クラス替えで友達や先生が変わるなど、喜びだけでなく不安と期待が入り混じる四月。この独特な季節の気持ちを俳句で記録してみましょう。
 短い時間で俳句を詠むために、使う季語をの限定すると指導しやすいでしょう。

四月
 
春たけなわの月ですが、学校では新年度が始まる月です。

教室に世界地図ある四月かな   明隅礼子
 
これだけで、世界へ羽ばたく新しい勉強が始まる教室の気分が伝わってきます。

 教室の中を見渡してみてください。
・教室が二階になった・教卓に本が山積み ・窓の外光さんさん・掲示板まだ真っ白け
 また、校門、通学路、保健室など教室以外の場所はどうでしょう。
 次に持ち物に目を転じてみましょう
・鉛筆が七本そろう・上ばきに名前黒々・教科書に折り目をつける
 友達や先生のことをテーマにしてもよいでしょう。兄弟のことでもいいですね。
とても印象的だった俳句を紹介します。
 教室にあの子のいない四月かな
仲の良い友達が転校したのかもしれません。たった十七音なのに、痛いほど気持ちが伝わってきます。
 俳句指導のコツは、十分程度の短い時間でわかりやすいテーマを題材に取り上げることです。
その時間内に詠めない時は深追いをしないことも大切です。そして、いろいろな形でこどもたちの俳句を紹介してあげてください。だんだんこどもたちは俳句好きになり、ものを見る目や表現力が高まっていくことでしょう。

日本学校俳句研究会、本年度の活動

2021-04-03 | ジュニア俳句

新年度に入りました。
日本学校俳句研究会は、本年度、名実共に全国区の研究会への第一歩を踏み出します。
長谷川櫂氏の率いる「きごさい」と連携し、これまでも全国規模の俳句大会を運営してきましたが、更に進めて、全国の先生方と日常的な連携を強めていきたいと考えております。
大垣の墨俣小学校での出張授業を皮切りに出張授業を拡大していきます。また、zoomを活用した全国的な交流会も企画していきます。
公式のホームページも作成したいと考えます。

そこで、皆様にお願いです。

これまで研究会は会費を徴収してきませんでした。これからもその考え方は変わりません。
しかし、活動を拡大、充実させるためにはそれなりの資金が必要です。
そのため、心ある方々から「こども俳句応援基金」を募ることといたしました。
一口千円以上、会員に限らず応援の気持ちをお持ちの多くの方々からの募金を募ります。
どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。
今年一年、健康に気をつけて頑張っていきましょう。

   日本学校俳句研究会代表
          小山正見