十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

再録 十分間俳句とは

2007-08-31 | ジュニア俳句
発見・感動・創造

「十分間俳句」とは、一日十分、生活の中で気付いたことや発見したこと
など(「俳句の種」)を記録し、それをもとに十七音の俳句に作るという活動です。

十分間俳句の目的

1、生活の中の小さな気付きや発見を大切にする習慣を培う。
2、気付きや発見などを言葉にし、感動を定着化させ感性を磨く。
3、俳句という十七音の定型で表現することを通して日本語力を高める。

十分間俳句の方法

1、専用のノートを用意する。
2、日付を書き、最初の5分間、気付きや発見などの「俳句の種」を記録する。
3、次の5分間、「俳句の種」を元にして、十七音の俳句にする。
※「俳句の種」「俳句」それぞれには通し番号をつける。

十分間俳句普及の呼びかけ

1、十分間俳句は、子どもたちが、日本の自然の豊かさを発見する方法です。
2、十分間俳句は、生活の中の気付き・発見を自覚し、自尊感情を高める方法です。
3、十分間俳句は、俳句を通して、日本語のリズムを身につけ、語彙を豊富にする方法です。
4、十分間俳句は、日本の伝統文化を子どもたちに伝える方法です。
5、十分間俳句は、どの学校でもどの教室でも手軽に取り組める方法です。

  なお、十分間俳句は、脳を活性化させ、生活を豊かにする有効な方法です。

  あなたも取り組んでみませんか。

言葉を重視した自然体験の充実

2007-08-30 | ジュニア俳句
また一つ、十分間俳句を後押しする記事が文部科学省が出している「初等教育資料」に掲載された。
筆者は、文部科学省初等中等教育局教育課程教科調査官 国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官
という長々しい肩書きをもつ 日置光久氏である。

 「言葉を重視した自然体験の充実」という題である。

 「子どもの自然体験がとぼしくなってきたといわれて久しい。中央教育審議会でも、「体験の充実」が学習や生活の基盤づくりにおいて重要であることが述べられている。このような文脈の中で、自然体験の機会や場が増えることには異存はないが、逆説的に聞こえるかもしれないが、未来型の新しい自然体験は「言葉」をこそ、一層重視する必要があると考えている。
 野外炊飯を行ったときの、赤々と燃える火、もうもうと立ち上がる不完全燃焼の白い煙、生乾きの薪からしみ出す水分が蒸発する時のジュワーという音、炊きあがりが近いご飯のおいしそうなにおい、諸感覚を覚醒させる刺激は、豊かな言葉で表現されて、共感を呼ぶ。
山川草木は、一木一草に至るまで季節と共に移り変わり、変転していく。もえぎいろ、あさぎいろ、とびいろ、あかねいろ、さやかでやさしい色の変化は、豊かな言葉で表現されて、ますます奥ゆかしく魅力的になってくる。
 言葉を重視した自然体験の充実は、体験と言葉の新しい関係づくりを要請しているのである。」
                 (初等教育資料平成19年9月号より)

言葉は、体験に変わることは出来ないが、言葉によって、体験が意識化され、わすれ得ぬものとなると私も考える。
俳句の種を探し、それを形にしていく十分間俳句の活動は、きのうと違う今日を新鮮なものにし、明日への期待を生み出すものである。
それは、人生を豊にするに違いないと思う。

夏休み明け最初の十分間俳句

2007-08-29 | ジュニア俳句

月曜日、早速夏休み明け最初の「十分間俳句」を六年生で行った。
教室をまわっていたところ、六年生に行ったら、
「これから丁度俳句を始めるところです」
と言うので、授業する羽目に陥った。

次のような句が出てきた。

 友と行く最後の思い出ぼんおどり

 蝉しぐれ弟の声は泣きしぐれ

 川遊び岩からジャンプ足ふるえ

 夏休み最後の行事は宿題だ

 夏休み一行日記書き忘れ

 夏休み蝉の声降る通学路

 海の上あめんぼみたいにカヌーこぐ

 夏休み歯みがきカード一気ぬり

 夏最後宿題の山ご登場

 つりをしてサンダルのあとくっきりと


 一番みんなの点が入ったのは、次の句だ。

 ○せみの声私のまわりで大熱唱  (8票)

 次点は、

 ●公園はせみの泣き声コンサート (5票)

そこで、少し意地の悪い質問をした。
「○の句と●の句は、同じじゃないか。どうして、○の句の方がいいんだ?」
すると、すごい答えが返ってきた。

せみはただ鳴いているんじゃない。雄が雌を求めて力の限り鳴いている。だから「熱唱」の方がいい。コンサートでは弱い。

ざっとこんな様な趣旨の発言だ。
質問される前は、「何となく」そう思っていたに違いない。質問されて、「なぜだろう」と考えたのだ。そして、「何となく」の理由を上記のようにまとめた。舌を巻いた。

私が一番に押したのは、

  川遊び岩からジャンプ足ふるえ

である。独自の体験が生きている俳句だからだ。

  つりをしてサンダルのあとくっきりと

今読みなおしてみて、この句もなかなかよいと思った。上五に別の言葉が来るともっとよくなるかなあ。



アイデアマラソン教育研究会

2007-08-28 | ジュニア俳句
今日、アイデアマラソン教育研究会の第一回目の会合が、港区白金の「アイデアマラソン研究所」て゜行われた。
会には、新島の寺内先生も参加された。

①互いの実践の紹介
各参加者が持ち寄ったノートの内容はなかなかのもので、アイデアマラソンを学校教育に取り入れる価値を十分に感じさせるものであった。
子どもの発想の豊かさとそれが発展していく様が明確に読み取れるものであった。
議論になったのは、この意義を教職員や保護者に伝え、理解してもらうには、どの様な工夫が必要かという点。
また、児童・生徒の発達段階での指導の順序性性を確立する必要があるということ。等の点であった。
横浜から参加した先生は、アイデアをまとめ、発表していくことや「テーマ」を整理する必要について発言された。
樋口健夫さんからは、アイデアマラソンの発展状況
現在では、10を超える企業がアイデアマラソンを企業研修に日常的に取り入れ、筑波大学を初めとする5つ以上の大学での授業が行われていることなどについての報告があった。
私は、十分間俳句の意義とアイデアマラソンとの関係について述べた。

②参加者は、今後お互いの実践を交流し、発展させるために、メーリングリストやブログを作成し、全国各地での実践状況を日常的に交流する場を作ることを申し合わせた。
また、10月半ば過ぎ新島を訪問し、寺内学級の実践の参観をすることを決めた。

③樋口さんのタブレットを使った口述筆記方式の実演を見せていただいたり、三百冊以上にのぼる樋口さんのノートの実物を見せていただいたのも、大いに刺激になった。
書くこと、そして、書いたものを保存し、財産にすることの意義を感じた。
外は、雷雨であったが、熱い議論のあと、雨は止んでいた。
大変意義のある三時間であった。


「俳句界」と「毎日小学生新聞」に十分間俳句が紹介される

2007-08-27 | ジュニア俳句

学校に「俳句界」という雑誌が送られてきた。なぜ、送られて来たのか、心当たりがまるでない。有名な俳人が文を並べている。
ページをくっているうちに「俳句界ニュース」というカラーぺーし゜があり、その冒頭にジュニア俳句祭、そして十分間俳句の紹介が載っているのだ。
ジュニア俳句は、高齢化している俳句界全体にとって大きな課題になっていることがわかる。

毎日小学生新聞にも十分間俳句が掲載された。これで、広がりが出てくることを期待する。



夏休み大詰め

2007-08-24 | ジュニア俳句
いよいよ、夏休みも大詰めである。
今日は、最後のラジオ体操。夏休みのプールも最後である。
明日は、PTA主催のラストサマーフェスティバル。
カレーライスを作ってみんなで食べ、高学年は校庭にテントを張って「避難所体験」である。
日曜日は、区民水泳大会があり、27日(月)から学校が始まる。
これまでより、一週間夏休みが短くなった勘定だが、その分、いつもの学習では楽しいこともたくさんやろうということだ。

9月にはいると深川発祥の俳句大会がある。10月最初の日曜日、7日の芭蕉稲荷祭で表彰式が行われる。本校の子供たちの作品も出すが、他の学校にも積極的に呼びかけたい。題は確か「夏」だったと思う。
その他、毎日新聞の俳句コンクールの締め切りも迫っている。
子供たちがこの「夏」を「夏休み」をどのようによむかも楽しみである。

現代俳句協会の「俳句祭」でお会いした千葉県佐倉市の先生からメールをいただいた。この十年近隣の学校の先生と連携して毎月「ハートランド」という俳句の文集を出されているという。
すごい実践だ。こうした先生方とも大いに連携をとっていきたい。




十分間俳句の感想  そのまたつづき

2007-08-19 | ジュニア俳句
★さいしょは私は俳句が3年生まできらいでした。校長先生賞にえらばれるまでいやだなあと思いました。校長先生賞にえらばれたときにはうれしくてすこしうれしかったです。それから何回かえらばれて俳句が好きになりました。うれしかったです。


★私は、俳句のたねってなんだろうと思いました。でも校長先生にどういうことかおしえてもらってわかりやすかってよかったです。でも、そのおかげでどういうのだろうととかんがえたりするようになりました。またこんどもどういうのだろうとかそういうことにしゅうちゅうしたいとおもいました。しらべるのもできるようになりました。


★私は俳句のたねをかいてからすごくいい俳句が作れるようになりました。「変わったな」と思ったことは家にいてひまな時「パッ」と俳句が考えられるようになりました。りゅうたろう君のつくった「自転車が強風うけてドミノする」がすごかったです。


★ぼくができるようになったのは俳句の種を考えるのが速くなりました。俳句を書くのもすごくではないけれど速くなりました。次は今日よりもがんばりたいです。


★私は前まで俳句をかくのがにがてでした。だけど、校長先生におしえてもらったおかげでとっても俳句がすきになりました。楽しくてすらすら書けるようになりました。
何かを見ればすぐに俳句を思いつきます。
夏休みがおわったらもっと俳句を教えてください。


(こういう子供たちに囲まれて幸せである。感想を読んで、「評価」ということが、子供たちに自信を持たせたり、好きにさせたりする上でとても大切に思う。簡単に言えば、もっとよいところを見つけてほめることだ。しかし、そのほめることは本当によいことでなければいけない。それは、指導者の眼力だろう。
もう一つは、続けることによって、子供たちのある部分が確実に変わったと言うことだ。観察する気持ち、言葉を考える習慣、それらが鍛えられているということは言えよう。但し、変わったことを実感している子どももいるし、苦しんでいる子どももいるということも心に留めておかなければならない。)

十分間俳句の感想 つづきのつづき

2007-08-18 | ジュニア俳句

★私は変わった事があります。それは、俳句を楽に作れるようになったからです。
3年の時はたまにしかやってなくてすごくつらかったです。でも、毎日作っていたら言葉や季語を思いつくようになりました。

★十分間俳句をやったおかげでいろいろな言葉を知りました。そして、考える力を身につけることができました。

★ぼくががんばったことは、いくら分からなくても一つはあきらめないでかいたことです。これからもあきらめないでがんばりたいです。

★私は俳句が前はすごくにがてでした。でも俳句の時間いっぱい俳句を書いて俳句のたねも書きました。たねはかんたんだけど、俳句は苦手なので、いっぱい夏休みとかひまなときにこのノートが全部なくなるまでがんばります。それとはいくがえらばれるといいです。

(俳句を作るのは、相当に大変なことです。みんな苦労して挑戦してくれているのが、とてもよくわかります。でも、毎日やっていると思いつきやすくなる。これからも出来るだけ楽しく続けていきたいと思います。)


十分間俳句の感想(四年生)つづき

2007-08-17 | ジュニア俳句
★わたしは、さいしょは俳句をきらいでした。でも自分の俳句帳にに発見したことをかいていくうちにすきになっていました。だから俳句の時間になると楽しくなります。 私はただあるいていたけれど、俳句がはじまってから公園とかのありをじっと見るようになりました。こんなに自分が変わったのは、校長先生のおかげです。夏休み明けもよろしくお願いします。


★ ぼくは、前まで俳句がにがてだったのに、これをやって得意になりました。変わったなあと思ったことは、校庭であったことや教室のできごとを見るようになりました。


★ ぼくは、俳句の種からどんどん俳句の写真になることが分かりました。そして、どんどんやっているうちに楽しくなってきました。俳句は、おもしろいものとわかりました。


★ 発見をさがすのが大変だし、うまく五七五にするのも大変だ。前より俳句がおもしろくなってきた。俳句をやってから色々発見をするようになり楽しくなってきた。

(みんな、うれしいことを言ってくれますね。観察する気持ちと習慣を身につけたらすごい。新しい発見は人生を幸せにします。)

それにしても、毎日暑いです。読者の皆さんも体に気をつけてください。

十分間俳句の感想(四年生)

2007-08-16 | ジュニア俳句
これは、七月の終わりに書いた「十分間俳句の感想である。(四年生)

★俳句がすごく早くかけるようになった。しかも、前は俳句はきらいだったけど、今は俳句がすきになってかんしゃしています。もっと俳句をやりたいです。

(続けていくと、俳句が書けるようになる。俳句が頭に浮かぶようになると、好きになっていく。好きにならないまでも苦にならなくなる)

★今まであまりいい俳句をかけなかったけど、やっているうちにだんだんいい俳句が書けるようになりました。自分のやる気があがったんだと思います。とにかく、ボーッとしないでどんどん思い浮かぶことが大事だと思いました。そのおかげで校長先生賞にえらばれることが多くなってきました。
ぼくは、みんなにすごいといわれるほどの俳句を書くことがとても大好きです。でも、一番うれしかったのはぼくの俳句が新聞にのったことです。あれ以上にすごい俳句をあけたらとてもうれしいです。例えば、ありえない発見をすることです。

(評価がやる気を刺激する。新聞で選ばれるなど、は子どもの人生に対する大きな出来事である。また、限られた時間の中で、頭をフル回転させ、それがよい作品を生み出す元になっている)

★がんばったことは、種を俳句にしたことです。ぼくは、十分間俳句をやって俳句をすきになりました。とうこうはんで歩きながら考えているけど思いつきません。

(好きになってくれたことが一番うれしい。すぐには成果がでないかもしれないが、歩きながら考える習慣、これがついたらすごいことだ。)