十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

山桜

2016-05-15 | ジュニア俳句
俳句教育のシンボルツリー、山桜は、順調に育っています。

今年度は、江東区内全ての小学校で俳句の授業をする事になりました。



子どもの俳句は多作多捨!

2016-05-01 | ジュニア俳句

先日、平井照敏の「俳句開眼」という本を見つけて読んでいたら、正岡子規の項で、次のような叙述に出会った。有名な「いくたびも雪の深さを尋ねけリ」に関することである。

「この句と同時に三句が作られているが、作順に並べてみよう。

雪ふるよ障子の穴を見てあれば
いくたびも雪の深さを尋ねけり
雪の家に寐て居ると思ふばかりにて
障子明けよ上野の雪を一目見ん

このように四句を通読しておどろくのは、「いくたびも」を除く三句の価値が信じがたいほど低く、まるで次元がちがうことだ。前後から切り離してやらないとしこの句の価値がひきずりおろされてしまうようである。この句のように、子規は乱作ともいえるほどの多作の間に、奇跡のようにいくつかの佳句にめぐり会う。・・・・」

★この事は子ども俳句と全く同じなのではないか
多作は頭の深層に降りていく一つの方法であると思う。
この文章に出会って「多作」への確信が深まった。それぞれの人間の頭の構造や回路は様々であるから、違う方法もあるに違いないが、一つの句をこねくり回すより、「多作」の方が子どもの生理に合っていると思う。どうだろうか?