十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

特集「芭蕉と森下を歩く」

2010-02-28 | ジュニア俳句


中央公論Adagio  発行は、中央公論新社ということになっているが、実際は東京都交通局の発行するフリーペーパーのようである。
特集は、「芭蕉と森下を歩く」副題に-水と炎に包まれた俳聖」-とある。
これが発行されていたことは知っていたが、今日古石場文化センターに行ったときに、Nさんからいただいた。
写真には芭蕉稲荷も採り上げられ、深川の開発が摂津の深川八郎右衛門によるということも記されている。
解説は簡潔にまとめられており、森下近辺の芭蕉関係の史跡も紹介されている。
「水」は、芭蕉が神田上水の改修工事に携わったこと、江戸の物流を担った水運と縁の深い小名木川と隅田川の合流地点に居を構えたこと、「炎」は、江戸の大火と芭蕉の深川居住との関連についてである。
日本橋に住んでいた芭蕉が深川に居を移したのは、江戸の大火が原因というのは、芭蕉記念館次長の横浜文孝氏の説であり、囲みで氏も登場している。



(ちょっと曲がってしまってごめんなさい。)

まだ、森下駅には、この号(19号2月号)残っているかもしれない。

  十分間俳句とは


 


 

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日めくり万葉集の勧め

2010-02-27 | 雑感

この数日が暖かすぎたのか、今日は幾分寒くなった感じがする。それでも春の雨だ。
高校時代の親友が、銀座のど真ん中でグループ展をしているというので出かけた。
久しぶりの銀座。四丁目の角からすぐそばに、ユニクロがドデンと店を構えているが、銀座通り全体は、海外の有名ブランドに占拠されたという印象だった。

そんなことに全然関係ない話。最近、文学的素養を身につけなければいけないのではないかと思い始めている。
俳句のもとは、和歌である。和歌について、百人一首以外はほとんど知らないのが実状で全く威張れる話ではない。
どうしたらいいだろう。
少しずつでもいいから「勉強しなければ・・・」と思うのだが、そんな本を開いても居眠りをしてしまうのが落ちだ。
そうしたら、偶然テレビで万葉集を放映しているのを知った。


日めくり万葉集 NHK教育テレビ たった5分のミニ番組である。しかも、素晴らしい映像をバックに万葉集の歌一首の朗読と解説。
長かったらいやになってしまうが、たったの5分。
それに映像と解説インタビュー 飽きさせない。
ところが、放映時刻が問題だ。


午前5時~5時5分。

とても見られる時間ではない。
その点、現代はいい。
ビデオというものがある。
これならいつでも見られる。
お勧めだと思うなあ。


しかも耳よりのニュースがある。
3月1日から4日まで、BSハイビジョンで5時半から1日5本ずつ2月の放映分をまとめて放送すると言うのだ。
すぐ見なくても、とっておいたらどうでしょう。


少なくても、何となく勉強しているという気分になれます。


  → 日めくり万葉集


 

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根岸幼稚園俳句集

2010-02-26 | ジュニア俳句


八名川小学校が芭蕉庵のそばの学校であるように、根岸幼稚園は、子規庵の近くの幼稚園である。
先生やお母さん方・地域の方々が子ども達と一緒に俳句を紡ぎ出す素敵な空間がここにある。この句集には、子どもだけでなく、保護者や先生方・地域の方々の句も収録されている。
子ども達の俳句はカルタにした絵と一緒に紹介されていることも特徴である。
句集からいくつか子ども達の句を紹介する。


アイスたべぼくのおなかはれいとうこ


ふゆがきたきがまるぼうずだいじけん


まっかだなトマトたべごろパパどうぞ


サンタさんどうしてほしいのわかったの


へそかくしわくわくしちゃういなびかり


おつきさまついてくるのはぼくにだけ


おふろばのカエルのたまごあわわわわ


みずあそびおすながぜんぶのんじゃった


かくれんぼこたつのなかのわらいごえ


はやくみてころがっちゃうよおつきさま


はるやすみふんすいがおそらあらってる


 

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第2回深川芭蕉まつり

2010-02-25 | ジュニア俳句

昨年は、芭蕉のおくのほそ道出立三百二十年に当たっていた。
今年も、この芭蕉まつりが続くのか心配であったが、地元の町会の皆様のおかげで、今年も開催されることに決まった。
芭蕉記念館の横浜さんによると、今年は芭蕉が深川に居を構えてから三百三十年になるのだそうだ。
このお祭りが芭蕉と俳句のお祭りになっていくように私も最大限働きたいと思っている。


このお祭りに 歌手で俳人の山本掌さんを招くことができないかということも一つだし、芭蕉ゆかりのおくの細道の各都市との連携も今後視野に入れていきたいと思う。


ところで、深川芭蕉まつりのホームページがあるのをご存じだろうか。


  → 深川芭蕉まつり


 今年の小学生俳句大会の募集要項もここからダウンロードできる仕組みになっている。
 昨年の優秀句も載っているし、選考会の様子もわかる。


 また、横浜さんによる 芭蕉についてのわかりやすい解説もある


 

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山本掌さん

2010-02-24 | ジュニア俳句

山本掌さんの歌を何度か雑司ヶ谷の教会に聴きに行ったことがある。
掌さんは、メゾソプラノの歌手で、俳人である。金子兜太さんの「海程」に属している。
前橋を活動の拠点とし、昨年「芭蕉座」を立ち上げた。
「おくのほそ道」を語りと歌で構成、脚色し各地で上演している。
およそ、十年ほど前に
「そうだ、俳句を歌おう」
と閃いたと言う。
独創的なステージとなり、世界詩人会議のオープニング等でも歌われた。


先日、芭蕉まつりのイベント部門の責任者である白川裕士さんに彼女の話をしたら、「早急に連絡をとってほしい」と言われていた。
果たしてきてもらえるかとどうかと思案していたところに、
「月球儀」
が届いた。
「月球儀」は、掌さんが編集している雑誌である。
これに掌さんの活動が詳しく出ている。
白川さんにはこれを見せるようにしよう。
掌さんの俳句をここでいくつか紹介する。


荒梅雨や関東平野は水の檻


みちてくるしろあじさいのみちてくる


飲食(おんじき)や最弱音(ピアニッシモ)の夏の息


枇杷を吸うすべからに死は潜み


ただならぬ蝉の選びし蝉の声


父の背に沙羅双樹の降りしきる


たましいの空蝉かさね燃やすかな


骨灰やいま月光を束ねかね


父という寒夕焼けを歩むかな



掌さんの句集には、「漆黒の翼」、「朱夏の柩」がある。

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「尽」について

2010-02-23 | ジュニア俳句

「尽」は、尽きるという意味である。


例えば、「二月尽」。


新暦二月の終わり。短い月が慌ただしく過ぎゆく感慨と同時に、寒さがゆるみ、春本番に向かうほっとした気分もただよう。


と歳時記にある。


木々の瘤空にきらめく二月尽     原  裕


真直なる幹に雨沁む二月尽      福永耕二


等の句が並べられている。(角川学芸出版  俳句歳時記第4版 春 より)


どの月にもその終わりは「尽」だと思っていた。ところが、俳句2月号の連載「伝えたい季語、変化する季語」(片山由美子)を読んでいたら、次のような文章に出会った。


「そもそも『尽』は何を意味するかを考えるとき、『二月尽』に異を唱える意見もある。『尽』とは季節が尽きることを意味するので、『三月』『六月』『九月』『十二月』ということになるが、『尽』には去りゆく季節を惜しむ心がこめられ、『ゆく春』『ゆく秋』に近い言葉である。したがって夏、冬にはいわない。また和歌の題としては『三月尽』『九月尽』は暮春、暮秋を表す詞で歌を詠むことを意味し、『三月尽』『九月尽』そのものは歌語となっていなかった。・・・・『三月尽』が使われるようになったのは近代になってからである。・・・・・・・・『四月尽』『七月尽』は季語として如何なものであろうか。」


と述べ、「二月尽」についても「今後この季語が残っていくかどうかはなお流動的である。」と結んでいる。


なかなか難しいものである。しかし、こうやって言葉を突き詰めていく。この事に俳句を勉強する面白さがあるのかもしれないと思う。

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墨田区立第三吾嬬小学校より

2010-02-22 | ジュニア俳句

墨田区の第三吾嬬小学校より 2月句会の結果がFAXで送られてきました。

2月句会に65句!三吾賞14句決まる!


 弟に豆を投げられつらい鬼


 ゆきとけてさくらのにおいこころまち


 マラソンははんそでだけでだいじょうぶ


 ゆめのよるきょうはおおあめあしたゆき


 せつぶんだ豆をまく時つまみぐい


 シンタワーすごくでかいぞせかいいち


 先生はぼくらの未来見つめてる


 もう五年成人にまであとすこし


 初雪がまだ残ってる草のとこ


 ゆきだるましっぱいしてもやりなおす


 冬の空見上げたそこに雪ひらが


 お年玉雪溶けとともに消えてゆく


 ゆきだるま大きくなるよどこまでも


 おにはそとふくをよびよせおににげる


 


力作が揃っていますね。ここでは紹介しませんでしたが、それぞれの句に選んだ人の評が載っているのが丁寧で素晴らしいと思いました。今度は先生だけでなく子ども達にも投票してもらうと更に盛りあがるかもしれませんね。


 

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俳句は健康によい

2010-02-21 | ジュニア俳句

先日、新聞に俳句大会の入賞者が発表されていた。
新聞は、どういうわけか、年齢を書く。
その年齢に眼をやる。その8割が70歳以上なのだ。
一番若い人でも60歳。
最高齢は92歳である。
俳句が老人文芸と言われても仕方がない。
結社でも50、60歳で若手だ。

しかし、これはこれでよいではないかという気がする。
老人になっても気軽にできて、しかも年をとればとるほど深みが出て来る側面もある。
若い人に引けをとらない。
長寿社会にこれほど適した文芸はないということになる。
老人ホームでも「俳句教室」が人気があるらしい。


考えてみれば当然の話だ。
俳句は、健康によいのである。


まず、頭を使う。老人に頭の活性化と称して「百ます計算」をさせたり、漢字の書き取りをさせたりすることがあるらしいが、ボケを防止するためにやるだけの活動はむなしいと思う。
俳句は、人生の智恵を総結集して、新たな文化を創る活動だ。
創造的な活動こそ、一番人間としての尊厳と意欲を駆り立てるものだと思う。
尊厳と意欲こそ生きる力なのだ。


もう一つは、外に出かけることである。
今日、「いちじはん」の句会を猿江公園で行った。
陽が陰ると急に空気が冷たく感じる。寒い。
その中で子ども達や家族連れがお弁当を食べたり遊びに興じたりしている。
俳句は吟行である。寒い時でも外に出る。
そして、新鮮な風景に触れることが創造性の源泉になるのである。


やっぱり、俳句は健康によいと思う。老人がこれに興味を持つのは当然である。
そして、老人にいいものは、老人だけによいものではないのだ。
子どもにも、子どもの親にもいいものなのだ。

今日の「いちじはん」句会 参加者も増え、若々しい楽しい句会だったが、
次の句が高点句に入った。紹介しよう。

  
ほんの少し距離を置きたい春炬燵


  言の葉を四つひねって春ショール


  手袋はかばんにかくしつないだ手


  寒明けに頭空っぽすっからかん


  チョコレートほほほと溶けて桜待つ


 


  次回の「いちじはん」は、4月4日(日) 


         午後1時 猿江公園集合 


               お花見です!


  いつもと違いますからお間違えにならないように!

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それ行け!俳句キッズ

2010-02-21 | ジュニア俳句

  必見!


 それ行け! 俳句キッズ


本日午後2時半から NHKBS2 で放映


ぜひご覧下さい!


 


インターネットテレマップ
http://www.nhk.or.jp/telemap/


 

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明日句会いちじはん 深川七中です

2010-02-20 | ジュニア俳句


今日は、八名川小学校の吹奏楽部の定期演奏会。
この日で6年生は吹奏楽部の活動を卒業する。
小学校最後の発表の場だ。
卒業生は20名。30人中の20名だから、三分の二は、活動にくわわっていることになる。
最近は、保護者の会のバックアップも大きくなり、教員も皆で応援して、演奏会を盛り上げている。
実によい演奏会だった。
ビデオで記録して、ユーチューブなどで流せばよいと思うほどだ。

夕方は、PTA深川地区のフットサル大会に脚を伸ばした。
有明のスポーツセンターで行われ、数矢小学校のPTAが優勝。
平久小学校PTAが準優勝であった。
私は最後の決勝戦しか見られなかったが、お父さん方(女性も1人各チーム1人入っている)の若いパワーに圧倒される思いだった。
校長が他に誰も居なかったので、
「この若い力、パワーで学校に協力してほしい」
と挨拶した。
帰りに見た夕陽がきれいだった。




この二つの行事の間に角川から出ている「俳句2月号」の高柳克弘さんの連載「現代俳句の挑戦-若手作家から見える『今』」を読んだ。
前にこのブログでも取り上げたことのある「新撰21」に対する評だ。

◎型の完成度は、彼等にとって、絶対的な価値ではなくなっている
◎若手を輩出する母体が結社からイベントに変わりつつある
◎従来の俳句の批評基準が有効でなくなりつつある

明解な論考。高柳さんの「これでよいのか。しかしこれしかないのでないか」という気分が最後の文章によく表れている。


「かつての俳句史の偉人達が作りだしてきた荘重な宮殿に比べれば、貧弱で頼りない藁屋にすぎないかもしれない。だが、その一歩一歩の手探りの歩みこそが、詩人というものの本来の歩き方ではないだろうか。」


その若手の代表として 北大路翼さんや谷雄介さんが採り上げられていたが、彼等は、句会「いちじはん」の中心メンバーでもある。
私たちは次代を担う俳人達と繋がっているのだ。


 句会 いちじはん  


明日2月21日(日)午後1時半から


場所 江東区立深川七中


猿江公園を吟行し、七中で句会を行います


 

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