十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

ジュニア研修部出張俳句教室

2010-06-26 | ジュニア俳句
この間、二回現代俳句協会ジュニア研修部の出張俳句教室にご一緒した。
江東区立深川七中、そして第二亀戸小学校である。

研修部長の田付さんを中心としたこのグループの力は絶大である。
猛烈な行動力だ。
昨年度は、一年間に六十に近い学校でこの「出張俳句教室」を行っている。
それとほぼ同じ数だけ学校との打ち合わせにも時間を使っている。
授業は、一回が三時間。
全体会が一時間で、その後学級毎に分かれて俳句作りと句会を行う。その後時間があれば俳句ゲームなども楽しむ。
パターンがしっかり出来ており、経験に裏付けられた指導の豊かさがある。

俳句作りは概ね校庭をミニ吟行して、教室に戻って作句をすると言うスタイルだ。
一緒に行ってびっくりしたことは、指導者の言葉の豊かさと適切なアドバイスだ。
子どもの独特の表現を取り上げて、どの表現がよいかを示唆し、考えさせる。
そこで、子どもらしい秀句が生まれるというわけだ。
この指導は、俳人でなければ出来ないと感じた。
私も一緒に試みたが、なかなかに難しい。
句作りの経験がそこに集約されていることを感じる。
そう言う意味でも教師自身が自ら俳句を作ることの大切さを痛感した。
同時に、教師が俳句を教えられるようになっても、プロとしての俳人の指導が有効であることも示されていると思った。
現在、子ども達への俳句指導の経験を一番積んでいるのは、現代俳句協会のジュニア研修部であることは間違いがない事実だ。
この経験を十分に生かして先に進まなければならないと思った。

一亀小での授業

2010-06-24 | ジュニア俳句
今週は、火曜日に一亀小の4年生で「料理の俳句」の授業を行った。
料理の俳句は、「ハンバーグ」とか「目玉焼き」とか五文字のフレーズができやすいし、それを形容する七音のフレーズもできやすい。
比較的、取り組みやすいと言えよう。
それに季語をプラスすると、あなあき俳句の要領にすらなる。
季語が単純だと似たような句になるが、入門の俳句としてこれは使えるとと言う感触をこの1ヶ月間で受けている。
木曜日は、その句を使って句会を行い、その後の時間を使って、「参観日」の俳句を書かせた。
これは、十二音のフレーズを自分で作らなければならないが、印象的な出来事なので、これができやすい。社会一般で認められた季語ではないが、「参観日」は小学校では、定番の行事なので、季語に準じた扱いをすれば、それで通る。
俳句づくり→句会→俳句づくり→句会 を繰り返していけば、確実に俳句づくりの力量は上がっていく。
このことに確信を得た一ヶ月であったと感じている。
もうすぐ7月。すぐ夏休みだ。ドリル、指導計画についてしっかり作って行かなくてはと思うが・・・・

勉強句会のお知らせ

2010-06-22 | ジュニア俳句

学校での俳句の普及にに関する関心が広がっていることをいろいろな場面で感じる。
来年から新指導要領が実施され、教科書も新しくなるからだ。

この事態に対応できるかどうかが大きな課題だ。

指導カリキュラム、指導用プリントの作成などと同時に指導できる人材の育成が大きな課題だ。
そのためには、教員自らが俳句を体験することが早道である。

「勉強句会」は、そのためのものだ。

この場では、実践の交流もできる。

 日時   7月1日(木)午後6時半~

 場所   江東区立八名川小学校会議室
       都営地下鉄 森下駅下車

 事前投句 二句 送り先 現代俳句協会  03-3839-8191


句会 いちじはん

2010-06-21 | ジュニア俳句


句会 いちじはん  もともと中高生など若い世代の俳句応援として始まった句会。
主宰の北大路翼さんを中心に次第に充実してきました。
この日は、錦糸町を吟行。その後、深川七中に戻って句会を行いました。
中学生の司会で進行。句の解釈もだんだん板についてきます。

来月は、深川 そら庵で行われる「フォト句会」(7月17日)に合流の予定です。

この日の高点句は

 夕立の校庭の時計はいつも二時

 夕暮れや真っ赤なリンゴ溶かしつつ

 自販機のコーラ恋しき夏来る

 炎天下暇そうに在るすべり台

 夏来るテニスの大会リズム良く

 緑陰に子供を寝かせ服を売る

 カキ氷子供の前にひとかじり

 夏服の欲しき柄皆女物

完全休日

2010-06-19 | ジュニア俳句
久しぶりかもしれない。
何にも予定の入っていない一日だった。
一つ予定をキャンセルしたせいもある。
学校を退職して、相当に楽になっているのに、予定が空いているなんだかだと入れてしまう。
貧乏性なのだろう。

ゆっくり起きて、ビデオにとっておいた ドガ の話をテレビで見る。

散歩に行って、写真俳句をちょっとひねって
夜は恐らく 日本・オランダ戦だろうなあ。

いろいろなことが進行しているが、いろいろなことが中途半端のままである。

例えば、子どもに暗唱させたい二百句構想。
二百句選ぶためには、何万句か読まなければならない。
千句か二千句の候補をあげて、その中から選ぶと言う作業になるだろう。
予備選がまだ十分の一の段階だ。

ドリルづくり。年間を通した活動と考えると単調さを超えないといけない。
いくつのパターンは出来つつあるが、これまた十分の一の段階だ。

しかし、いろいろな学校のいろいろな学級で授業をするとおもしろい。
こんなに授業をしたのは、現役だった17年前以来だ。

こんなにブランクがあってもできないことはないな と言う感想だ。
しかし、どの学級も 俳句の初期指導である。
その先どうするか、このあたりの指導計画も確立させる。
これも早急に取り組む必要がある。

大まかに言えば、課題はたくさん見えてきたぞ。取り組みは、これからかな。
と言ったところ。急がないで、しかし着実にやっていこう。

明日は、 いちじはん の句会である。

今日は晴れて暑くなったが明日はどうなのだろう。

20日(日) 1時半  錦糸町駅北口集合

句会は、深川七中で3時頃から 

どうぞおいでください。


「参観日」の授業0

2010-06-16 | ジュニア俳句
先日、四砂小の三年生で゜「参観日」を主題にした授業を行った。
「参観日」をテーマにした授業は、いくつかの学校で行ったが、定番にすることができる感触を得た。
「参観日」は季語になっていない。毎学期あると言えばそうなのだが、一番印象的な参観日は、父の日近辺。おおむね6月あたりに設定される最初の「参観日」であり、学校俳句関係では、6月の季語に設定してもよいのではないかと思える。

「参観日、どうだった?」
すると
「緊張する」
「はずかしい」
いろいろな感想が出る。
そのほとんどは、自分の気持ちである。
これを「様子」に置き換えさせることができれば俳句としては面白い句ができる。
気持ちのままでも並べてみると子どもの気持ちが良く出てきて面白い。
保護者に紹介してもほほえましい。
もっとも、高学年だと「来てほしくない」「いやだった」などという素っ気ない感想もないわけでもではないが、それでもおもしろい。

さんかん日パパもとくべつきてくれた

さんかん日後ろを見るとにがわらい

さんかん日いそがしいのにきてくれた

お母さんしんけんに見るさんかん日

参観日うしろを見るとおかあさん

さんかん日ぼくの母さんいそがしい

はずかしい言葉がでないさんかん日

さんかん日じっと見ているお母さん

さんかん日とても気になる親の顔

さんかん日しゅうちゅう力がとぎれちゃう

さんかん日気になるけれどふつうだな

さんかん日行ったり来たりお母さん

さんかん日ジロジロ見てるお母さん

おかあさん来てくれたんださんかん日

気になるなドキドキするなさんかん日

さんかん日ずっと見ててよお母さん

発表し心ぞうドキドキさんかん日

三吾小句会

2010-06-14 | ジュニア俳句
墨田区の第三吾嬬小学校から六月の句会プリントが届いた。
自由に応募した句が約50句。
その中からよい句を選らび表彰する。
この取り組みが昨年度から続いているのだ。
同じ形で続いているのがよい。
実践の継続性を保証するからだ。

 雨雲とおいかけっこでうちかえる

 雨の日はのんびりあるくかたつむり

 あじさいはわたしのはっぱにさいてるよ

 六月の雨水なめたしょっぱいな

 雨の日もどんどんのびるスカイツリー

 くもの上かみなりの子が雨ふらし



新しいパソコン

2010-06-13 | 雑感

この数日、パソコンに「取り組んで」疲れてしまった。
実は、新しいパソコンを購入したのだ。
これまで使ってきたパソコンは、八名川に赴任した時のものだから、すでに六年たっている。
そろそろと思ったわけだ。
最近のメーカー製のパソコンはすごい。画面がきれいだし、処理速度も速い。
テレビだってビデオだってよく見える。
かつては、そういうものをバカにしていたが、だんだん「面倒でないもの」、自分でいろいろやらなくても動くものがいいという気になってきた。
それは、「年取った」ということかもしれない。

幾つか調べて、NECのディスクトップパソコンを買った。
一体型で線がごちゃごちゃしないのがいい。まさに家電感覚だ。
届いたパソコンを開け、インターネットにつないでみる。
快適だ。
そこまでは良かった。
ところが、データの引っ越しができない。
これまで使っていたソフトが使えない。
「何これー!」
中に引っ越し用のソフトが入っているのだが、どういうわけか、途中で止まってしまう。
いろいろ調べてみると、市販のソフトで「ソフトもデータも一発で引っ越します」というのがある。
「これだ!」
さっそく車でヤマダ電機まで買いに行く。
指示に従ってやってみた。結果は同じ。
こうなると途方に暮れてしまう。
しばらく途方に暮れたままでいたら、突然気がついた。
「外付けハードディスクを外したことが原因だ!」
(なぜそうなのかを説明しても仕方がないのでここでは書かない)
途方に暮れている間頭はハードディスクのように回転しているのかもしれない。

こうやって、一応ソフトもデータも移行できたことになった。
しかし、その移行が完全ではない。
ソフトを開いてもデータの位置がわからないのだ。
ホームページなどの設定もできない。
「一発引っ越しなんてうそばっか」
しかし、ハードディスクの中のどこかに入っていることだけは確かなので、どうにかなるだろう。
まあ、そんなわけで、まだ「鷹」の衝撃から抜け出せないでいる。

ちなみにこのブログは、その新しいパソコンで書いている。

 


奥坂まやさんの句会

2010-06-10 | ジュニア俳句

火曜日の夜、新宿に向かった。奥坂まやさんの主宰する句会に出席するためだ。5月の芭蕉まつりの「船旅」で奥坂さんにお会いした際に強く誘われたからである。
まやさんの属する鷹には興味を持っていた。八名川小でずっと指導してくれたのは、鷹の編集長の高柳克弘さんだし、尊敬する俳人の永島靖子さんも鷹の重鎮だからだ。
句会は、ビルの5階のとある事務所。出席者は私を含めて9名だった。
この句会、衝撃的だった。大げさに言えば夜も眠れないくらいだ。
出席者各人が、一つずつ漢字を出す。「一」「青」「所」・・・ この漢字を読み込んで句を作るのだ。制限時間は30分。それで3句。
事前に作った句と併せて5句を投句。
合宿句会を句会をすると50句くらいは作るという。奥坂さんは、この30分で10句作りそのうち、3句を出したと話された。
一日一句どころの話ではない。
二つ目は、奥坂まやさんの評だ。実に明快で、言葉の細かい遣い方にまで及ぶ。
咄嗟の評で、よくここまで言えると圧倒される。失礼な言い方が許されるとしたら、実に物事をよく知っているし、とらえ方が独特である。
5句出した私の句には点が一つも入らなかった。トータルで50句ぐらいが選ばれるのにである。正確に言えば、私の句だと明確に分かる句にまやさんが一票だけ入れてくれた。これはご祝儀にすぎない。
終わってからの飲み会にものこのこついて行った。

奥坂さん属する「鷹」は、独特な作り方をする。これは、藤田湘子の主張したことだが、俳句を学ぶには、型があり、その型をクリアーすることで上達するとする明快な指導法をもっていることだ。(これは、子どもの俳句に十分に応用できるものだと思う)
そして、この日分かったもう一つのことは、
「俳句は、詩であり、詩は飛躍だ。頭で(理屈で)作っている内は飛躍は起きない。深層心理が引き出されることによって飛躍が生まれる。」
と考えていることだ。
こんな風に簡単にまとめることはできないだろうが、深層心理からわき出てくる言葉を紡ぐことによって俳句が生まれる・・・そんな考え方があるのだ。
俳句は、頭によってではなく体で、肌でつくるものだ。そんな感想だ。
本当の自分?をさらけ出す。自分でも分からない自分を見つけ出す。これが俳句を書くことだ。ここまではっきりそう思ったことは今までない。
これもショックだった。
句歴の短い人もいたが、こうした考え方なのだ。とてもかなわない。点が入らないのも当然という気がした。
「鷹」は千人を超す結社だと言う。中央例会には、200人を超す参加者がある。
俳句界は圧倒的な力をもっていると思った。
きわめて魅力的だ。が、これについて行ける自信は今のところない。
さあ、どうする小山君!