十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

マイケルジャクソン 香取小学校での今年最後の授業

2010-12-24 | ジュニア俳句

なぜ、マイケルジャクソンが人気があるのか、一つも分からなかったが、今日、日本テレビの特番から目が離せなくなってしまった。

確かに・・・・・ 立っているだけでダンスになる。存在感。屈指のミュージシャンが集まっている中で、更に際だっている。自刎が目立つだけでなく、スタッフの気持ちがわかり、引き立てる(そのように見える)ショー全体が見える。
そのエネルギーを発散させることは、自分の中が空洞になることでもあったろう。

冬の星マイケルアズナンバーワン

それは、ともかく。今年の仕事は終わり。
今週は香取小学校の3,4年生の句会の授業。

へろへろとわんたんすするクリスマス

を使った。

へろへろとわんたんすする(        )

何が括弧の中に入るだろう。

色々出てくる。
「おいしいな」からはじまって、いろいろ。
この句は季語がないだろう。だから(    )の中は季語が入るんだよ。

十二月、クリスマス、お正月、寒い夜、

一番それらしいのは? 「寒い夜」

一番似合わないのは?「クリスマス」

その一番似合わないのが正解なんだ。

えー

わびしいよ!

わびしいって一つもいってないけれどわびしさが伝わってくるね。

へろへろだし、わんたんだし・・・ 頼りないよね。

クリスマス家族揃ってケーキかな

だったら、どう?  あたりまえ。

これは、

「意外!」

そう、俳句は「びっくり、どっきり」

句会をしたあと、大筋こんな授業。

その後、それらの経験を話をさせて五・七・五につくっていく。

よく見て、自分の経験からつくると意外性のある句ができることにつなげていく。

香取小学校の校長室の前には、先生方の句会の高点句が掲示されている。
来年は、江東区の俳句の星になるに違いない。実に楽しみな学校である。



 


八名川俳句集第16集 その2

2010-12-22 | ジュニア俳句

昨日は、2年生までの句を紹介した。
今日は、3年生からの句について紹介する。

ほしがきが赤くなるまでまつ小鳥    友唯

秋の雲魔法を使ってえんぎ中      優祐

けん玉がなかなかできぬ神無月    有柚

秋の昼天までとどけぷらんこで     あやめ

寒い朝ぼくの仲間はスープだけ     亮凱

ぬくぬくとねこになってるこたつの子  遙

さらにさらに面白い句が目白押しだ。読んでいると時間を忘れてしまう。

 


八名川子ども句集第16集

2010-12-21 | ジュニア俳句

先日、八名川小学校に行った際に、手島校長先生から「八名川子ども句集-第16集-」をいただいた。
作成を続けてくれて大変ありがたいと思う。
また、校長先生の前書きで、この度の「どの子もできる10分間俳句」の発行について大きなスペースを割いて紹介し評価して下さっていることにも大変驚き、感謝したい。

句もすてきだ。いくつか紹介する。

あきかぜにのってきましたつうちひょう   拓夢

どこまでもじめんのパレットおちばたち   空々瑠

うんどう会はやくなってねぼくの足      優人

秋の空おかしいっこじゃたりないよ      樹

 

おっ、そろそろ出勤の時間だ。続きはあとでまた報告します。

 

 


足立区の土田先生の実践です!

2010-12-18 | ジュニア俳句

足立区の鹿浜第一小学校の土田明人先生から実践の記録が届きました。土田先生とは、来週学事出版の研究会でご一緒する予定です。
俳句教育の実践はまだ始まったばかりです。
ぜひいろいろな方の実践をお寄せいただければと思います。

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んにちは。鹿一小では、私、先週が5年生で、今週(ついさっき)は2年生で俳句の導入の授業をさせていただきました。
 特に低学年は、自分として初体験だったので、楽しみました。
1、教室で二文字のものを探す。~三文字四文字まで(自然に五文字もでてきました)
2,三文字に「二文字加えると五文字になる」から、くっつけられることばを探す。(には、から、より・・・)
3,四文字+一文字も!

4,そこで、○○○○○ ○○○きょねんの
             クリスマス
 の計8または9文字を考えて・・・と促す。
※悩んでしまった子もいたので、「クリスマスに関する2~5文字」を発言させたが、それらにとらわれすぎてしまった子が多くなってしまった。これ、失敗。
5,できた子から見せにくる・・という流れで、20句ほどを書き取った。
6,○○○○○ ○○○もうじきお正月
 でもよい・・・と、二本立てにした。が!?
◎おもな完成作(後日記載)

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なるほど、この方法は私も初めてです。


ハートランドの加藤先生から

2010-12-17 | ジュニア俳句

ハートランドの加藤先生からいただいていたプリントです。
すいません。掲載が遅くなってしまいました。
このプリントは、とても貴重なものです。ぜひ活用していただきたいと思います。

12月の季題と冬休みの季題の学習シートです。これは、jpegですが、このまま使えない場合には、ぜひ加藤先生に連絡を取って下さい。

 

HP http://www.catv296.ne.jp/~heartland1024/
ブログ http://ameblo.jp/haiku575/
PCメール heartland1024@yahoo.co.jp

 


お正月の俳句

2010-12-17 | ジュニア俳句

八名川小学校の一年生で授業した。
一年生は難しい。リズム感があって楽しいイベントにならないと、ゲストティーチャーとしては、なかなか困難だ。
しかし、一学期とは違って、随分成長していることを感じる。
担任の普段の指導がいい。話の聞き方や作業の仕方など、随所にそういうことを感じる。

冬のことばあつめの単元がある。その学習に乗っかった「お正月俳句」の授業

 

こんな学習だ。授業の中で、お正月に関する事柄をたくさん出させて、それを俳句に詠む。
基本的には、「お正月」を頭に置いた俳句づくりだ。その後いろいろなことばを使った俳句を作らせた。
お年玉を取り上げた俳句は次のようなものだ。

お正月すごいいっぱいおとしだま

お正月おとしだまをねもらったよ

おとしだまことしは1000円もらえるか

おとしだまおくまんちょうじゃなれるかも

おとしだまなんまんもらうのかわからない?

お年玉1万円ももらったよ

おとしだまことしはいくらもらえるか

お年玉かぞくみんなにもらったよ

お年玉かならず一まんもらうんだ

お正月ことしもせんえんもらいたい

お正月もらってうれしいおとしだま

お年玉ときには1万もらえるよ

おとしだまいっぱいもらってうれしいな

一年生の子どもは「おとしだま」とどう共鳴するか。
圧倒的に「いくらもらえるか」に興味があることがわかる。これは、概念的な記憶だ。
それ以外の部分は捨象される。一人一人聞き出していけば、違う部分が現れてくるかもしれないが、一斉指導だとこの程度だ。
お年玉に限定して授業して、
○いくらもらうか
○だれにもらうか
○いつもらうか
○どこでもらうか
○もらうときどうするか
○その時の顔は?
○気持ちは?
を聞いていけば、もっとバラエティに富んだ「お年玉俳句」ができるかもしれないが、物心ついてからの記憶が少ないのだから、一年生にそこまで突っ込んで指導する必要があるかということもある。
五・七・五で自分と事物との関わりを表現できればそれで十分との考え方もある。
六年間で育てることを考えれば、とにかく後・七・五で表現することに楽しく慣れればよいと思えるのだ。急いですてきな俳句を作らせる必要はないのかもしれない。

一枚に4句書ける紙を使った。したがって、4句作ったら次の紙を教卓まで自分で取りに来て、次の用紙に書くというシステムである。
できた句の数は、次のようである。

1句-3人、2句-2人、3句-6人、4句-3人、5句-6人、6句-1人、8句-3人、9句-3人、10句-1人、13句-1人 である。
1人平均すると5句作ったことになる。

およそ三十人のクラスで、8句以上できる子どもが8人いる一方、2句までの子どもも5人いる。このできない子どもの分析も必要だ。
あつめようふゆのことば で ことばは集められるが俳句にできない子、ことばが集められない子・・・・

独特の情景に目をつけた句はつぎのようである。

クリスマスケーキが口についている

かがみもちかむときビョーとのびるんだ

ねんがじょうメールみたいなものだよね

ままがねゆきがっせんしてあざできた

きものをねきたらおなかがぱつぱつ

ツリーのねはっぱがちくちくいたいんだ

ねんがじょうポストにどさんとはいってた

くろまめはおかあさんのてづくりだ

お正月十人そろっておめでとう

じょやのかねねているうちになるんだよ

かがみもちみんなでたべるママおおい

 

 


俳句でアート

2010-12-16 | ジュニア俳句

12月11日、つまりジャズ句会の前日、砂町文化センターで「俳句でアート」という催しが行われた。私も「俳句の先生」として参加した。
クリスマスの俳句を作らせて、写真のように
飾りに作ろうとする催しだ。低学年は親子同伴、楽しい催しになった。

最初は、俳句づくり。
クリスマスの事をいろいろ想像させて、言葉を引き出す。その言葉を使って俳句を作るのだ。
しかし、低学年の子どもにとってこれはなかなか難しい。俳句ができないと言うことではないのだが、物心ついてからのクリスマスの体験が少ないから、どうしても概念的になるのだ。
本当は、クリスマスの次の日に俳句を作るとリアルになる。
記憶というものは、時を経るにしたがって輪郭が曖昧になり、細部の記憶はなくなっていく。
特に低学年ではその傾向が強い。
でも、その中でも5・7・5で作ってみるのは楽しいし、想像で俳句を作る事も決して否定されることではないとは思う。
そんなわけで、参加者全員楽しく俳句を作る事ができた。
そして、アートの方の先生が楽しい飾り物にする指導をして下さり、2時間ほどで作り終わった。じつにおもしろい。
こうした俳句と他の活動のコラボは、もっとあってよいと思う。
できた句を紙に書き写してもっていたのだが、どこかにいってしまった。m(_ _)m

私のその時作った句は

  クリスマス見つけてしまったプレゼント

 


数矢小学校での授業

2010-12-15 | ジュニア俳句

毎月1回ずつ、数矢小学校の5年生と一緒に俳句の勉強をしている。
今回は、社会科見学の俳句だ。
各クラスそれぞれの特徴があるので面白い。

こうした行事の句の作らせ方で、いちばん子どもがイメージしやすいのは、最初の上五に「社会科見学」(字余りになってもかまわずに)とおいて、中七・下五を考えるというやり方だ。
これは、下五に社会科見学と置くよりも作りやすい。
すると、多くは子どもの方から
「社会科見学」と置かないといけないの?という声が出てくる。
「製鉄所」とか「自動車工場」とかもっと具体的なものが出てくる。
今度は、これで作ってみる。
たとえば、今回の授業では、

 住金の機械の音は世界一

という句が出てきた。住友金属の製鉄所に見学に行ったのだ。
「機械の音がすごかった」
このことが、子ども達の発見であり、驚いたことなのだ。
この印象がリアルに出てくるか否かがその後の句の運命を決める。そのためには、あまり季語を意識しないで、作らせた方がよいこともあるのだ。
それからおもむろに季語の話を切り出す。
このことによって、季語を更に明瞭に印象づけることができる。

授業の中では、
「俳句には季語がいると勉強したよね。」
みんなうなずく。
この句に季語を入れてみよう。どこに季語を入れればいいか考えてごらん。

住金を季語に替えればよいということになる。
そうしてできたのが、次の句だ。

 白い息機械の音は世界一

 冬の空機械の音は世界一

製鉄所の機械は、確かに白い息を吐く。実景に近いのかもしれない。
「冬の空に機械の音が響いている」 に句目はこんな情景だ。
その後、それぞれの句で季語が入っていないものは季語を入れる。
または、季語をもう一度考える。そんな風にしてみた。