2019年12月7日(土)に開催した第23回学校俳句交流会のご報告です。
日本学校俳句研究会主催で江東区立八名川小学校を会場に、年に2回開催している交流会。参加者の報告をお届けします。今回参加できなかった方も次回は是非!次は2020年6月開催の予定です。詳細はこちらのブログでもお知らせいたします。
【実践報告Ⅰ「俳句づくりの土壌を耕す」 お茶の水女子大学附属中学校 市川千恵美】
中学校での3年間の発達を見通した俳句指導の実践と、教員志望の学生対象へ向けた大学での講義の内容を紹介して頂きました。参加者がすぐに使える豊富なワークシートを資料として配布されたので、多くの学校で追実戦が行われたことでしょう。特に、お気に入りの俳句を選び、ミニブックにするという実践は圧巻でした。普段学習に意欲が見られない生徒が大好きな生き物に焦点を当て、丁寧に書いたという作品は参加者の注目を集めていました。俳句を作ったり句会をしたりする以外にも、俳句の指導の可能性を感じさせてくれました。(報告:上澤)
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【実践報告Ⅱ「こどもの気持ちによりそって」 江東区俳句講師 阿部郁恵】
阿部先生は、長年俳句講師としてこどもたちの俳句指導に携わってきた経験から、俳句指導のポイントをエピソードを交えてわかりやすく話してくださいました。こどもたちの感性や表現の可能性を広げるには、俳句を教え込むのではなく、私たちがどれだけ子どもによりそうかが大切。よりそって子どもの気持ちや感じる心を掘り起こすようにしていくとよい、とのことでした。阿部さんの温かい俳句指導の真髄を心に留めておきたいと強く思いました。
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【講演「俳句のもつ可能性」 俳人:池田澄子さん】
日本の俳句界のトップランナー池田澄子さんは、ご自身が影響を受けたいくつもの俳句を紹介してくださいました。多くは三橋敏雄や渡邉白泉の俳句でした。池田澄子さんは、新興俳句の最前線であったそれらの俳句の根底は「愛」であると話されました。三橋や渡邉の俳句の根底が「愛」であったように、俳句では私たちが何を伝えようとするかが大切であり、「何を伝えるか=主題」を大切にすることが俳句の可能性を広げることだと話す池田さんの話は、こどもたちに俳句を教える私たちにとっても、とても大切なことだと思いました。(報告:山本新)
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