十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

すごい!Google lens

2021-05-09 | ジュニア俳句
俳句をし始めると、道端に咲いている花の名前などが気になる。
わたしの人生の三分のニは、自然とは全く無縁の生活だった。
極端に言えば、桜がいつ咲いていつ散ったかもわからない生活だったし、興味すらなかった。
俳句に縁ができて、この世の中は何て美しいんだろうと初めて気が付いた。
しかし、きれいだと思っても花の名前がわからない。よく知っている人に聞くのだが、今度は年のせいで、すぐ忘れる。
先日、Google lensを教えてもらった。
花図鑑のアプリは持っていたが、無料のものは精度が今ひとつ。一年一万円というアプリもあるようだ。そこまではちょっとと思っていたところに、このアプリだ。
無料で一瞬で検索してくれる。さすがGoogleだ。もちろん、検索は植物だけではない。画像検索のソフトである。
昨日はニレの木がわかった。
今日はこれ。みんなが知っているポピュラーな植物だが、例に挙げるには適当と思う。
これを使って植物の名前がわかれば、人生が豊かになるだろう。







出張俳句教室

2021-05-07 | ジュニア俳句
今日は、葛飾区立こすげ小学校で日本学校俳句研究会のメンバーによる出張俳句教室が行われた。

葛飾区立こすげ小学校。私にとっては、とても懐かしい学校である。校長として、初めて赴任したのがこの学校だった。当時は、漢字で小菅小学校だった。3年後に隣の小谷野小学校と統合し、学校名が平仮名の「こすげ」となった。
その学校で私は俳句に出会った。
隣の学校の斉藤二郎校長先生は、川崎展宏の主宰する俳句結社貂の有力メンバーだった。
校長会の旅行の宴席で俳句を作らされた。
その時の句をほめてもらった。これが私の俳句作りの初めである。
まだ、覚えている。

良寛も望みし海の小春かな

A先生が子供たちの俳句を一茶祭俳句大会に応募し、朝会で入賞した子供たちを表彰したところから、私の俳句教育の旅が始まった。
その時に作った「こすげの子俳句集」が今も続き、二十集となっていること、驚きである。
校舎も校庭も懐かしい。
20年前、王宮のように聳えていた体育館も当時のままだ。



職員室の前には、俳句掲示板が設置され、春の俳句が貼られていた。各教室にも俳句掲示板があり、実践が積み重ねられている様子が窺える。



今年からかつて江東区の平久小学校においでになった石坂先生が校長として赴任されている。江東区で顔を見知った仲だ。
これも縁の一つである。
楽しい授業がおわり、豊かな気持ちでこすげ小を後にすることができた。




塩見恵介句集『駅から見える駅』

2021-05-03 | ジュニア俳句
朝日小学生新聞のこども俳句欄の選者でもある塩見恵介先生より、表題の句集をご恵送いただいた。
この句集が、実に愉快!愉快!愉快!
こんな愉快な句集は読んだことがない。
塩見先生は、かの坪内稔典さんの「船団」に属していた。坪内さんとは、「三月の甘納豆のうふふふふ」の句の作者である。
稔典流の捻りの効いた句も多くあるが、実景を見事に切り取った句もある。
発想の自由さは、こども俳句の指導にも生かせそうだし、自分の頭の硬さを反省する機会にもなる。

アマゾンの句集部門で目下一位。人気がある。
これだけ面白い句集だから当然だろう。
出版社は蒴出版。現代俳句大賞初め、このところ賞を総なめにしている池田澄子さんの句集を出した出版社だ。
元角川俳句の編集長だった鈴木忍さんが始めた出版社である。
江東区の学校に取材に来てくださり、角川俳句にこども俳句の現場の様子を載せて下さったこともある。

塩見さんの句集に戻る。
好みの俳句を書き出したら、六十を超してしまった。
本人の自薦十二句と被ったものを紹介する。

アウンサンスーチー女史的玉葱S
大の字になって素足に風を聴く
爽やかに象にまたがる股関節
ノーサイドきみは凩だったのか
蒲公英を咲かせて天と地の和解
燕来る隣の駅が見える駅