十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

開成高校俳句部

2008-04-30 | ジュニア俳句

中学生句会の中心メンバーであるYさんが、NHKBSの「俳句王国」に出演した。

場所は、松山。俳句の町だ。

ご両親も同行し、おみやげを頂いた。

その中に開成中学・高校の俳句部の出している「紫雁」があった。

B6版のホッチキス止めの小冊子である。ページ数は90。

開成高校は、昨年度の俳句甲子園に出場し、優勝した。

その時の経緯が事細かくこの「紫雁」第五号に述べられている。

まさに若い息吹が伝わってくるという感じだ。

俳句漬けの日々を送り、がんがん上達していく様子が目に浮かぶ。

こうした若い才能が排出すれば日本の俳句界も捨てたものではない。

中学一年生から高校三年生まで部員は18名いるという。

 空中ブランコ手と手離れて卒業す   中山政彦

 我の名に獣偏あり寒の水        平井猛博

 家系図を泳ぎ出したる兄であり     岩田真之介

 暗闇に鯨の眠る奥座敷          川島 拓

 

 ここにあるパッションのようなものが世界を変える。

 


四年生の俳句

2008-04-29 | ジュニア俳句

今日は、四年生の俳句を紹介しよう。

これがなかなかいい。

 タンポポは黄色いぼうし一年生

 校庭にひとりぽっちのたんぽぽだ

 たんぽぽはしずかにさいてかくれんぼ

 さくら散り空中ライダーちゅうがえり

 先生のはいくを聞きに来たつばめ

 (担任の先生が、俳句を読んだときにちょうど燕がきたらしいのです)

 ちょう特急さくらの花がちっていく

 八名川小緑もいっぱい風いっぱい

 若葉はねなんでそんなに緑色

 まどあけてみどりのかおりやってくる

 つばめたちキラーのように一直線


 「いいなあ」としか言いようがない。

本格的にスタート

2008-04-27 | ジュニア俳句
各学年で俳句作りが本格的にスタートし始めた。
 昨年までと決定的に違うことは、各担任が指導するということだ。
 いよいよ、八名川小学校の俳句指導は本物になると感じる。

 五年生の句をいくつか紹介する  

 げんかんでおじぎしているチューリップ  

 菜の花を食べると苦い春の味  

 桜しべ葉っぱの下で雨宿り  

 公園はたんぽぽいっぱい虫いっぱい  

 花の雨私のまわりでうずをまく  

 教室が変わればまどに桜かな  

 26日の中学生句会も楽しい会になった。  

 まだ小さな会なので、続けながら少し大きくなってくるとよい。  

 次は、6月8日(日)午後1時半からを予定している。

芭蕉 波郷目指せ  句会、句集で広がる輪

2008-04-22 | ジュニア俳句

先日、読売新聞の地域版で、俳句教育のことが紹介された。

「芭蕉 波郷目指せ 

  句会、句集で広がる輪」

という見出しである。うれしいことだ。記事がインターネットに載っている。
このことは、子どもがそのプリントを持ってきてくれたのでわかった。

 読売新聞の記事

最近、取材が多い。昨日は、NHKが取材に来た。5月10日午前9時半から3チャンネルの教育テレビで放映される。



今日は、TBS。明日は東京新聞の取材が入っている。

取材に来られた方が例外なく言うことは、

「ここの学校の子ども達は、明るくて元気で気持ちがよい」

ということだ。今日もTBSのインタビューに答えていたが、どの子ももじもじせずに堂々と自分の思ったことを話している。
そこがとてもよい。




八名川句会は28日です

2008-04-20 | 各地の取り組み

八名川句会は、28日(月)の午後4時~5時です。

(会議室の予定)

当初、21日に予定されていましたが、みどりのボランティアの説明・講習会が入ったため延期しました。

初めての方もぜひおいで下さい。

一人二句 春の句をお持ち下さい。見学だけでもけっこうです。

中学生句会は、26日(土)午後1時半~(会議室の予定)です。


月島吟行

2008-04-20 | 雑感


写真は、月島である。
生まれて初めて、吟行というものに参加をした。
月島の改札口前が集合。午前十時。
佃島をめぐり、最後は、古石場の文化センターで句会を行って終了となる。
主催は、蔵の会。芭蕉記念館の俳句教室が母体になってできた会で、先生は、俳句結社「波」の倉橋羊村先生。倉橋先生は、現代俳句協会の副会長でもある。
参加者は、総勢30名。女性がほとんどで男性は、6名にすぎない。
佃の子育て地蔵尊や住吉神社、大川端などで句材を探す。



句の提出の締め切りは1時半。それまでに2句出さなければならない。

私は、苦し紛れに

 春惜しむつくだに丸久の大看板

 こでまりや堅き心も和かに

の2句を出したのだが、句会では後者に一票が入っただけだった。
吟行句は、その土地で行ったことが何となくわからなければならないし、かと言って一般性も求められるということだ。そのバランスが難しい。
倉橋先生には、「つくだに丸久」がどれだけわかるかが問題ですねとやんわりと言われてしまった。
下の句は、住吉神社内にあった「和らかでかたく持ちたし人ごころ」という川柳の句碑をもじったのだが、読む方からすればなんじゃらほいということだろう。
票が入るか否かは別で、吟行というものの雰囲気がわかったし、今後の参考にすることができた。
先生の選で、一番の人は 「天」 二番の人は「地」 三番の人は「人」と評され、先生の色紙をいただける。
いずれ、ここに入りたいものだ。



十分間俳句の実演

2008-04-17 | ジュニア俳句


今日の六校時に十分間俳句の実演をした。十数年ぶりに指導案を書き、十数年ぶりであるから、若干緊張した。

「写真」「モノ」を強調してから子ども達に考えさせた。面白い発想も生まれた。

A君(さん)のノートから

 六年生歴史の勉強いざ出陣

 六年生ぼうしの色があせてきた

 一年生せなかのかばんが黒光り

季語はないが、よく特徴を捉えていると感心する。

B君(さん)のノートから

 入学式くつ箱ちっちゃいくつばかり

 入学式外で親子の笑みこぼれ

 入学式元気な返事一年生
 
研修会では、現代俳句協会の田付さんから川柳と俳句の違いなど基本的なことについて、お話を伺った。
そのあと、全員が俳句を作り、句会をした。たった十分くらいだったのに、全員が俳句を作って、楽しい句会になった。


八名川句会のお知らせ

4月28日4時~ 会議室にて

当初4月21日の予定でしたが、みどりのボランティアの会合が入ったため、一週間延ばします。

また、中学生句会は、4月26日(土)午後1時半からです。


帰りの電車の中で読売新聞を見たら、

「学校で五・七・五  芭蕉 波郷めざせ 句会句集でひろがる輪」と題する大きな記事が江東版に出ていた。昨日、電話で取材を受けた内容がそのまま出ている。びっくりした。しかし、うれしいことだ。

校庭の芝生も順調に育っている。

冬芝の下からは夏芝が顔を覗かせている。冬芝がうまくつかなかった部分からも夏芝が出てきている。
この夏芝が本命だ。これも、これからが楽しみだ。



白く見えるのは桜の花びら 少しみどりが濃い部分が夏芝



明日の研究授業(十分間俳句)に向けて

2008-04-15 | ジュニア俳句

新学期に入って、いくつかの学年では俳句作りを既に始めている。

明日は、六年生で十分間俳句の実演をする。

事前にテーマを示した方がよいかどうかを考えた。

「十分で勝負」 その集中力こそ課題と考えれば、事前にテーマを示さない方がよい。

が、今回は、テーマを事前に示すことにした。

日常化するには、考える時間が長い方がよいと考えたからだ。

テーマは、「入学式」「六年生」である。

六年生の教室でこれを示して、四年生が作ったとして二つの句を示した。

A「八名川に七十人の新入生」(実は小山の創作)

B「入学式黄色いぼうしが七十こ」

どちらが俳句らしいかを問うた。全員が「B」と答える。

なぜ、Bなんだ。その理由を全員に話をさせた。

●Bは、「入学式」が季語なのに対して、Aは季語がない。

●「黄色いぼうし」というところが俳句っぽい

子ども達にとっても、七十人の新入生は驚きでこれは感動なのであるが、それをどう表すか。

T君が、「Bの方が写真のようだ」と答える。

「新入生の数をぼうしというモノで表している」

と答える子もいる。

みんなが答えた中にキーワードが二つあった。それはどれかをもう一度問う。

これは、友だちの発言をよく聞いていないとわからない。

本校の6年生は優秀で、すぐに狙った答えがあちらこちらから出てきた。

「写真に写る」

「モノで表す」(この二つは同じことだが・・・・)

明日の十分間俳句では、このことを意識させたい。うまくいくかどうか。


増殖する俳句歳時記

2008-04-13 | 雑感

表題の様なお化けサイトがある。
清水哲男さんという詩人が1996年に始めた。
10年かけて新しい歳時記をインターネット上に作ろうとする試みである。
一句ずつに数百字のコメントが付けられている。
すごい仕事だ。
アクセス数は、430万に近い。
現在は、「新・増殖する俳句歳時記」となり、数人の書き手が順番に清水さんの仕事を広げひきついでいる。



似た試みは、坪内稔典さんが代表の俳句グループ「船団の会」ホームページでも行われている。
「日刊この一句」と称して、句の紹介とコメントが書かれている。
2001年の1月1日から始められたらしい。2007年の終わりまでは、坪内氏が一人で担当していた。
2008年からは、担当が変わるようになったが、それにしてもすごい仕事だ。


俳句における創作は、実作もあるが、読むことも創作であるとも言われている。
十七文字の俳句は、省略の文学であり、想像を広げ、一句の世界を豊かにすることも創作だというわけだ。
この考え方は、授業の中でも実践することができるようにも思う。



石塚真一さんが漫画大賞受賞

2008-04-12 | ジュニア俳句

八名川小学校に毎年お話をしに来てくれている漫画家の石塚真一さん(漫画『岳』の作者-ビックコミックオリジナル連載)が、このほど漫画大賞を受賞されました。

この賞は、漫画好きの方々が手弁当で出版社などに左右されない純粋に漫画好きの目で見たよい漫画を選定しようとする賞です。

石塚さんからのメール

「校長先生、ありがとうございます。ボクとしては、毎年会う子ども達と一緒に頂いた賞だと信じております。賞はいただきましたが、ボク自身は、淡々とした作業の日を送っております。 次の回が一番!だけを考えて頑張ります!重ねてありがとうございました!校長先生はずっと校長先生でいてください。」

今年度も二月頃、石塚さんに6年生への話をしてもらう予定でいます。

石塚真一さんおめでとうございます。更なる飛躍を期待しています。