十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

八名川句会

2008-07-16 | 各地の取り組み

朝、臨海小学校の六年生二つの学級で俳句の指導をした。


六年生は、一学期に俳句と短歌を勉強している。



その中から 外にも出よ触るるばかりに春の月



        赤蜻蛉筑波に雲のなかりけり



の二つの句を抽出し、その作り方の違いに注目をさせ、今日は取り合わせの仕方を勉強すると前置きをして授業にかかった。



今後の検討課題は、取り合わせという感覚を子どもはなかなか持てないという点だ。取り合わせを指導しても、取り合わせと言える句が結果としてあまり出てこない。(気軽に俳句を作れるようにはなるのだが・・・・)


指導の仕方を工夫すれば克服できるのか、それとも無理なのか。もう少し追究してみたい。



夕方には八名川句会があった。今日は出席者が4名とすくなくさびしかった。


ぜひ、皆さんの参加をお待ちしています。


今日の句を紹介する。




熱帯夜私の味方アイスノン



夕立のあとにぽっかりお月さま



真夏日に約束百点あっぱれだ



ひとときに想いを馳せる墓参り



青い海手紙に乗せて届けたい



やまももの実をつつく君の瞳(め)は少年



道具箱両手に抱え夏休み



一心に女爪研ぐ炎暑かな



どうぞ皆さんも作ってみて下さい。今日の最高点句は、


   


  夕立のあとにぽっかりお月さま



でした。皆さんはどの句がお好みですか。



 次の八名川句会は、8月の下旬か9月の上旬の予定です。





東川小学校の俳句 その2

2008-06-19 | 各地の取り組み

東川小学校の俳句第2弾である。3年1組のみなさんの俳句です。

 風かおる夜のあいさつこんばんは

 さくらんぼ二人見つめて赤くなる

 夏になるでんわならしてでまえとる

 五月晴れ今日は水曜四時間だ

 夏が来たぼくはさんすうだいすきだ

 さつきばれぼくのふでばこポケモンだ

 梅雨さむしテレビの音が鳴りひびく

 五月晴れ本のページをめくります

 夏が来たとけいカチカチ音がする

 風かおるぼくのTシャツしましまだ

 夏の空きょうのきゅうしょくおいしそう

「取り合わせ」の感じで良くできていると思う。

昨日、校長会で「深川発祥俳句大会」のチラシを配り、「ぜひ参加して欲しい」旨訴えた。

豊洲北小の校長先生が「今年はやりますからね」と力強く話してくれた。

7月の研究授業の講師の先生が決まった。 俳誌「鷹」の編集長の高柳克弘氏である。

高柳氏は、まだ20代の早稲田の大学院生で芭蕉の若き研究者でもある。

本校の教員も若い。一緒の若さで新しいものが産み出すことができるのではないかと期待している。


ハートランドの加藤先生より

2008-06-16 | 各地の取り組み

ハートランドの加藤先生からメールをいただきました。

私もばたばたしてばかりでずいぶんご無沙汰しています。

八月の現代俳句協会主催のジュニア俳句祭で対談することになっているので、その打ち合わせもしなければならないのですが・・・・

加藤先生よろしくお願いいたします。

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小山校長先生

お元気ですか。 わたしも、あいかわらず忙しく楽しく仕事ひとすじ(?)の毎日です。 先日、生活科で「ザリガニ」つりに行ってきました。 ザリガニを前にした、子どもたちのようすがとてもおもしろく感じました。 さっそく、「ザリガニ」で一句詠んでみました。 2年生の句です。

ザリガニにゆびをはさまれまっかっか

http://image.blog.livedoor.jp/heartland1024/imgs/7/d/7ddece2a.JPG

ザリガニにゆびをはさまれまっかっか ゆうき


ザリガニ(夏)

わたしが子どものころは、このきせつになると、よく田んぼにあみを持っていって、ザリガニを とったものでした。竹のぼうに糸をつけて、そのさきにはさきいかをつけて。つりにあきると、 さきいかを食べたりして。

そんなこうけいを見ることも、さいきんでは少なくなってしまいました。東京のあたりでは、めっ たに見られないことかもしれませんが。

学校の生活の学習で、ザリガニつりに出かけました。ザリガニをさわるのがはじめての子。

ドブ川におちてしまった子。つれたのにさわれずにキャーキャー言ってる子。

わたしも、むかしを思い出して、むちゅうでザリガニをつりました。

つったザリガニは、それぞれ家に持ってかえって、自分でそだてることにしました。

教室でも何びきかそだてて、かんさつしたり本でしらべたりしたことを一年生におしえてあげる学習をします。

この前、プールでとったヤゴは、もう何びきもとび立ちました。

子どもたちにとっては、生活の学習でしかできない体けんになったようです。

2年生が詠んだ「ザリガニ」の句です。


ザリガニはひとりぐらしもいるのかな◎ゆうか


ザリガニがともぐいしたよかわいそう◎ともあき


ザリガニくんにげ足はやくさわれない◎たくみ


ザリガニはすごいすばやいがんばれよ◎はるき


ザリガニは足が八本いいですね◎まこと


あらそいでまけずぎらいのザリガニだ◎ちひろ


つよいだろオレがおやぶんでかいザリ◎ちひろ


ザリガニはじゃんけんするとチョキだけだ◎だいち


ザリガニがイカのにおいでやってくる◎たいち


ザリガニがあばれんぼうで大はしゃぎ◎ことみ


先生はザリガニつるのとくいそう◎みつき


ザリガニに手をはさまれてかわむける◎ちづる


ザリガニだはじめて見たよびっくりだ◎ひろと


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ザリガニつりができる環境というのは、いいですね。こういう経験の積み重ねが子供たちの感性を育てることは間違いないとうらやましく思います。


深川北部七校PTA研修会

2008-06-13 | 各地の取り組み

写真は、研修会後のほっとした様子の懇親会の風景である。

毎年恒例の深川北部七校PTA研修会が行われた。

今年は、八名川小学校が幹事校。幹事校の校長が「講演」をすることになっている。

そこで、今年は「俳句に親しもう」という題で、俳句の実作に取り組もうと考えた。

もともと、俳句は座の文学。遊びだ。楽しく遊べればよい。

簡単な解説のあと、早速実作にはいってもらった。

「こんなことさせられるとは思わなかったよ」

等というぼやきは、一つも出ない。みんなたのしくつきあってくれた。感謝。

深川北部は、俳句の町に少し近づいた。

各校のPTA会長さんに選んで貰い、各校から一句ずつ、代表俳句を出してもらった。

それが、次の句である。

ランドセル小さな背中春の朝

曇り空つぎ幹事校元加賀だ

夏きたる私もきた~い!スピード社

衣更え着れてよかったワンピース

梅雨休みいそがしいのに小松橋

さつきばれあすはふかがわ一・三・五

五月晴れセスナの音に胸躍る

深川小学校は、明日開校135周年の式典がある。扇橋小学校は、同じく周年の記念写真を撮影したと言うおめでたい句である。

最高点の19点をを獲得したのは、

衣更え着れてよかったワンピース

川南小学校の句であった。おめでとうございます。

出席者のお母さん方の実感であったのだろう。

ちなみに、第二位は、八名川小学校の

夏きたる私もきた~い!スピード社

あまり細かいことは気にせず、楽しんだ30分だった。(と思いたいなぁ)

恐竜博士の富田京一さんの授業が四年生で行われた。富田さんが持っているのは、へび。アオダイショウだ。テーブルの上には、えりまきとかげやイグアナ、かめ。

恐竜の化石の実物などを見たりさわったり。鳥が恐竜の仲間であることも知った。

恐竜の生活や進化が化石からどのようにわかるのかも教えていただいた。

楽しく、貴重な一時間だった。


神奈川のT先生から

2008-06-09 | 各地の取り組み

小山校長先生


おはようございます 



やながわ小学校は、今週も盛りだくさんの多くのたのしい授業が待っているのですね
2年、生活科のミニトマトの観察を発展して、句を作ってみました。



 ミニトマトちいさなはっぱはざらざらだ



 ピーマンおいしくなったらたべちゃうぞ



 ピーマン花にさわるとさらさらだ



 なすわねむらさきいろになれるかな



 なすはなんでむらさきなんのため



 ミニピーマンおいしくなったら大こうふん


初めての作品ですが、12日の参観日で紹介したいと思いますが、
この作品を発展させるための手立ては、どのようにしたらよいのか迷っています。


まずは17音にとらわれずに、感動そのものを表現できたらと思っています。
参観日に作者が、観察したその時心に感じたことを発表してもらい、
表現のよいところを子どもたちから学びあいと思っていますが・・・・・


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素敵な句ですね。


発見がある。


「はっぱはざらざら」 だけど 「花はさらさら」


何でナスはむらさき色なんだろう。不思議だ。不思議と思う心がよい。


そして、「食べちゃうぞ」「大興奮」なのだ。


子ども達にこうした心を育てる実践は素敵だと思います。  (小山)



今日は、東川小学校の四年生二クラスで授業をしてきた。


素直で熱心でしっかり話を聞くいい子達だ。深川地区の学校はどこも落ち着いている。


前回に引き続き楽しい授業をすることができた。


八名川句会

2008-05-26 | 各地の取り組み

今日の八名川句会。参加人数は少なかったものの大変楽しい句会になりました。


今日出された句を紹介しましょう。




笑顔飛ぶ空にも映える芝の青



芝萌ゆる学びの庭の息吹かな



昼下がりこっそり食べるハーゲンダッツ



風薫る花々たちは合唱し



夏の日もにぎってしまえとグーを出す



芝萌ゆる八名川の子の皆元気



初芝や刈った頭を撫でてやる



万緑や杜に母おり乳銀杏



我が家にもつくしがはえたと子が笑う





今回は、24日に芝生のオープニングパーティもあったせいか、芝生ネタが多かった。半分俳句、半分おしゃべり。句の善し悪しは二の次の句会ですが、座の文学である俳句の本来の在り方のような気もしないではありません。


次回は、6月の終わりか7月のはじめに開催の予定です。興味・関心のある方は小山までご連絡下さい。



八名川句会は28日です

2008-04-20 | 各地の取り組み

八名川句会は、28日(月)の午後4時~5時です。

(会議室の予定)

当初、21日に予定されていましたが、みどりのボランティアの説明・講習会が入ったため延期しました。

初めての方もぜひおいで下さい。

一人二句 春の句をお持ち下さい。見学だけでもけっこうです。

中学生句会は、26日(土)午後1時半~(会議室の予定)です。


江戸川の先生へ ハートランドの加藤先生より

2008-03-09 | 各地の取り組み
おには外わすれものおにたいじした

 わすれものおに。朝ねぼうおに。すききらいおに。
みんなおいだしたいおにがいますね。


節分や南南東におにはらい

 えほうまきを食べたのかな。はいくをべんきょうすると、節分のことがいろいろとわかりますね。


カレンダー春の足音きこえるよ

 カレンダーをめくるとなぜか、少しきせつがかわった気がしますね。春っぽい絵がかいてあったのかな。


春だよねサッカーのしあいゆう勝だ

 ひと足先に春がきましたね。ゆう勝おめでとうございます。


節分や豆をなげずに雪なげた

 節分の日に雪がふるのも、さいきんではめずらしいことですね。雪でおにがたいじできたのかな。

春の気配 つづき

2008-03-05 | 各地の取り組み

江戸川区の先生からの投稿 春の気配の俳句のつづきです。一年間継続して投稿してくださり、有難うございます。今後ともよろしくお願いします。



 節分や南南東におにはらい


 おにの面作ってかぶってにげまわる


 おには外わすれものおにたいじした


 節分や豆をなげずに雪なげた


 雪の玉ふたつあわせて雪だるま


 仲よしだおだいり様とおひな様


 雪とけて葉っぱキラキラ光ってる


 春の風心おだやかいい気持ち


 まだかなあゆめの中ではもう春だ


 カレンダー春の足音きこえるよ


 カレンダー早くこいこい春よこい


 しもばしらサクサクサックとふみすぎた


 春だよねサッカーのしあいゆう勝だ


 まぶしいな太陽光り春になる


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-小山-


おにの面作ってかぶってにげまわる


この句いいなあ。児童館の節分の行事か、おうちの豆まきか、ともかく鬼の役になったわけだ。お面は自分で作って、逃げ回る。逃げ回るのがおもしろい。きゃっきゃ言いながら笑い転げる。そんな楽しさが伝わってくるような俳句だなあと思いました。




春の気配-江戸川の先生からの投稿です

2008-03-03 | 各地の取り組み

四年生の子ども達の俳句です。



もうすぐで春になりそうまだですか


おひなさまももの花さきにっこりです


春になり小鳥の声がピーピーピー


北風に鳥は負けずに大合唱


立春だ五年生まであと少し


立春と聞いて何だかうれしいよ


北風とむきあいながら遊んでる


こんにちはうめの花ぴらおちてきた


ピッカピカ池の氷がカチンコチン


春は好きもうすぐぼくのたんじょう日


うぐいすの声ホーホケキョと春を待つ


小鳥たちもう春だよとピーチクパー


豆をまくおにはどこかににげるかな


おには外赤おに青おにどっちなの


おには外そのあと十こ豆食べた


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-小山-


寒さに負けずに春をまつ元気な子供たちの様子が目に浮かぶようです。この中で私が特に気に入ったのは、



春は好きもうすぐぼくのたんじょう日



「春は好き」と聞いて、「暖かくなるから好きなんだろうな。外で遊べるし・・・」と単純に考えていたら、「ぼくのたんじょう日」ときた。一本やられたという感じです。一日一日たんじょう日が近づいてくる春なんだ。暖かくなると同時にたんじょう日。いいなあ。お誕生日おめでとう。



おには外そのあと十こ豆食べた



十歳だから十個豆を食べたんだな。きっと大きな声で「おには外」と豆を投げたのでしょう。その後、早速手のひらに豆を十個数えて食べたんだね。かわいいなあ。とてもリアルでいい俳句だと思います。