十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

悲しい出来事

2008-01-31 | 雑感

朝、港区の麻布小学校の佐藤校長先生から電話があった。
「早川さんが亡くなった。今日が通夜である。」
と言う連絡だった。早川さんは、私が麻布小学校の教頭をしていた時代のPTAの会長さんである。思わず声を上げてしまった。まだ55歳だという。圓林寺というお寺の住職さんだ。
麻布小の開校百二十周年を一緒に準備した仲である。PTA会長さんをやめられた後も青少年委員や体育指導員など、地域で様々な活動をされていた。校庭開放に行くといつも早川さんの顔があり、バドミントンも上手だった。
数年ぶりで麻布小学校に寄った。私が此処に勤めていたのは、12年前のことだ。学校は一つもかわっていない。不思議な気がする。
当時一緒に働いていた主事さんとも顔を合わせる。皆一つも変わっていない。
葬儀は大変な人の数だった。大勢のお坊さんたちの読経が響く。 合掌。
いつの世もこうやって一つずつ時代が変わっていくのかもしれない。
仕方のないことだ。


   魂がまた一つ消え一月尽

久しぶりに六本木の町を歩いた。店が随分変わっているな。
かつてよく行ったザボンという名のラーメン屋でラーメンを食べた。840円。もっと油っぽいかと思ったらそれほどでもなかった。
虎ノ門まで歩くことにした。文部科学省のビルの工事が終わり、霞ヶ関ビルと同じくらいのビルが二棟たっている。結局新橋まで歩いた。約30分。



一年生の俳句 つづき

2008-01-30 | ジュニア俳句

俳句の作り方に二つの方式があるということだ。


一つは、「お題」を出して、それに関して発見したことや感動したことを俳句にする。そのお題は、季語であることが多い。


例えば「お正月」「冬休み」など


逆に、思いついたことを用意し、それに適した季語を付けていく。この中で季語の季節感や語感を学んでいく。


 とうさんとかーどあそびだはるちかい


 おもちつきおもちをついたらはるちかい


 はるちかいいつもとちがうおもちつき


「12文字」を作らせて、ともかく無理矢理季語を付けたのである。ぜんぶ「春近い」をいれてみた。みんな大笑い。
ところが、これに飽き足らない子ども達が出てきた。自分自身で残りの5文字を考え始めた。


 さむい日にレストランにいったないしょだよ


 まださむいカレーをたべたあたたまる


 フットサル一てんいれたあせをかく


 かあさんとおりがみしたよふゆのあさ


 なわとびを100回できたよあしいたい



芝生化の工事が始まる。2月10日近辺である。それまでに八名川公園の使用許可をとるために区のいろいろな部署と話を進めている。此処で詳しくは書けないが、どこもかしこも「責任問題」にひどく敏感であり、それを回避するために相当な努力をしているということだ。
そのことは、これまでそう言うことでいかに痛いめにあってきているかということであり、現代の社会を象徴していると感じた。


午後は、江東区小学校教育研究会の講演会。


世界の中でもとびぬけて日本の子ども達がテレビやテレビゲームなどのメディア漬けになっており、そのことが発達を阻害している実態が話された。
話半分としても、大変な事態である。
例えば、この50年間で視力1.0未満の子どもが20%から70%になったこと。
体の発達が阻害され、コミュニケーション力、言語力、思考力に関しても相当に負の影響があることなど・・・・考え対策を立てることが必要だと思った。



一年生の俳句

2008-01-29 | ジュニア俳句

一年生にもノートを持たせて、本格的に始めることになった。


昨日、今日と1組、2組に指導に入った。一昨年のことだが、一年生で沈没してしまったことがある。
「俳句がとても簡単にできる方法を教えてあげるからね」
というふれこみである。

1組では、ノートの使い方を教えてから、いつものようにノートに気がついたことなどを文章で書かせた。
その気がついたことを12文字でまとめさせる。
それに季語を付けてみる。

2組の方は、気がついたことを最初から12文字で書かせてみる。それに用意した季語を付けさせてみる。取り合わせの方法だ。


二つのクラスとも全員が俳句に出来たことがよかった。「春近い」という言葉を使ったが、あうもの、あわないものがわかる子どももおり、今後期待である。


できた句は、後ほど紹介する。


江戸川区の先生へ 

2008-01-28 | 各地の取り組み
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 ハートランドの加藤先生からの投稿です。
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初日の出365日のはじまりだ
 のぼる太陽を見ながら「さあやるぞ!」という気持ちになったのでしょうね。

まっかっか冬のさむさにまけちゃった
 まけることだってあるよ。でも、だいじょうぶ。だれだって、冬のさむさにはかてないよ。

こたつの中学校行くまでうずくまる
 わたしも、子どものころ、そうしていたのを思い出しました。こんな人、多いのでしょうね。

おぞうにだおばあちゃんのとくせいだ
 おいしそうですね。お正月に食べる、おばあちゃんのあじ、よーくあじわって食べたのですね。

朝起きてすぐに走ってだんぼうピッ
 よーくわかります。そういう人、多いでしょう。でも、すぐにあたたかくはならないんですよね。

お正月すきといわれた友だちに
 「すき」いいことばですね。みなさん、俳句がすきなんですね。

 今、「ハートランド」1月号・冬休み特集号を編集中です。できましたら、「ハートランド」へも投稿をお願いします。アドレスは、

masanorikato1024@s2.dion.ne.jp

です。よろしくお願いします。

加藤先生の実践「かさこじぞう」

2008-01-27 | 各地の取り組み

 これまでも少しやってきた「物語を読んで 俳句を詠む」という学習をしょうかいさせていただきます。


 先生も持っていらっしゃる青木幹勇先生の本に「第三の書く」という著作があります。青木先生は、何年か前にお亡くなりになったのですが、わたしが若かったころ、青木先生と何度かお会いしてお話を聞く機会がありました。特に、「ごんぎつね」では有効な学習ではないかと思います。


 2年生の教科書では、光村出版以外には、おそらく全部のっている「かさこじぞう」。このお話を読んで、俳句を詠むという学習は、とても有効だと思います。情景描写にしましても、人物の設定にしても「俳句」にするにはぴったりだと思います。
 
 さっそく2年生の句を紹介します。



じぞうさまじさまの気もちキャッチする・まなみ


かさこにもじさまの気もちこもってる・ゆいま


かさこじぞうお金もないし売れないし・ゆい


冬の日にじいさまかさこ売りにいく・ゆか


うすやきねおかざりのまつ売ってたね・ひなの


じぞうさまやさしい心もってるね・めぐみ


かさこ売りさむかったけどがんばった・ゆう


じいさまへよいお正月むかえてね・ゆう


じぞうさまかさこかぶっていい気分・しょうご


かさこじぞう手ぬぐいかぶってさむそうだ・こうすけ


じぞうさまやさしい人にプレゼント・つばさ


さむくても二人の心ぽっかぽか・かんな


じぞうさまじさまばさまにおんがえし・かんな


じぞうさまじさまの心であたたまる・はじめ


じぞうさま六人そろっておんがえり・はじめ


やさしさをじさまばさまにおんがえし・みれい


 季語はありませんが、子どもたちが読んで感じたことを17文字に凝縮させています。一つの句で「かさこじぞう」を詠み切るというほどではないにしろ、いくつか詠んでみると、登場人物の心情をとらえた句もできると思います。これを一枚にまとめ、学級全体で読み合うことで、また学習ができます。拙い実践ではありますが、これについても、これから勉強していきたいと思っています。


 -小山-


加藤先生頑張っていますね。実践の積み重ねが新しい分野を開いていく気がします。


岐阜県の大垣市の小学校でも「はいくでまとめる」学習を行っており、五年の「わらぐつの神様」を俳句を使った授業実践がある。




江戸川区の子ども達の俳句

2008-01-26 | 各地の取り組み

江戸川の先生から、冬休みの俳句が届きました。




 寒すぎてふとんの中から出られない


 初日の出365日のはじまりだ


 まっかっか冬のさむさにまけちゃった


 こたつの中学校行くまでうずくまる


 初もうでねがいかなうか五円玉


 おぞうにだおばあちゃんのとくせいだ


 寒い朝手がかたまって動かない


 ふとんからはなれたくない冬の朝


 かがみもちぼくたちみてるよ神様が


 年末はカウントダウンでもり上がる


 朝起きてすぐに走ってだんぼうピッ


 じょやのかね108なるまでおきてたよ


 山みたい車の上に雪つもる


 コタツからなかなか子ねこでてこない


 息はくとまっしろいきものでてくるよ


 お正月すきといわれた友だちに



 -小山-
今年もよろしくお願いします。子ども達に俳句の文化を伝え、身につけさせていきましょう。
初詣の俳句、実は私も似た俳句を作ったことがあります。


 「御利益を願う十円初詣」


「365日のはじまりだ」、「だんぼうピッ」なんておもしろい表現でいいなあと思います。


それに「すきといわれた友だちに」  今年はよいことがありそうですね。




新年会

2008-01-25 | 雑感

今週は、新年会が続いている。PTA連合会、白河地区対策委員会、東京都一水会(教育研修団体)と三日つづきだ。よいのは、いろいろな人と一度に会えて話が出来たり、挨拶が出来たりすることだ。久しぶりに会う方もいる。
だが、毎日だとちょっと疲れる。学校の仕事をやり残すこともある。遅くなると運動もできない。
ブログも失礼してしまう。

昨日は、帰ってから最初に俳句に取り組んだ。子どもに俳句を教えるためには、自分でも作った方がよい。それで、勉強会に参加している。その締め切りが今日なのだ。作らなければならない。
題が決まっていて、「志」と「土」それに当季雑詠一句。計三句である。
「志」をどんな風に使えばいいか。辞書と首っびきになって取り組む。
勤王の志士、志ん生、志野茶碗、志賀の都、こころざしも五文字だ。
土を調べたら、 土竜と書いて「もぐら」とか、「土筆」→つくし なんていうのもある。
10時から始めたのだが、いっこうにできない。あせってくる。
そのうち12時を過ぎてしまった。
ブログの方は、「もういいや」という感じでお休み。風呂に入って、寝ることにする。


白川地区対では、乾杯の音頭の係だった。昨年欠席したので、2年分の乾杯の音頭だ。
「二〇〇八年今年は末広がりでいきましょう」
この「八」は、八名川の「八」である。そうしたら、何とよいことがあった。
ビンゴ大会で一等になったのだ。賞品は、なんとミニDVDプレーヤー。私だけではなく、二等も三等もみんな八名川関係者。結局五位くらいまでみんな八名川で占めてしまった。
「こいつぁ春から縁起がいい!」

教育委員会から、芝生を施工する業者が決まったという連絡が入った。グリーンテックという砂町にある会社とのこと。杉並区で一番芝生の活用が進んでいる和泉小学校の校長先生と電話で話をして、いろいろ教えていただいた。今度一度伺うって詳しく教えてもらうという話になった。
2月22日には、昨年に引き続き、折り紙作家の田代耕治さんに来ていただくことが決まった。楽しみである。



写真俳句の試み

2008-01-23 | ジュニア俳句

三年生が、写真俳句を始めた。新しい試みだ。


例えば、こんな句ができた。


 赤い木は東京タワーの形して


季語についてはひとまずおいておく。
赤い木とは一体何のことだろう。そう思って撮った写真を見る。インクの関係か赤っぽく見える木が映っている。
確かに東京タワーのようだ。この木は、実はいちょうである。そして、本物を見る。すると、ほんのり赤っぽいのだ。
いちょうというと、葉の黄色いというイメージだが、この木の中にある「赤」という色を写真を通して子どもは見つけた
そう思うと大変面白く感じた。


春近しもうすぐ生まれる三きょうだい


花壇に「チューリップの赤ちゃんがいるよ」というかわいい立て札の写真。
この句はそこから生まれたイメージなのだ。写真はイメージを増幅させる。


冬の木はぼくといっしょにとりのはだ


これもいちょうの木の写真だ。写真で見ると、幹のごつごつしている感じがよくわかる。
これが、鳥肌のボツボツと同じということだろう。温かい場所に戻って、写真でよく見ると、そのことが鮮明になる。
写真を見ることによって、物事がよく見えるということもありなのだ。


傑作は、


池の中さかさになったさくらの木


これだけ読むと何のことだか分からない。ところが、写真を見ると納得である。
池の水面に桜の木が映っている。まさに「さかさになったさくらの木」なのだ。
こういうことは、写真俳句ならではのことだ。
写真がどれも上手というのも驚いた。


ハートランドの加藤先生より

2008-01-22 | 追加カテゴリー

今年もよろしくお願いします。

ハートランドの加藤先生から投稿をいただきました。紹介します。

新年もHPは、好調ですね。
先日、雪が降った日に、ここぞとばかりに「雪」をお題に一句詠んでみました。

はつ雪やふとんにもぐりおきられず ゆい

はつ雪にシロップかけて食べたいな はじめ

つめたくてまっ赤になっても雪あそび れいじ

さむい朝今年はじめて雪ふった しんじ

朝おきてガッツポーズだ雪がある しょうたろう

雪がっせんあたってさむさにまけるなよ ゆいま

雪がっせんつめたくこおる小さい手 あやの

はつ雪だけれどもすぐにとけちゃった さとる

雪がっせんぶつけられたらしかえしだ まなみ

雪だるまおとなと子どもくらべっこ ゆう

雪がふり校てい今ごろスキー場 ともき

雪ふって弟外にとび出した かんな

雪がっせんさそわれたけどやらないよ かんた

はつ雪やお昼になるとすぐとける ゆうか

朝おきて雨戸あけると雪げしょう しょうご

朝おきてまど見てみたらぎんせかい さやか

 今年は、まだ雪がふりそうですね。そしたらまた「雪」で詠んでみたいと思います。今、「ハートランド」1月号の編集中です。八名川小の冬休みの句の投稿をよろしくお願いします。寒さ厳しい折、ご自愛ください。

◆了解しました。句の交流は、お互いによい刺激になるでしょう。東京では、積もるような雪になりませんでした。

 


取り合わせの俳句

2008-01-21 | ジュニア俳句

夏井いつきが「五分で出来る俳句」というのは、いわゆる「取り合わせの俳句」というものである。印象に残った出来事を12文字でまず作ってみる。それにうまくあう季語を組み合わせるという方法だ。
確かにこの方が、俳句らしくなるから不思議だ。この作り方に対する批判も無いことはない。


例えば、今日の夕刊に


「師匠信じて負け知らず」 (ボクシングの大庭健司についての記事)という見出しがあった。


これに、季語を付けてみる。


 春近し師匠信じて負け知らず


 大寒も師匠信じて負け知らず

 去年今年師匠信じて負け知らず

何となく、俳句らしくなるでしょう。子ども達にもこの方法を今度教えてみよう。



HaikuEdesuneさんが、電車の吊り広告で見つけた七五調を教えてくださった。


七五調発見しました。
◎風呂好きが 好き好き入る 両国の湯
半蔵門線の中吊り広告・・クアハウス?○○遊 発
和のイメージに俳句がぴったり?
もう1つ見つけたのですが頭の中の消しゴムが・・俳句もどき探し、街を歩く楽しみにさせて頂きます


ぜひ、よろしくお願いします。みんなで楽しみましょう。


なお、今度の八名川句会は、2月5日(火)の午後4時からです。


冬の句、または新年の句 2句作ってきて下さい。