十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

隠岐の島ツアー 5 磯小学校での授業

2012-11-27 | ジュニア俳句

隠岐の島ツアー 3日目。いよいよ、磯小学校での授業の日である。
8時半に宿に校長先生が迎えに来てくださった。

磯小学校は、統合した新しい学校で校舎も新しい。驚いたのは校内の内装が全部、隠岐産の木材で施されていることだ。木のぬくもりのある校舎。心が癒されるような感じだ。

廊下には、様々な掲示物が掲げられているが、中には磯小の特色となった俳句大会のものもある。

授業は、2時間目~4時間目まで。

2時間目は、2年生、3時間目は3年生、4時間目は6年生である。
私小山は、2時間目と4時間目を担当し、3時間目は、日本学校俳句研究会の幹事長の山本先生が担当した。
山本先生の授業は素晴らしかった。一人ひとりの子どもへの気配りが絶妙である。
子どもたちの遊びを取り上げて、季語を配合するとという授業であった。子どもたちや保護者の信頼が抜群であるということが頷ける。

4時間目の6年生は、「発見俳句」をする予定であった。植物などの句材をよく見て、そこから俳句づくりをする。題材としては、例えばすすきや紅葉などを考えていた。
ところが雨。外に出ることはできない。どうしようかと考えながら磯小に到着した。
すると、磯小学校の前に海が広がっているではないか。


湾がここまで入り込んでいるのだ。そこで急遽題材を変更して「冬の海」にすることにした。
これも発見俳句の一つである。
目の前に広がっている自然。しかし、子どもたちはこのことについて深く考えたことはおそらくなであろう。
俳句を通して、こういう目を持ってもらいたいということこそ、狙いである。


東京から来たから、隠岐のことはよくわからない。そこで、君たちに隠岐のことを教えてもらいたい、というところから入って、


「冬の海と夏の海は違いがあるの?」

「夏の海はきらきらしているけれど、冬の海は暗い」

「なるほど、そうなんだ」

「他にはあるかなあ。」 

こんな風に冬の海と夏の海を比較させていった。

すると、「汐の味が違う」というのも出てきた。

色、波の強さ、雰囲気、味覚、等々が出された。これが、身近なものを見つけ出すきっかけになればいいなあ。しかし、45分の間に冬の句だけで作るのは難しいと感じて、少し方向転換をした。


「冬の海」か「夏の海」で句を作ってみようと。子どもにとっては、冬の海よりも夏の海の方が身近で分かり易いのである。
しかし、心配は杞憂だった。素敵な句がたくさんでき、隠岐の子どもたちの能力の高さを見た思いがした。

 

なお、隠岐の島ツアーの内容は、1月発行予定の「学校俳句研究」の3に掲載される予定である。


隠岐の島ツアー 4

2012-11-25 | ジュニア俳句
永海校長先生のご案内で、島前に島を巡りました。
行き、帰りの船の中では早速句会。
後鳥羽天皇火葬塚や隠岐神社では、七百年以上続き、後鳥羽院よお世話をした村上家のご当主の助九郎さんに案内していただきました。






夜は、磯小学校の先生方との交流会。
楽しく終わったところです。



明日はいよいよ授業です。


隠岐の島ツアー 2

2012-11-24 | ジュニア俳句
隠岐の島ツアーは、当地磯小学校の永海校長先生のご配慮で、実に充実したスケジュールを組むことができた。
今日は、向こうに着くと直ぐに隠岐の島の人達と句会。
兼題は、冬構えと落葉です。
さあ、どうなりますか(^-^)/

写真は伊丹空港。

江東区俳句部

2012-11-17 | ジュニア俳句


江東区俳句部。今日は芭蕉記念館を拠点に隅田川沿いを吟行しました。運良くまだ雨は降り出してきません。
講師には、常任の堀本裕樹さんに加え、俳誌「海」の編集長の日下野由季さんを迎えました。

泣きそうな空に舞ってる都鳥

冬の川割って近付くヒミコかな

曇天の空我のもの百合鴎

にしきぎの間に見える秋曇り





出来事俳句

2012-11-15 | ジュニア俳句

今日は、八名川小学校の三つのクラスで俳句の授業をしてきました。
天気も絶好だったので、2年生は、神明宮まで出掛けて吟行。
神明宮の銀杏は今が見頃。もう少したつと真っ黄色になるでしょう。
その中で、子どもたちが一番興味を持ったのが狛犬。
狛犬の句がたくさんできました。
担任の先生が、「実際に見るといい句ができるんですね」ととても驚いておりました。
そうなんです。
実際に見て俳句をつくるかどうかで見違えるように句が変わるのです。

もう一つ、これから取り組みたいのは、生活の俳句。自分の生活を活写できるのも俳句の一つの魅力です。
生活綴り方の側面を俳句はもっているからです。

昨日の出来事を思い出す。
ある学級で取り組んだときの子どもたちのノート。
A君
金魚にえさをやった(いっぱい食べてね)
自転車に乗った(ゆっくり)(信号をむしした)
野球をみた(よこになりながら)
B君
ニュースをみた(じっと見た)
顔をあらった(ゴシゴシあらった)
ぎゅうにゅうを飲んだ(グビグビ飲んだ)
お手伝いをした(てきぱきと)
Cさん
あそんだ→たくさん
顔をあらった→ごしごし
テレビをみた→ジュースをのみながら
夕ごはんを食べた→カルボナーラ
かみをむすんだ→きれいに

細部の再現を通して、その中に意味あることを見出す。
→神は細部に宿りたまふ

スポーツ俳句もこの一種にはいるだろう。


 


勉強句会

2012-11-11 | ジュニア俳句


日本学校俳句研究会の月例研究会としての勉強句会は、原則として、毎月第一木曜日に八名川小学校を会場にして行われています。
参加者の句がぐんぐんレベルアップしている事もびっくりです。
それがそのまま、子どもの俳句の評価に結びつきます。
また、教室での実践交流やアイデアの交流など、実に楽しい二時間です。
12月は、学校俳句交流会のため、勉強句会はありません。
一月は、10日の木曜日です。