十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

ぜぴゅろす

2009-07-31 | ジュニア俳句

 



 


櫻井節さんから「ぜぴゅろす」第五号をいただいた。


櫻井節さんは、清里で自在舎「ぜぴゅろす」を営んでおり、20年以上にわたって彼の地の文化的な活動の重要な一翼を担っておられる。


風立つ高原の文芸誌「ぜぴゅろす」はその旗印である。


ゼビュロスとは、もともとギリシャ神話の春と初夏のそよ風を運ぶ西風の神を意味するが、平仮名の「ぜびゅろす」は、日本を代表する詩人の一人である杉山平一さんの詩集の題名からとった。


杉山平一さんの詩を一つ。


 


     純粋


  世の中は

  くらく 濁って

  (それはそれでよいのだが)

  僕の前の卓子の上

  コップに水は澄み透っている


  それを身体に入れて

  もう一ぺん 僕は立ち上がる

  
             『ぜぴゅろす』


 


なんと、今回の雑誌の特集が 一首・一句がもたらすもの 短詩型世界を照射する というのだ。


杉山さんも一文を寄せている。


 かれ朶に烏のとまりけり秋の暮  芭蕉


の句を挙げ、一瞬と永遠の連続性について論究している。


巻頭には、上野千鶴子さんの講演記録 鶴見和子の短歌-回生のよすがとして-


があり、黒田杏子、木津川計、眉村卓らの文章が連なっている。


 頒価 一部 七百円  連絡先は、0551-48-3574 自在舎


 


 


八名川句会

2009-07-29 | ジュニア俳句
蒸し暑いが日照はあまりない。
芝生の生育は、一応順調だがスピードがやはり遅い。
カッーと晴れると、ぐんぐん緑になるはずなのだが・・・・



写真を見ると、「ずいぶん緑になったじゃないか」
と思うが、まだまだなのである。
毎日、「早く伸びろ、早く伸びろ」
とはっぱをがけているのだから、効果はあるに違いない。
しかし・・・・
「八月も冷夏?」今晩のニュースのトップはこの話だから、自然と付き合うのは難しい。
今日は、神戸にある竹中大工道具館の赤尾館長さん、大工の阿保さんたちによる図工部の教員への研ぎと大工道具の使い方の研修会。
昨日は、子ども達への椅子づくりの講習会だった。





さて、表題の八名川句会。
半分はおしゃべりのようで楽しい。
地域を含めた本物の?八名川句会をしようという話も
地域の方から出ている。是非実現させたい。
Aさんがおいしいおやつをもってきてくれた。
それを食べながらの句会である。
出されたのは、次の十句だった。
皆さんならば、どの句をとりますか


1 小説に親指挟む昼寝かな

2 せみ声と太陽背負う帰り道

3 アラフォーのかき氷はピンク色

4 水そうのメダカになりたい昼下り

5 あの世より戻りしごとく昼寝覚

6 ご隠居の話はくどき戻り梅雨

7 雨あがり私にごほうび空に虹

8 たまゆらの身を焦がしたる蛍の夜

9 名古屋場所白鵬強しビールがうまい

10大華祭ねずみ花火が迎え撃つ



カシャと一句 フォト5・7・5(NHKBS)

2009-07-28 | ジュニア俳句
カシャと一句 フォト5・7・5(NHKBS・hi)

昨日の月曜日から八名川小学校の子ども達の作品が紹介されている。写真も作品もナカナカではないか。
ぜひ、ご覧下さい。






カシャッと一句フォト5・7・5

 放送時刻は、 
 
 NHKBS  午前8時~8時15分 再放送 午後7時45分~8時

 NHKhi      午前8時45分~9時 再放送 午後10時45分~11時

である。



句会の名称は「いちじはん」

2009-07-27 | ジュニア俳句
夏を絵に描いたような日射し。
猿江公園に吟行に行く。
思い思いにアイスや冷たい飲み物をコンビニで仕込んで「いざ出発」

この日の高点句は

 びしやびしやに濡らして被る夏帽子

 噴水よ無駄な抵抗止めたまえ

 一本道ど真ん中にいるはと日焼け

 日焼けした緑のちがい樹木かな

 フリースロー静かに投げて夏終わる

 虫捕りの少年リュック降ろさずに

 一時半写楽もかぶる夏帽子

 山道のきいろいプラム蹴りたくて

 大暑かな女三人けたたまし



写真は句会風景。八月一日のジュニア俳句祭で司会をする二人がリハーサルを兼ねて、会を取り仕切った。

そうそう、会の名称が決まった。

「いちじはん」

提案したのは、高校生のKさん。字体も同じ。
会の集合時刻が午後の一時半であることに依っている。
まあ、これでとりあえずいくか ということになった。




この会の性格を述べるとすれば、

北大路翼さんを代表とする若手の俳人の会である。

中学2年生から上は六十歳の老人(私のこと)まで居るが、中心は学生と二十代の社会人である。とりあえず自称若手であれば誰でも参加できる。
近いうちにホームページの開設も予定している。

学生句会の牽引役として育ってほしいと願う。

次の「いちじはん」句会は8月23日(日) 13時半集合

場所は、江東区立八名川小学校

隅田川沿いを吟行する予定である。

参加希望者は、連絡下さい。



兜太さんの授業を思い出す

2009-07-26 | ジュニア俳句
昨日から、再びすっかり真夏である。
「戻り梅雨」のような様相が続いていて、天気予報もこんな天候が続くと言っていたが、「梅雨明け」というのは、突然来るものだ。
お陰様で校庭の芝生もだいぶ蘇ってきた。



これは、23日の画像だが、一週間今日のような天気が続けば相当に芝の状況は好転するだろう。
昨日の土曜日も緑のボランティアのお母さん方が来て下さって、しっかり芝を刈った。しっかり低苅りすることによって芝が上に伸びずに地面を這って横に伸びていく(本来、芝は稲科の植物でほっておくとかなり背が高く伸びてしまう)。特に本校の校庭の夏芝ティフトンは、高温を好み、裸地に進出していくという特徴がある。
8月の10日過ぎにはほぼ全体を被覆すると期待している。
次の芝刈りは、28日(火)である。
先週の例によると朝9時半からである。緑のボランティア以外の人でも、興味のある方は是非来てほしい。たった3日でこんなに伸びるのかとびっくりするほどだ。


さて、金子兜太さんの授業を思い出している。
子どもたちにはなかなか難しい授業であったが、様々な示唆に富んでいた。やはり、金子兜太は怪物である。
私が特に面白かったのは、二つの場面だ。

芭蕉の句の解説などのあと、6年生が4月から作った俳句を批評してくれた。


 滝の下ぼうしが一つ落ちていた

兜太さんは、この句をとてもほめた。A君の句だ。
A君は顔をほころばせている。嬉しい感じが伝わってくる。
少しして、取り上げた句がまたA君の句だった。
子どもたちの中から
「同じ人のだよ・・・」
「また、A君だよ」
こんな言葉がおもわずもれてきた。
学校では、「できるだけ沢山の子をほめたい」。そして、そういう風にするのが「文化」になっている。
兜太さんが言ったことが面白い。
「同じ人で何が悪い」
「いいものはいいんだ」
「そういうのを既成概念という」
これこそ、兜太さんだと思った。

もう一つの「事件」は、私にとってはもっと面白かったが、あまり暴露すると差し障りがあると困るので、ここまでにしておく。



若者句会・八名川句会・ジュニア俳句祭

2009-07-25 | ジュニア俳句
★若者句会(中学生句会)←北大路翼さんが中心の句会

 7月26日(日)午後1時半 江東区立深川七中に集合

  現在の予定では、猿江公園を吟行後、句会の予定です。

★八名川句会

 7月29日(水)午後3時~約1時間  八名川小学校会議室

★第15回現代俳句協会俳句指導者講座・ジュニア俳句祭

 8月1日(土)受付午前9時半 開会10時

 江東区教育センター(東西線 東陽町下車)

 午前中は、実践報告、ジュニア俳句祭(子ども達の句会)
 午後は、表彰式 参加者句会

ジュニア俳句祭

2009-07-24 | ジュニア俳句
先日、現代俳句協会ジュニア研修部の田付部長らと一緒に今年のジュニア俳句祭の会場となる江東区教育センターの下見に行った。
会場のレイアウトを確認し、事務所の方々と一緒に使用する器具などを確かめた。
開催日の八月一日は、土曜日で事務所の方々は出勤されないが、非常に丁寧に応対して下さり、配慮して下さり、感謝である。
教育委員会がこの会を後援し、高橋教育長も出席していただけることになった。
当日が楽しみである。

さて、ここからが本題だが、このジュニア俳句祭は画期的な催しだと私は考えている。というのは、対象が子ども(小学生から高校生)の俳句大会だからである。
大人対象の俳句大会はいくつもあるが、子どもが直接俳句大会に参加できる会は極めて少ない。(私の知っている限りでは一つもない・・・・が、多分存在すると思うので、ご存じの方は是非教えてほしい。)
元々、この会は 俳句指導者講習会から出発している。だから、現在でもチャンポンの要素がある。その辺りのことは今後整理していく必要があると思うが、子どもが主人公の俳句大会という発想が秀逸である。ジュニア俳句祭というネーミングもなかなかいい。

私の意見としては、チャンポンの要素を整理して、ジュニア俳句祭に特化していくことが発展のポイントではないかということだ。

同時に大人の俳人と子どもとの交流の場であるという要素を生かすこと、別個に ジュニア俳句の指導者連絡会を整備していったらよいのではないかと思う。

今度田付部長に会ったら、こうしたことを提言しようと思う。

本校からは、入選した子ども達を中心に4人が参加する予定である。









カシャッと一句フォト5・7・5

2009-07-19 | ジュニア俳句
NHKBSの番組「カシャッと一句フォト5・7・5」の成見ディレクターから連絡があった。
先日、取材があった3年1組の写真俳句を7月28日~30日の4日間で、全員分紹介してくれるというのだ。
うれしいことです。

 もう一度書くと

 7月28日から30日まで 「カシャッと一句 フォト5・7・5」で
 八名川小学校3年1組の子ども達の作品が紹介されます。

 カシャッと一句フォト5・7・5

 放送時刻は、 毎週 月曜日から金曜日まで
 
 NHKBS  午前8時~8時15分 再放送 午後7時45分~8時

 NHKhi      午前8時45分~9時 再放送 午後10時45分~11時

ということです。どうぞご覧下さい。

正式には、夏休みは21日からだが、事実上18日、きのうから夏休みに突入である。

「夏休み子どもは家庭に返さない」

というほど、八名川小学校は、行事が盛りだくさんだ。

毎日の学習教室に加えて、竹中大工道具館の大工教室や

ホタルの碁の 囲碁教室 B&G財団によるカヌー体験教室

菅原進学教室による「算数教室」

それに プール、毎日の学習教室 学年の学習教室。

げんきっずはもちろん毎日ある。

子どもは家にいて1人でゲームをしたりテレビを見ているよりも学校に来て友だちと過ごした方がずっとよい。

私はと言えば、それでも夏休みになるとずっと時間があるし、気も楽になる。
従って、いろいろやりたいことができる。
この三連休は特に気軽である。
昨日、今日で、ビデオを二本見たし、夜は散歩。本もほぼ一冊読み終えた。
ビデオの一本は、パトリス・ルコントの「ぼくの大切なともだち」。
ルコントの作品は、出来・不出来の差があるように感じるが、この作品は、お勧めである。実に自然に描かれているのがよい。
団地のお祭りがあって、ビンゴをもって参加した。まるで引っかからなかったのは残念だったが・・・のんびりした1日だった。
そうそう、現代俳句協会の田付さん(ジュニア研修部長)から電話があり、26日の中学生句会のあと、8月1日に江東区教育センターで行われるジュニア俳句祭の打ち合わせをすることになった。

中学生→学生→若手俳句会は、8月26日(日)午後1時半から深川七中です。どうぞ自称若手の方は参加して下さい。







 

 


加藤先生おめでとうございます

2009-07-17 | ジュニア俳句
ハートランドの加藤先生が指導されている句が、現代ジュニア俳句コンクールで大きな賞を獲得しました。おめでとうございます。
八名川小学校からも4人が佳作に入りました。

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こどもの日父と母とがけらいだね     はやと


 くすっと笑ってしまうような句ですね。小学校3年生の作品です。この句が、なんと、「第6回」で、「現代俳句協会賞」を受賞いたしました。

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以上は、加藤先生の作られている ブログ ハートランド からです。

是非、ハートランドをご覧下さい。

 → ハートランド

1年生の研究授業

2009-07-16 | ジュニア俳句
暑い日が続く。一気に真夏がやってきた。
校庭の芝生が育っている。
10日ほど前に、芝生の苗植えを行った。
その苗がランナーを伸ばし、触手のように伸び始めている。
そのまわりで少しずつ緑が増え始めている。
この調子で伸び続ければ、7月のおわりには校庭全体が相当に緑っぽくなるだろう。

芝の育成は、子育てのようなもので、一喜一憂しているが、少しずつ見通しがついてきた。
まずはしっかりした夏芝を育てることだ。
どの様に育ったか記録しておかないとわからなくなる。
定点観測で写真を撮るようにしよう。

さて、金子兜太さんがおいでになった次の日。今度は、1年生の研究授業があった。
この1年生の授業で全学年の研究授業が終了する。
今回の研究授業の反省をもとに、発表会での授業構想を各学年とも立てることになる。
どちらのクラスも、主題は「とうもろこし」だ。
給食に出たとうもろこしの皮むきをした。その体験をもとに俳句を作り鑑賞する。
二組が、俳句作りの授業。一組が鑑賞(句会)の授業であった。
どちらのクラスもよく準備された授業で感心する。
高柳さんから教えていただいたことも含めて、この授業から得た私なりの教訓は次の通りだ。

◎特に低学年の授業では、体験の鮮度が俳句の鮮度に密接に関係する。だから、体験をしたらその場で俳句作りをした方がよい。

◎低学年の句会の目標を何処に置くか。これが問題だ。句会で点盛りをするのは、そのゲーム性を楽しむと共に、その後の批評を引き出す手段である。1年生では、その点が心許ない。だとすると、目標を何処に置くか。この点はまだまだ残された課題である。

◎虫食い俳句は、低学年の子ども達が俳句に触れる入口として有効である。しかし、創造の幅が広がらないという限界をもつ。
この日の授業では、虫食い俳句でつくってもいいし、自分で5・7・5のすべてを考えてもよいとしていた。高柳さんに言わせれば、全体をぱっと思い浮かぶこともある。言葉が規制されていると返って難しいことがある。特に個性的な言い回しを地の文でつくっておくと、それを超える言葉がなかなかないために難しくなる。

この日の例で言えば、

とうもろこし○○○○○○○たちつてと

「たちつとて」の部分は、もっと一般的に「おいしいな」でもよいのではないかとは、先生の弁。

研究主任から今後のパンフレットづくりについて、具体的なよくまとまった内容の提案があった。
私自身について言えば、すでに乗り越えられた感がある。先生方の研究になっていると言うことで喜ばしいことだ。

少しずつ形が見え始めている。

そうそう、きのうは 波郷記念館・砂町文化センターの所長さんたちが見え、今後の江東区の俳句についての意見交換をした。
また、学研の教育ジャーナルの方も取材に見えた。

授業は明日まで。そして夏休みである。俳句集が出来上がってきたので、子ども達に明日配ることになる。
第12集である。児童数+家庭数。奇妙な配り方だが、自分(家用)が一冊。そして、おじいちゃんやおばあちゃんに見てもらうために一冊。こんな基準である。皆さんに読んでもらいたい。


十分間俳句とは