経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

特許切れと株価

2006-11-15 | 知的財産と投資
 本日の日経金融新聞の最終面に「市場が問う特許切れ対策」として、医薬大手企業の主力製品の特許切れの時期と株価の関係が整理されています。株価のPER(1株あたり利益の何倍で買われているかのレシオ)は2グループに分かれていて、
 高PER(35~40倍)グループ;第一三共、中外、塩野義
 低PER(20倍代)グループ;武田、アステラス、エーザイ
となっているそうです。このように分かれている理由が、それぞれ米国特許の存続期限との関係で説明できるとのことで、ここまで特許が企業価値にダイレクトに影響するというのは、理屈ではわかってるつもりでしたが、他の業界の特許を扱う立場からはちょっと驚きです。後発医薬品の普及している米国では、特許切れ後数年で売上が8割くらい減ってしまうこともあるらしいので、確かに大変ですね。
 記事によると、現在医薬アナリストが作成している業績予想は向こう5年分で、期末にその翌年の予想を始めるとのこと。ということは、先回りして分析しておけば特許屋にも投資のチャンスありでしょうか?!