最近、デリカD:5がマイナーチェンジされ、同時にジャスパーも復活と、少し話題になっています。

で、どうもデリカが生誕50周年ということで、三菱自動車本社屋に歴代デリカが一堂に集結、設計開発者によるプレス向けイベントもあったようで、良くスマホのニュース記事で見かけます。
で、歴代デリカについて、この
…と言いたいところだったのですが、文献によって、「4代目(スペースギア)開発時は、当初は3代目(スターワゴン)と同じくフルキャブで開発していた。しかしトヨタのエスティマが発表されるのを見て、これでは太刀打ちできないと、フラットフロアーでウォークスルー可能なセミキャブスタイルへ設計変更を余儀なくされた」と書かれていたかと思えば、「3代目(スターワゴン2代目)開発時、市場からフラットフロアーのウォークスルーが強く要望されてセミキャブスタイルへの検討が行われたが、諸般の事情で2代目(スターワゴン初代)と同じフルキャブのワンボックスとして開発された」と書かれていたり、どっちなんだよと突っ込みを入れたくなります。
記者がごっちゃにしたのかと思われますが、少なくとも3代目モデル(うちのスターワゴンの型)開発時にフラットフロアーを市場から要求されたとは考えにくいです(80年代前半に、その手の車はほとんど存在せずワンボックス型が主流だった、というか、すでに同社にシャリオがあるので、それを勧めればよいだけの話)。ただ、スペースギアはリアスタイルなんかがスターワゴンに良く似ているので、こちらはガチでフルキャブで開発していて、途中でセミキャブに設計変更された可能性は高そうです。
まあ、いずれにしても50年も同じ名前が続くってことは、良いことなんじゃないでしょうかね。今後、デリカにニッサンの血が入ることで、変な路線に変更されないことを望むだけです。
※6/9追記
三栄書房刊、「デリカスペースギアのすべて」にて、当時の開発経緯をキャッチ!どうやら、3代目モデルが開発時にセミキャブの検討が行われていたのは事実だった模様で、最終的には従来通りのフルキャブのスペース効率を採用したとのこと。没になったセミキャブ案は、最終的にシャリオの開発に回したようです。で、4代目モデルのフルキャブ開発案も実際には存在した模様ですが、かなり開発初期の段階で没になったようで、開発のほとんどはセミキャブ案の煮詰めに費やしたようです。というわけで、この記事に書いてあることは事実のようです。