二餅のスーパー・チラ裏日誌

Nimochi's curious weblog

サービスネットワーク

2022-03-03 20:30:00 | 自動車@故 シグマHT



 以前乗っていたギャランの車検証入れに、三菱自動車サービスネットワークという冊子が入ってました。今もこれは手元にとってあるのだが、ちょっとヒマな時に目を通していました。





 すると、千葉県の販売会社に蛍光ペンが入ってました。

 後から車検証入れに入れたものとも思えず、おそらく新車時からずっと入っている冊子なんだと思いますが、どうやら最初のオーナーは、千葉の人だったようです。分かっている範囲で、俺が乗ってたギャランは俺が買うまで大阪54ナンバーだったようですので、ずっとワンオーナー個体だと思っていたんですが、どうやら違ったようです。





 肝心の大阪地区の販売会社は何一つチェックされておらず、やはり最初のオーナーによる蛍光ペンチェックで間違いなさそうです。

 宮城54ナンバーだと1993年頃のナンバーなんですが、大阪54ともなると、少なくとも宮城よりは大幅にナンバーが進むのが早い地区だったんでしょうから、新車から3~4年落ちの91年前後に中古で登録された車だったと推測されます。まあ、もう手元にある車じゃないから、どうでもいいんだけどさ(笑)。



 そして、最後のページは純正カーエアコンの広告ページ。後からでも付けられますってあたりが、時代を感じます。

追悼 ギャランシグマHT その3 ~ドライブインプレッション編~

2015-06-26 16:06:58 | 自動車@故 シグマHT

 最終回、追悼ギャランΣ連載。最後は、ドライブインプレッション編です。



 ギャランΣハードトップが属するハイオーナーカークラスは、その売れ筋は「5ナンバーフルサイズ、6気筒、ハードトップ」でした。中でも6気筒というのは重要で、4気筒車では得られないスムーズさこそが、高級車たるゆえん、と言っても過言ではありませんでした。

 当初ギャランΣのハードトップは、4気筒エンジンしか存在しませんでした。普及版はごく一般的な2バルブ、シングルカムのプレーンなエンジン類で、その中でターボやインジェクションなどで差別化を図っていました。唯一の例外として、シリウスDASH3x2という3バルブSOHCターボ(バルブタイミング・リフト機構付)という強力な4気筒エンジンが用意されており、VRという最上級グレードに搭載され、いわゆる6気筒エンジンのライバルたちのスペック競争に対抗していたのです。
 そして後期型にマイナーチェンジされた際に、待望のマルチシリンダであるV6エンジンシリーズが登場しました。最終的にはデボネアなどと共通の3000ccのV6エンジンも用意され、ワイドラインナップでした。



 6G71という型式の2000ccのV6エンジンは、ゴロゴロと豪快なアイドリング音を有するシングルカム、2バルブのエンジンです。ゴロゴロ音といっても、静粛性はかなり高く、回せば勇ましい6気筒サウンドを奏でます。エンジン横置きのFFということもあって、そもそも直6エンジンはどだい無理な話ですが、エンジン長の短いV6ならば搭載可能です。かなりエンジンルームはミッチリしています。



 かっこいいインテークとサージタンク。V6 2000の文字がかっこいい。ライバルたちが、ターボやツインカム、4バルブなどを用意しスペックを競い合う中、シングルカムで2バルブ、たったの105馬力なんてガッカリスペックなのですが、どういうわけか力は十分。そりゃ爆発的なパワー感や、高回転域へ一気に突き抜ける回り方もしませんが、とにかくトルクフル。街乗りでは不便さを全く感じません。やや高速道路の登坂路で「もうちょっと馬力あるといいな~…」と思う程度です。燃費は、街乗りが8キロ前後、高速では14キロ程度走り、この手の6気筒の中では望外に燃費が優秀だと思います。ただし、先述の通り、上まで回ろうとするエンジンではなく、せいぜい4000rpmまでと言ったところ。ただし、回すと良い音するんですよ~、このエンジン。



 ボンネット裏の警告文



 電制スロットルなど「なにそれ?」の時代の車ですから、アクセル制御はワイア式です。2本あるのは、クルーズコントロール用と思われます。

●足回りは?
 かなりグニュグニュのサスペンションで、乗り心地は本当に超一流なのですが、ハンドリングは最低クラス。ちょっとスピードを出して曲がろうものなら、物凄いロールとタイアのスキール音。この車に関しては、ローダウンサスペンションなどで少し硬めにしたかったところ。そうしたら、もっと評価は変わったかもしれません。
 ちなみに、フロントはふつうのストラット独立ですが、リアサスはこの時代では珍しいト-ションビームです。

●ボディ剛性は?
 これが意外にも、ボディ剛性が高い車です。特に段差では、サスペンションがよく動いているのを感じるほど。もっとも、昨今の軽自動車にも負けるレベルなので推して知るべしといったところですが、少なくとも、GX71や20ソアラよりは遥かに剛性の高いボディでした。
 車内の静粛性も一流です。

●シフトフィーリングは?
 この個体は5MT車でしたので、シフトフィーリングについても記しておきたいところ。操作は軽く、ギアも入りやすいのですが、この個体はリンケージがヘタってるのか、やたらと遊びが大きく、グニュグニュでした。おそらくストック状態であれば、もっとカチカチ決まるミッションだったと思います。
 ギア比はかなりのハイギアードで、燃費を稼げます。ヒールアンドトウは、わりとしやすいペダル配置だったと記憶しています。

●視界は?
 グラスエリアが割と広く、ボンネットも運転席から目視可能。取回しはしやすいボディ形状だったと思います。ただ、やや着座位置が低く、もう少し高いとよかったのになとは思います。かなりハイデッキでしたが、リアウインドウは大きいのでそれほど後方視界が悪い車ではありませんでした。ただし、やたらとでかいリアのヘッドレストが邪魔です。

●その他
 オートエアコンは優秀。ガチャガチャいじる必要はありません。静粛性はさすが高級車で、ロードノイズ透過も少なく驚きます。パワーステアリングは、非扁平タイアに猛烈に軽いセッティングが悪さをして、グニュグニュで気持ち悪いフィーリングです。純正オーディオは操作性がイマイチ。ダイアル式のワイパやヘッドランプのスイッチなども使いやすいとは言い難いです。

■総評

 80年代丸出しの魅力的なスタイル、高い静粛性、燃費と音が良いV6エンジン、広い室内…不満要素の少ない車だったと思います。故障すると新品部品が絶望的な点は気になりますが、そもそも誰も乗ってない車なので、人と違った車に乗りたいヲタの人にはオススメです。
 しかし、唯一にして最大の欠点は、とにかく「運転していてちっとも面白くない」こと。もしこの車に乗って「なんて楽しい車なんだ!!」と思った人は、ちょっと童貞です。もっと楽しい車がいくらでもありますから(ダッシュターボ車なんかは面白い類の車なのかもしれませんが)。
 しかし、そもそも運転を楽しむ類の車ではありませんし、この車をもって「運転していてちっとも面白くない」という感想は、お門違いなのかもしれませんね。
 とにかくスペアパーツが入手できなかったので、将来に不安を感じ手放してしまいましたが、もっと長く乗ってみれば、意外な側面も垣間見れたかな?とは思います。もしまたこのギャランを手にする機会があるとすれば、サイクロンDASHのVRグレードや、前期の4気筒デジパネなどに乗ってみたいですね。おそらくほとんど現存していないかとは思いますが。
 今をもっても、この車ほどお尻のかっこいい車は存在しないと、個人的に思います。たった1年ほどしか所有しません(できません)でしたが、良い思い出です。


追悼 ギャランシグマHT その2 ~内装編~

2015-06-25 15:38:08 | 自動車@故 シグマHT

 さて追悼ギャランΣ企画は内装編です。

 ギャランΣのハードトップは、同じΣのセダンがミドルクラスの車であると位置づけるならば、ハイオーナーカークラスと言っても過言ではないポジションの車です。すなわち、トヨタマークIIや日産ローレルなどと同じクラスです。
 それだけに、廉価グレードは設けず、全グレードがフル装備、豪華グレードです。その中でも、この個体のCSエクストラというグレードは、2000ccのV6モデルの最上級グレードとなります。



 ルースクッションの豪華なフロントシート。座面はフカフカですが、はっきり言ってヘタります。表皮は毛足の長いモケットですが、トヨタのハイソカーほどモケットの密度が高くないので、触った感じはそんなにサラサラではありません。



 ドライバーズシートの操作レバー類。座面高調整付です。操作しづらいレバーですが、90年代までの三菱車の定番デザインです。



 リアシートも豪華。もちろん、フカフカです。センタアームレストには小物入れ付。ヘッドクリアランスも十分で、中小企業のショーファーとして使えないこともなかったでしょう。センタトンネルはありますが、FFならではの広いレッグスペースも数ある美点の一つ。



 フロントドアの内貼り。メッキモールがかっこいいですね。カーテシランプは赤で、点灯します。CSエクストラは、内貼りがビニールレザーではなくファブリック巻きとなります。質感は高いですが、はっきり言ってハゲるので、耐久性はビニールレザーに軍配。



 リアドアの内貼り。当時の高級車らしく、おのおののドアに灰皿が付いています。さすがにシガライタまでは付いていませんが。



 ドアノブは、手前に引き上げる面白いデザインです。当時のトヨタのスペシャルティカーのようです。集中ドアロックはボタン式、車速感応。従って、ブランクキーで車外からカギを開けると、運転席しかアンロックされません。



 スティアリングウィール。インチキ木目のカバーはノンオリジナル。1本スポークというイレギュラーなデザインが特徴です。ウレタン製。ホーンパッドはスポンジ制御のようで、フニャフニャして押しづらいです。



 なにやらボタンがいっぱい付いてますね。純正オーディオに限り、使用可です。ハッキリ言って、使いにくかったですね、無いよりはマシですけど。



 ヘッドライトのスイッチはダイヤル式で、特徴的なウインカレバーが目を引きます。操作しやすいですが、この個体のは動きが渋くてハイビームがしづらかったです。上の3つのボタンはクルーズコントロール用。例によって操作しづらかったです。ETACS(エタックス)というタイマー&アラーム制御コンピュータが搭載されており、エンジンを切ってライトがついたままドアを開けると、ブザがなります。確か、さらにヘッドラップのオートカット制御もしたと思います。



 こちらはエアコン操作盤。オート使用が前提ならば、こんなに操作の楽なものはありません。ワイパもダイアル操作。車速感応間欠ワイパは、間欠の間隔もスイッチで調整できます(上の3つのボタン)。しかし、一度ワイパをOFFにすると、せっかく調整した間欠タイミングもキャンセルされてしまうので、微妙な降雨時のトンネル連続は地味に苦痛。



 肝心のセンターコンソールに配置されたエアコンパネルは、手動操作を前提としていない配置と言わざるを得ません。カーナビシステムはノンオリジナル。前期型は1DINオーディオポッケX2でしたが、後期型では2DINポッケに仕様変更されており、21世紀においても最新式オーディオに換装可能です。灰皿の位置、容量は普通です。



 こんな位置に、パワースティアリングのモード切替スイッチとドアミラー操作盤が付いています。パワースティアリングは、めちゃくちゃ軽いノーマルと微妙に重いスポーツの2種が選べます。



 アンバーのメーター配色が独特です。デザイン自体は、当時の三菱によくあるデザインです。スピード、タコともにパルスを拾って動作しています。デジタルメーターじゃないのが残念。後期型には、デジパネの設定がありません。レオスタット付きで、照度コントロールが可能。スピード警告は、トヨタのと同じ(と思われる)キンコン音。速度が速くなると、ますますキンコンの間隔が速くなる芸コマも。



 カーペットマット。フカフカですね。



 モテかわコーデで最新モードのオシャレ女子には嬉しい、照明付バニティミラー。男の人には、鼻毛チェックくらいしか使いどころがありません。残念ながら、接点不良なのか、ランプは点灯しませんでした。



 室内照明をご覧ください。最初、レンズが劣化してガビガビなのかと思いきや、もともとこういう紋様のようです。80年代ならではの「豪華な」演出。すぐ近くのスリットは、おそらくオートエアコンの室温センサだと思います。

 次回はエンジン、走破性インプレッション編です。



追悼 ギャランシグマHT その1 ~外観編~

2015-06-24 14:46:34 | 自動車@故 シグマHT

 追悼って、いったい何か月前の話だよと突っ込みを入れられそうですが、かつて愛車として使用していたギャランの写真が古いデジカメに残っていたので、振り返ろうかと思います。どうやらスクラップ行きは免れたようで、新しいオーナーの手に渡ったようです。



 このギャランΣ(シグマ)は昭和63年式で、ハードトップのCSエクストラというグレードです。後期型で、年式からも分かる通り次期モデルのE30系と併売していたころのモデルです。個体数としては、E30系ギャランに流れた関係で少ないと思います。



 プロフィールは、やや高い車高とやたらと長いフロントオーバーハングが目立ちますが、エレガントなスタイルだと思います。どことなくフランス車的ディテールで、当時の三菱のデザインモチーフだった特徴的なリアウィールアーチが目を引きます。メッキモールの配置も適切で、6ライトウインドウのグラスエリア。ベースとなったΣのセダンと比較し、やや上級なキャラクターを演じています。



 トランクは、当時としては異例のハイデッキタイプ。さすがに現在のセダン車とは隔世の差を感じますが、当時としてはトランクに厚みがあるウェッジシェイプで先進的と言えるでしょう。



 厚みのあるトランクだけに、ラゲッジスペースは十分。バンパレベルで開閉するトランクリッドも、当時としては珍しい仕様です。FFならではの大容量、FRのライバルたちに実用性で差をつけます。



 なお、トランクリッドの開閉にはダンパを使用しています。抜けてましたが。



 このテールランプ、惚れ惚れします。かっこいいです。やたらと手の込んだテールランプで、2重レンズを採用し、内側がリフレクタ、外側が升目の市松模様になっています。最近でも用いられることのあるスモーク風テールを、先取りしています。ブレーキランプ3灯、ウインカ2灯という豪華さ。今では絶対に不可能です。



 リア・エムブレム(左側)



 リア・エムブレム(右側)



 トランクリッド・オープナはコンドルマーク入り



 リアウインドウ・ディカール



 クォータウインドウ・ディカール



 フロントフェンダのグレードエムブレム



 フロントグリルのエムブレム



 リア・マッドガードのΣマーク



 純正アルミ・ウィール。この個体は劣化でガビガビでしたが、業者にポリッシャを掛けてもらえば激変すると思います。14インチ。6J幅かな??



 ヘッドランプは4灯、ガラスレンズ。たしかハイビームだけイエローのレンズが入っていたと思うので、4灯黄色く光らせるためには、ロービームのH4もイエローバルブを入れないとダメだったはずです。残念ながら、コーナーリングランプは非搭載。



 オートアンテナ。壊れて昇降しませんでしたが。

 次回は内装を振り返ってみたいと思います。








撤収作業

2014-10-28 18:14:00 | 自動車@故 シグマHT

 いよいよ明日、ギャランが引き取られていきます。今日は仕事も早く終わったので、いつ取りに来てもよいように撤収作業です。



 ギャランのオーディオを、元に戻しました。この画像では何だかよく分かりませんが。



 座布団、ハンドルカバー、シフトノブも撤去。ETCは元々外す気がなかったので、そのままにしてあります。

 ギャランが次、新たなオーナーにめぐり合えるかは分かりません。もしかするとスクラップになってしまうかもしれませんが、是非、新しいオーナーによって大事にされて欲しいと思います。いろいろと劣化が激しい個体ですが、生かせば化けると思います。

 ただし、この車を手に入れるには、本当にこの車が好きでないと、やっていけないことでしょう。アシ車ってわけにもいきませんし、パーツは全然ないから維持は大変だし、かなり上級者向けです。