きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

217時間振りに2名が救出

2011-03-22 07:27:22 | Weblog
217時間振りに2名が救出         (2011.03.22.)

3月11日14時46分、東日本を襲った巨大地震から、9日目の午後4時ごろ、宮城県石巻市の旧北上川の河口から数百メートルの所一帯で救助活動中の県警石巻署員が「助けて!」と言う少年の声を聞き、がれきをよじ登って板を剥がしながら、奥に進むと倒壊した家の屋根に乗った少年が、「うちの中に婆ちゃんがいます。助けてください」と叫んだ。

ジャージーの上下にバスタオルを数枚巻いただけで、靴も履いていない裸足の16歳の高校生阿部任(あべじん)さんで、家の中には、足が悪くて動けない祖母、80歳の阿部寿美(あべすみ)さんが布団にくるまって、倒れたクローゼットの上に居た。

72時間経過後は、生命までの救助は、ほぼ絶望的と言われていたが、幸いにお勝手で食事中津波に巻き込まれ家ごと100メートルほど流され、がれきの山と共に滞留していたものである。

その間お勝手の冷蔵庫の中の食料(パン・たこ焼き・ヨーグルド・お菓子、その他)を喰いつなぎ、隣の部屋から毛布等を任さんが取ってきて、お婆さんと二人で、じっと助けを待っていたものである。

地震が襲来した時は、任さんの父親から携帯電話があり、その時は「家は倒壊したが台所は無事だ」と言う返事を返していた、しかし、その後に襲ってきた津波の猛威で家ごと流され、その後は父親との連絡が取れず、父親側の方は心配して家のあった場所へ行って見たが、もその場に家が無く流され、近くの避難所にも居なかったので、行方不明として、警察に届けていたと言う事である。

任さんは余震と瓦礫に閉じ込められ、外へ出る事が出来ず、動きが取れなかった様で、9日目に、余震も落ち着き、ようやく外にでられ助けを求めたと言う事である。

冷蔵庫の中の食料を、二人で分け合い、寒さを毛布で、凌いだのが、命を繋いだ原因であると言われている。

全くの奇跡的な救助活動で、県警石巻署の清野巡査部長は「生存者が居た事に驚いた、生きていてくれてうれしい」と語っている。

また、任君も、お婆ちゃん思いの優しい子で、救助隊員がカイロを差し出したが「おばあちゃんを助けて欲しい」と寿美さんを気遣っていたと言うことです。
(えびなたろう)