きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

原発事故で、世界的不安を

2011-03-17 08:55:52 | Weblog
原発事故で、世界的不安を         (2011.03.17.)

原子力発電では、日本が世界で一番の技術を持っている国として、自他共に許していた日本の技術が、福島原発の1号機の水素爆発で、その信頼はものの見事に失墜してしまった。

問題は、水による冷却ポンプの燃料タンクが、津波で流されたと言う事であったから、その位の事であれば、すぐさま対応できるものと思っていたが、中々上手く対応できず、水が無くなって来たから、海水を使うと言う事を言い出し、塩分を含む海水を使ったら再び炉が使えなくなる、等々、危険を前にして、早い決断が求められ、遂に「禁じて」と言われる海水をも使う事にした。

それでも、水位が上がらず、炉心の溶融が始まり、炉心を覆っていたジルコニュウムが異常高温になる事で、水と反応して水素の発生を招き、それがとうとう、水素爆発に繋がったと言われている。

そして、この一連の事故が、1号機だけに止まらず、3号機にも、2号機にもそして4号機にも同じトラブルを招いている。

世界の原子力安全委員会は日本の実態に驚き、「一体どうなっているのだ」と言う疑いを持って見られている。ユーヨークタイムズは相次ぐ爆発事象を防げなかった見通しの甘さを指摘し、冷却に失敗した事態に、東電が「深刻な事態ではない」と言う見解に付いて批判的な紹介をしている。

また、ドイツの欧州委員である、エッティンガー委員は「日本から届く映像を見れば最悪の事態も想定外ではない」と指摘、安全点検の結果次第で原子炉の閉鎖もありうる考えを示唆している。
そして、各国とも、改めて、原子力発電計画の安全性の総見直しを行う事にしている様である。

さらに、日本での放射線の漏えい事故に付いても、自国の防衛のため、日本からの輸入品にも放射能汚染が無いか、また、風向き等によって、日本からの環境汚染にも神経を尖らせている国々がある。

今回の一連の事故に対する、東電の対応は、全く官僚的で、事故に対する対応が甘く、的確な処置が取れていない、技術力も不審を招く事が多く、不都合に対しては「想定外の事故だ」を強調して、徹底した技術的対応を研究することをせず、都合の悪いものは隠蔽しようとする体質が基本的に存在している。

今後に向けての反省には、東電の体質改善の必要性を問題にしないと、将来に向けて日本の原子力開発の技術に不信感を残す事になります。
(えびなたろう)