きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

原爆症救済訴訟で

2009-08-07 11:32:14 | Weblog
原爆症救済訴訟で       (009.08.07.)

麻生首相が原爆症認定集団訴訟の原告側と訴訟終結の確認書に昨日署名した。河村官房長官が原告側に謝罪しこれによって原告306人が全員救済される事になった。

この問題は、03年から始まった訴訟で、6年を経過した昨日、「広島原爆に日」合わせて、麻生総理が、衆議院選挙を目前にして、自民党への逆風をなんとか挽回に向かわせたいとの思いで、決断したようである。長年掛かったのも、閣僚や、省庁の官僚からは強い抵抗があったためであるが、まあ良く決断したものだと思う。

此れで、この訴訟に加わった306人は救済されるが、この他にも訴訟に加わらず被爆者認定を求めて、審査を待つ被爆者は約8000人も居る事から、今後の問題を如何するかが、問われるところである。

問題は、原爆症認定審査の問題で、放射能による影響を何処まで判定するかが、あまりにも機械的に行われてきた事が被爆者の反発を招いている。

C型肝炎の時も同じで、原爆症も国が救済する義務がある性質のものだから、「先ず救済ありき」から出発して救済に努力するべきものであるが、政府は、救済金額が膨大に成る事をおそれ制限する事しか考え無い傾向がある。
認定基準にしても、機械的判定ではなく、被爆者の実態を良く聞き心の通った救済認定を考えるべきではないでしょうか。

政治と言うものは、国民一人一人に心の通った対応が必要で、十把一絡げの対応策では、被害者にたいする「優しさ」は感じられないと思います。

今度の選挙で政権交代の可能性が強いが、民主党のマニフェストには「被爆実態を反映した新しい認定制度を創設する」と謳っている。

この問題は、被爆者の高齢化が進む中で、どの政党が政権を取っても早急に対処されなくてはならない問題である。
(えびなたろう)