きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

小泉さんが出来なかった自民党改革!(4)

2009-08-22 08:02:47 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(4)     (009.08.22.)

道路特定財源の一般財源化は、いままで特別会計扱いになっていたものを一般会計扱いになることで、国会審議の中で、使途が決められる事から、国交省にとっては自由に使えなくなる事に猛烈な抵抗を示している。福田総理のこの決断は歴代総理も出来なかった事であったから、野党も国民も注目するところであった。

そのほか5月には、福田総理の「消費者庁構想」は消費者庁行政の一元化を総理が主張するもので、官僚主導の体制に真っ向から立ち向かうこの構想は、相当に覚悟を要する仕事である。
なぜ、この次期に福田総理が矢継ぎ早に改革指向を打ち出したか、其れは次期選挙に向けた改革の方向付けを示すものであったかも知れない。

しかし党内では、明らかに「財政再建派」と「改革派(上げ潮派)」に分かれた勢力が同居し、福田総理も「改革派」に重心を置いた体制を作って、思い切った指導力を発揮すれば良いのだ。

8月に福田総理は1週間の休暇を取り、思い切った「福田カラー」人事が成されるという噂で国民も期待していた。
しかし結果は「財政再建派」を重視した人事になり、族議員系の議院は喜んだが、不満を表明したのは、改革派の中川秀直元幹事長である。
福田総理は、改革派の反発を抑えるために、それではと「国家戦略本部長代理」(本部長:福田総理)に、中川秀直氏の就任を要請すると言う人事を行い、なりふり構わぬ矛盾した人事を行ったのである。

その結果党内の混乱は、不満をはらんだ状態の中、裏で官僚と族議員の結びつきが、何かに付けて抵抗を示した。
総理と言へども、幹事長と官房長官に抵抗され、更に族議員や官僚が抵抗を示せば福田総理の行く手は何も出来ない状態ではないでしょうか。
9月1日、遂に福田総理は「新しい布陣の下で、政策実現を図るため、ほかの人に遣ってもらいたい」と述べて辞任を決意したのである。

福田総理の辞任の裏側には一体何があったのか、表向きにはそんなに大きな原因と思われる物は新聞報道でも見る事は出来なかったのだが、新体制の人事を遣って1ヶ月で国政を投げ出すという事は、自民党と言う党内に隠された圧力が福田さんを辞任に至らしめたのではないでしょうか。福田さんと言う人は、非常に気位の高い人で、格好を重んじる人でしたから、惨めな辞任になることを避けたいと言う気持ちが、働いたのかも知れない。

福田さんの後任には、麻生氏に決めたのは、同じ党内の事とは言え、麻生さんは本来福田さんの政敵とも言われた人で、此の点でも福田さんらしい、本音をハッキリさせない性格がそうさせたのかも知れない。

表向きには、選挙をやって比較的「人気のある麻生氏の基で選挙を」行うと言う事で、「選挙管理内閣」の性格を持った内閣として、国民をはじめ党内外の人たちも思っていたのである。
(続く)            (えびなたろう)