きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

小泉さんが出来なかった自民党改革!(5)

2009-08-23 07:42:14 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(5)     (009.08.23.)

新総裁になった麻生太郎氏は、国会の指名も受けて、92代の総裁になり閣僚人事も自分の親しいメンバーを重用した形になったが、早晩解散を行う「選挙管理内閣」としての当面の対応と受け止めていた。官房長官に河村建夫氏を起用したが、新閣僚の発表は麻生総理自信が行うと言う麻生氏が総理の職に意気込みを表現した閣僚人事の発表であった。

与党内では早期解散が予想され、10月解散説が予想されたが、麻生総理は「08年度の補正予算の審議で民主党の出方しだいだ」と言って解散の日程を明確にする事はなかった。

更に10月に入っても、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機は、リーマン・ブラザーズ証券が2008年9月15日に連邦倒産法の適用を申請し、倒産した事が全世界に広がりをみせたのである。

この事から、麻生総理は「金融危機の回避のためには解散どころでは無い」と述べ解散の先送りを表明し、その後も08年度の第2次予算審議に、09年度の予算審議にと解散の暇を与えな状態を作り「何時解散をするのか」の質問に「私が決める事である」の一点張りで押し通した。
その間、1月の31日にはダボスの国際会議に、2月26日にはオバマ大統領の施政演説の前に押しかけ会談に行っている。アメリカのメディアもあきれて、「たった1時間の会談に1万1千キロの長旅」をと首相を皮肉る声もあって、通例なら行われる日米首脳会談後の食事会も共同記者会見もおこなわれる事は無かったのである。

4月には、09年度の予算が成立して、間もなく10兆円規模の追加の経済対策をしめしたが、民主党が景気対策として2年間で20兆円を提示をしたのをみて、今度は15兆4000億円に増額して今年度の事業費は56兆8千億円と言う史上空前の大規模対策費を提示してきた。
その内容も長期的な視野に立って使途と予算が組まれたものではなく、一時的名思いつきで出された物がおおく、全ては官僚の作文でしか無い物である。

今まで、わが国の財政を健全化させるべく赤字国債の発行を抑えて、公共工事も一部凍結する事に決めていたものが、殆どその規制を取り払い、国交省の思惑通りに道路を作ることにし更にマンガの好きな麻生総理の肝いりで、117億円を使ったマンガ館の建設も行う事を決め、野党の強い反発を買っているが、全額一点の修正も無く与党の多数決で決めてしまっている。

結局、「選挙管理内閣」のつもりで発足した麻生政権は、人気一杯まで遣る事になり、党内にも色んな“しこり”を残して、7月21日に解散を宣言せざるを得なくなり、8月18日公示、31日の投票日程が決まったのである。 

今回の選挙は、そう言う意味で単なる政党の交換と言う単純なものではない、政治構造の改革で、自民党では出来ない改革を、自・公以外の政党に委ねる選挙であります。(つづく)
(えびなたろう)