きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

政権交代が意味するもの

2009-08-08 11:51:10 | Weblog
政権交代が意味するもの       (009.08.08.)

各党のマニフェスト論争が活発になってきた、連日テレビで報道されているのもその内容について、お互いに言い争いが続いている。

今回の選挙で政権交代の可能性が強い事から、特に民主党のマニフェストには国民の関心が非常に強く、自民と公明は、裏付けのない無責任なマニフェストだといって、懸命に批判している。

大阪の橋下知事が、知事の立場から、国と地方の協議機関の法制化を強く要請している中で民主党のマニフェストに書かれていないことを指摘、民主党も直ちに追加すると言う一幕もあり、与党からは、早速、民主党のマニフェストに「ぶれ」が生じたのでは、と指摘されたが、率直に修正する事にこだわる必要はないと思う。取り合えずどの党も協議機関の設置、法制化には同意している。

自民党のマニフェストでは、国と地方の役割見直しや、出先機関の廃止・縮小、直轄事業の地方分担金や施設の維持管理費の廃止も銘記されている。

しかし、今までの麻生内閣の下でこれ等の項目が地方分権改革委員会(丹羽宇一郎委員長)からの答申や勧告があったにもかかわらず、官僚の反対に押されて、進めてこなかった事実がある、此れでは今回のマニフェストも選挙目当てのマニフェストとして、国民への信頼度は全くありません。

マニフェストは、掲げる項目は立派でも其の信頼度が無ければ画餅に等しく、国民が今一番思っているのも前回選挙で、「小泉さんに騙された!」と言う思いではないでしょうか。

橋下知事は各党のマニフェスト内容を精査し知事会による採点を8日に公表すると言っているが、項目の裏に実行出来る今までの信頼度が必要であります。

今回、政府与党に対する、世論調査で、20%を切るような低調な支持率は、結果として、政権与党の信頼性の無さが、数値として表されているもので、この点の反省をせずして、選挙だからと言って、全く新しく、素晴らしいマニフェストの項目を並べても意味の無い話ではないでしょうか。

自民党の最大の欠陥は8月2日のBlogにも書いたが、党内に「族議員」と言う官僚との癒着勢力が居る事で、彼らの勢力が居る限り、党のマニフェストがどんなに立派なものであっても実行は不可能で、此れを打破する為には霞ヶ関の解体・再編を行う以外には方法はありません。

其の事が、「政権交代」であり、国の体質を改革する事であります。
政権与党の責任は、政府が行いたい事を政府が主導で、官僚に遣らせる体制を作る事ではないでしょうか。

自民党の元行政改革担当大臣の渡辺善美氏が自民党を離党し新党「みんなの党」と言うのを作られたが、其れは如何に今の自民党が官僚に牛耳られ、官僚主導の政治になっているかを嘆いての離党であって、「脱官僚」を掲げた政党であります。 脱官僚の熱意に燃え、勇気を持って、新党発足に踏み出した「みんなの党」に、大きな拍手を送りたいと思います。
(えびなたろう)