ケイの読書日記

個人が書く書評

奥山貴宏「31歳、ガン漂流」

2007-12-25 11:27:34 | Weblog
 悲惨。体調が悪かったり、気分が落ち込んだ時は、読まないほうがいい本。
 
 文章中、感情的になったり、打ちひしがれた箇所はほとんどなく、すごく淡々と経過を書いてある。
 しかし、何といっても31歳の若さで、肺ガン・余命2年と宣告された、働き盛りのフリーライター。放射線治療も苦しいばかりで、さほど効果は出ていない。
 経済的な問題には、ほとんど触れてないが、相当高額な医療費だろう、大変だったと思うよ。

 ヘビースモーカーで不規則な生活を送っていたことは自分でも認めているが、いくらなんでもそれが原因で、31歳で肺ガンになることは無いそうで、遺伝的なものらしい。


 今まで、私が読んだガン闘病記は、岸本葉子さんの「がんから始まる」だけ。
 でも、これは治る確率(5年間再発しない確率)は半分と、希望はあったのだ。
 しかし、奥山さんの場合は…ああ…。


 それにしても,女医さんって本当に増えているんだね。産婦人科の女医さんが増えている話はよく聞くが、こういったガンを専門にあつかう所でもそうらしい。
 奥山さんは、最初の担当医の女医さんには信頼感を持っていたが、次に担当になった女医さんにはボロクソ! 「この女医にもいい点はあるんだろうけど、今の所見当たらない」と手厳しい。

 医者との信頼関係がすごく大事なのに。奥山さんの妹さんの嫁ぎ先が、薬剤師と言うから、そのつてで良いお医者さんを探せばよかったのに。
 今更遅いけど。

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