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ケイの読書日記

個人が書く書評

エラリー・クイン「Yの悲劇」を読んで

2005-10-25 15:04:27 | Weblog
大好きな本・読んだ本

 「Yの悲劇」あまりに有名なので、だいたいのあらすじを知っている人は多いだろう。私も知っていた。それでも、十分読み応えあり!!

 秀作だった「グリーン家殺人事件」の骨組みをもとに、さらにグレードアップしたのが「Yの悲劇」だ、という意味の文章を解説で読んだので、さっそく読んでみることにした。

 グリーン家も相当、オカルトっぽい家庭だったが、「Yの悲劇」のハッター家は、それに輪をかけてゆがんでいる。
 妖気が立ち込める雰囲気だけでなく、遺伝的な病毒が家族全体をおおっている。

 そんな中で毒殺未遂事件が起き……

 いたるところに伏線がはられ、それを論理的に推理していくと、ただ1人の人物が浮かび上がる。

 私は最初から犯人を知っていて読んだから、とても残念だったけど、この推理小説を読んで犯人を当てた人は、結構多いんじゃないかな。

 推理小説の多くにありがちな「こんなんアリ?!」という箇所がなく、無理のないトリックで、しかもその材料をフェアに読者に公開している。

 さすが、法月綸太郎氏の師匠です。
コメント (2)
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