ケイの読書日記

個人が書く書評

ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」を読んで

2005-10-19 10:23:31 | Weblog
大好きな本・読んだ本

 推理小説の古典的名作。すごく有名だが、私は初めて読みました。

 推理小説のセオリーどおりに考えると、最初っから犯人が誰かわかってしまうんですが、そのトリックや動機はなかなかわかりません。
 特にトリックは……うーん、こんなんアリ?!と言いたい気もするが、それなりに筋は通っています。

 この推理小説の優れているところは、名門で大金持ちのグリーン家のオカルトっぽい雰囲気。
 何代にもわたって優れた人材を輩出してきたこの名家は、今では内部崩壊をおこし、家族がお互い憎しみあって、誰が誰を殺してもおかしくない状況。
 そこで、強盗にみせかけた殺人事件が起こる。

 主人公のヴァンスは天才探偵のはずなのに、犯人の目星がいっこうにたたず、何人も死人が出るので、まるで金田一耕介のようだ。4人も殺されてから、やっと犯人がわかってもねえ。

 ケチばかりつけてしまったが、とても優れた作品。さすが推理小説の古典。
 ぜひ皆さん、一読あれ!
コメント
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