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ケイの読書日記

個人が書く書評

クリスティ作「死が最後にやってくる」を読んで

2005-10-08 21:19:44 | Weblog
大好きな本・読んだ本

 紀元前2000年のエジプトが舞台のミステリ。クリスティだから、それなりにドキドキしながら読めるが、しかし2000年前のエジプトがどんな様子か、服装とか化粧法とか家の造りとか、まったく想像できないので、情景が頭に浮かんでこず、正直言って読みづらい。

 トリックらしいトリックもほとんど出てこず、ちょっと物足りない気がする。

 ただ、この時代のエジプトの生死感はよくわかる。
 死んだらオシリスの神のもとに行って、そこで死後の生活をするらしい。死者の国での生活は生きていた時とそんなに変わりないみたい。
 生きていた時権勢のあった人は、死後の国でもいばっていられるようだ。
 だから、遊び道具や奴隷人形、香水、化粧品、宝石etcをたくさんお墓に入れる。死後の世界で困らないように。そういう考え方をするということは、死ぬのはあまり怖くないんじゃないだろうか。

 クリスティの2度目のだんな様が考古学者だったから、時代考証はちゃんとしてると思います。


コメント
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