イギリスの政治家にアーサー・バルフォアという人物がいた。20世紀初頭に首相になった人とあった。この人はメモなしで演説ができたそうだ。そして大変な読書家だった。
翻って、この国の政治家はどうか。官僚の作成した文章をアレンジして話すのはまだよいほうで、文面を見ながら棒読みする首相にはみんなあきれた。
そもそも官僚作成文は味も素っ気もない。その考えや意見に共鳴を誘うものがない。
読書好きの政治家という話はあまり聞こえてこない。
本といってもコミックではない。そのコミックのセリフに「有無」や「踏襲」は出てこないようだ。だから「ゆうむ」、「ふしゅう」と読むのだ。
これが首相経験があり財務相の読めない漢字である。笑っちゃう。
ついでに、ほかの漢字の読み違いをチェックすると「みぞゆう」、「ようさい」、「はんざつ」もあった。
「未曾有」はともかくあとは平がなからはその漢字が思い浮かばないだろう。「ようさい」は「要塞」や「洋裁」ではなくまったく違う「詳細」のことをそう読んだ。「はんざつ」は「煩雑」や「繁雑」ではない。「頻繁」だった。驚いたねぇ。
その後、猛烈に漢字の読み書きを勉強したか。聞いていないねぇ。
本、特に鴎外や漱石を読めば漢字の感覚がつかめるかも。いや、難解な漢字が多いから読まずに飛ばすかな。
メモなしで言葉を発することも必要ですよね。