台湾の夜

　台湾の話題が多い。李登輝元総統が亡くなった。米厚生長官が訪問した。おまけにシュウマイの崎陽軒が台北に店をオープンしたそうだ。

　ある時、台湾でゴルフをしょうかという話があり、結局男性5人、女性２人の参加になった。ただし、女性はゴルフをしない。便乗してグルメとショッピングなかでも端渓硯とか。
　やむなく、私はゴルフをあきらめて女性のお供となった。日中は新柳という奇岩のある海岸に行ったことは覚えているが、ほかにどこを歩き回ったか忘れた。
　夜、広い食堂(当然、中華料理店)に入って、めしとアルコールで盛り上がった。ゴルフ組もどこで成績談義をしてもの上がったようだ。

　さて、肝心の話、
　食堂には日本人の男性がいた。女性二人が連れ立って化粧室に行ったとき、その男性が私のところに来て言った。「日本語の話せるおんなを二人も連れてうらやましいよ」「……」
　申し遅れたが、参加した二人の女性は若いのだ。

　その頃は、買春の日本人が多かったか。むろん、女性たちにはそんな話はしない。