書店のコーナーに、NHKの日曜ドラマにあやかって、直江兼続を描いた本がいくつか並んでいた。いろんな作家が題材に求めたのだから、魅力的な人物だったのでしょう。
「直江兼続」ものは、ドラマの原作『天地人』は読んでいないが、藤沢周平の『密謀』は読んだ。
歴史小説は史実をなぞっても、そこに作者の思惑が注入される。だから百人百様の直江兼続になる。どの描き方がよいかは、その思惑の筆力によるところが大きいと思う。
他を読まずして決め付けできないが、少なくとも時代小説の名手藤沢周平の直江兼続は魅力的であった。
もっとも、筋書きのほとんどは忘れた。唯一、忘れがたいのは、北の政所の嫉妬である。秀吉の正室北の政所が徳川家康に加勢したことは史実だ。側室の淀君が寵愛され、その子秀頼に豊臣家の栄華を横取りされた。内心面白いはずはない。亭主の秀吉が逝ったのだから、復讐できる。
まことにコロンブスの卵でありました。
「直江兼続」ものは、ドラマの原作『天地人』は読んでいないが、藤沢周平の『密謀』は読んだ。
歴史小説は史実をなぞっても、そこに作者の思惑が注入される。だから百人百様の直江兼続になる。どの描き方がよいかは、その思惑の筆力によるところが大きいと思う。
他を読まずして決め付けできないが、少なくとも時代小説の名手藤沢周平の直江兼続は魅力的であった。
もっとも、筋書きのほとんどは忘れた。唯一、忘れがたいのは、北の政所の嫉妬である。秀吉の正室北の政所が徳川家康に加勢したことは史実だ。側室の淀君が寵愛され、その子秀頼に豊臣家の栄華を横取りされた。内心面白いはずはない。亭主の秀吉が逝ったのだから、復讐できる。
まことにコロンブスの卵でありました。