golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

リゲティ「レクイエム」

2008-06-12 19:56:50 | Weblog
少年の頃、21世紀って物凄いメカニカルな未来を想像していました。

みんな宇宙ステーションのような家に住み、勿論宇宙旅行は当たり前。

普段着も宇宙服、といった世界。

漫画やテレビの影響って恐ろしいですよね。

まあ、これは私だけの特異な想像ではなく、当時の少年みんな似たり寄ったりだったのじゃないかな。

今日のこの曲、「2001年宇宙の旅」に使われたとのこと。(実は見ていません)

我々20世紀の少年達は科学技術万能の21世紀に憧れを持っていたけれど、意外に今後の少年少女は、皆が農作業をしているようなエコロジカルな未来を夢想するのかもしれませんね。

実は田植えなどが、21世紀の若者憧れの行為だったりして。

今日はジェルジ・リゲティ(1923~2006)の命日。

ルーマニア出身のユダヤ系ハンガリー人でオーストリア国籍で亡くなった作曲家。

ノット指揮ベルリン・フィル、シュタイン(ソプラノ)、レイセン(メゾ・ソプラノ)ロンドン・ヴォイセズ

採用されなかったけど、クラシック聴き始めた頃、FMラジオのリクエストにリゲティの曲出したことあるなあ~。

このレクイエムとチェロ協奏曲。

まあ、こうやって聴いていられる平和な時代になった、ということか。

非常に精緻で静謐な音楽ですが、非常に誠実な音楽でもありますね。

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ド・ヴィゼー「組曲二長調」スミス

2008-06-11 22:10:44 | Weblog
カルメンのビゼー(BIZET)ではありません。

バロック時代フランスの作曲家、ド・ヴィゼー(VISEE、1650~1723)。

クラシック聴き始めた頃から、チェロよりもヴィオラ・ダ・ガンバ、ギターよりリュートの音色が好きでしたね。

雅びな響きが何とも言えません。

ここではテオルボ(大型、低音のリュート)の演奏です。

ホプキンソン・スミス(テオルボ)(ASTREE盤)

1.プレリュード
2.アルマンド
3.クーラント
4.ガボット
5.サラバンド
6.ジーグ

の6曲から成るフランス様式の組曲。

ギターで演奏されることも多い作曲家ですが、やはりリュートやテオルボといった古楽器で味わいたいですね。

雅びで気品ある響きとともに、明るさ、暖かさを有していて、リュートやテオルボの柔らかな響きがマッチしていますから。

同じリュート系の組曲でも、ドイツのバッハやヴァイスとは趣きがだいぶ違います。

この独特のヴィゼーの音楽、何か似たものがあると漠然と思っていたのですが、今日ふと思い当りました。

モナリザですね。

或いは、中宮寺の国宝菩薩半跏像(口元に手を添えて微笑んでいる仏像)。

高貴だが優しい音楽です。

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マテオ・アルベニス「ソナタ ニ長調」ラローチャ

2008-06-10 08:59:02 | Weblog
日曜日の夜、友人Yから携帯をD社からS社に変更した旨のメールが届いた。

今までD社だったっけ、と若干の疑問を抱きつつも、アドレスを上書き登録した。

しょうがねえ奴っちゃなあ、自分の携帯の会社を書き間違えるなんて!

昨夜、返信した。日曜日のゴルフ結果の当たり障りない内容を。

すぐまた、Yから返信があった。

しかし、何故かその文面には取引先の社名が入っている。

何故、Yがあの会社の事を知っているんだ?

別にその会社と取引があると言っただけでは、情報漏洩には当たらない。

しかし、友人に対してもそこは心得ており、その取引先名は言っていないはずだ。

受信メールを再確認する。確かに発信人名は、友人Yである。

???

そうか!登録を間違えたんだ。この受信文面から察すると会社のNに違いない。
Nの登録アドレスを確認する。

違う!

???

スパイウェア、ハッカー、なりすまし、などといった言葉も頭を過る。

受信メールに「Who are you?」と返信する。

嗚呼、このタイトルじゃ怪しいメールと思って読んで貰えないかな?

どうしよう?
パニくる。

いや、待てよ。もっと単純に考えれば良いのでは。

再度、最初に来た携帯変更のメールを良くみたら、友人Yと同姓の、会社のYからのメールでした。

チャンチャン。

ラローチャ(ピアノ)(LONDON盤)

今日は、マテオ・アルベニス(1760~1831)。

ちょうど100年後に生まれた、同じスペインの有名なイサーク・アルベニス(1860~1909)とは、血縁関係ないそうな。

約3分の小品だが、D・スカルラッティばりの機知に満ちた小気味良い曲。

もっと色々聴いてみたくなる作曲家だが、この曲位しか録音無いのかな?

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ハイドン「チェロ協奏曲第1 番」デュ・プレ

2008-06-09 20:39:35 | Weblog
近頃の若い人は知らんかもしれんが、高松塚古墳が発掘された時は、日本中そりゃ大騒ぎじゃったよ。

極彩色の壁画が土ん中から出てきたもんじゃから、家の婆さんなんかは腰ぬかしてしもうた。

そりゃそうじゃろ、土ん中から出てくるって言うたら、ミミズかモグラ、或いはタケノコ位しか思い浮かばん無学な婆さんじゃから。

当時まだ色刷りの新聞も珍しかったもんで、婆さんは写真の載った一面を大切に切って、仏壇に飾って毎日拝んでいたもんじゃ。

壁画は昔の貴人を描いたもんじゃと思うが、きっと婆さんの目にゃ仏さんに写ったんじゃろ。

でもあの頃はいい時代じゃったな。

高松塚もそうじゃし、札幌オリンピック、虹と雪のバラードじゃったっけ、トアエモアとか言ったっけ。

あっ、何の話じゃったかな?

ああそうそう、アポロじゃアポロ。アポロ11号が月に着陸したんじゃ。

ワシは信じとるがな、婆さんはあれは地球の砂漠かどこかだ、って今だに信じちゃいないようだ。

まあそれはともかく、あの頃は、ほんといい時代じゃった。横井さんや小野田さんも帰って来るし。

日本中が明るくなるニュースが、色々あったわい。

それに比べて何という時代になったんじゃ。酷い事件や事故の話ばかりじゃ。

ああ、昔は良かったのう。

ワシもこんな事言うというのは歳とったってことかな?

おい誰じゃ、そこで頷いているのは!

デュ・プレ(チェロ)バレンボイム指揮イギリス室内管(EMI盤)

この曲、意外に「新しい」のですね。今日ライナーノーツを読むまで知りませんでした。(日本語でも、ろくすっぼ読んでいないCDも多いです。)

1961年の発見だそうな。

昔からチェロ協奏曲のレパートリーとして定着していたイメージがあるものだから、とても意外でした。

発掘から20数年を経過した高松塚古墳は、劣化や退色が大きな問題になった。

それに対して、この曲は発掘から50年近く経過しても全く色褪せないのみならず、色々な演奏、録音で私達を楽しませて呉れている。

ヨーロッパの図書館や教会などには、未知の素晴らしい曲の楽譜がまだまだ眠っているんじゃないかな?

そんなものの発掘だったら、どんどん進めて頂きたいです。

第1楽章の活き活きした明るい第1主題を、当時珍しかった女流チェリストのデュ・プレが勇壮にしかし愉しげに引き出すと、一気に演奏に引き込まれて行きます。

録音は1967年、サポートするバレンボイムと結婚した翌年。

幸せな音楽、幸せな演奏。

息の長い主題がゆとりを感じさせる第2楽章、躍動感に溢れ、野山を走りだしたくなるような第3楽章。

ハイドンももっと色々聴いてみなきゃ、と改めて思った今日でした。

夭折した天才チェリスト、デュ・プレも。

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ヨハン・シュトラウス「ポルカ《狩》」他、カラヤン

2008-06-08 23:28:21 | Weblog
またしても凶悪な事件が起きた。

大きなCDショップもいくつかあり、また仕事で時々行くこともある秋葉原の通り魔事件。

不条理にもお亡くなりになられた方のご冥福をお祈り致しますとともに、怪我をされた方の一日も早いご快癒をお祈り致します。

こういう事件が起って、いつも「二度とこういう事件が起こらないようになって欲しい」と皆思う。

しかし残念ながら、なくならない。

であれば、発生した時に如何に死傷者を減らせるである。

警察官の発砲基準が現在どうなっているのかよく分からないが、凶悪事件の際、銃の使用に慎重過ぎるのではないか。

刃物を持った犯人が暴れていて、死傷者の発生が懸念されるような場合には、発砲はやむを得ないと思う。

今回も切り付けられそうとなった人を庇おうとして怪我をされた警察官がいたと報道されている。

状況がよく分からないので何とも言えないが、銃の使用の制約が大きくなければ、それにより死傷者を減らせていた可能性もあったかもしれない。

市民の安全を守るとともに、命懸けで働いて頂いている警察官の方の安全の為にも、警察官の銃使用制限に関して再考を。

カラヤン指揮ベルリン・フィル(グラモフォン盤)

「ウィーンの森の物語」、「美しき青きドナウ」などとともに、車の運転中に聴く。

初詣に行く車中で久々に聴き、かっちりしてシンフォニックで、カラヤンのJ・シュトラウスもいいな、と思ったCD。

鉄砲の音も入った2分ほどの短い曲。

ピストルの音など、運動会だけになって欲しいのはやまやまなのですが…。

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ヴィドール「オルガン交響曲第5 番」

2008-06-07 05:36:15 | Weblog
今日は会社のゴルフコンペで4時起きです。

昨夜は、すぐ寝付けそうになかったので、睡眠薬替りに風邪薬を飲みました、風邪でもないのに(笑)。

11時過ぎに寝て、目覚しを掛けた4時まで、薬の効果で熟睡出来ると思ったのですが、2時半頃に目覚めてしまいました。

駄目ですね、遠足前の子供状態で。

それから、また1時間ほど眠り4時起床。今、電車の中です。

ブルーン(オルガン)(ARTE NOVA盤)

今朝は、久しぶりにヴィドール(1844~1937)。と言ってもこの1枚しか持っていませんが。

オルガン1台による交響曲。

フランス近代のオルガニストにして作曲家のヴィドールが開拓した新ジャンルですね。

晦渋な感じでオルガン曲を敬遠気味の方も多いかもしれませんが、堅固な中にも明快さがあって、聴きやすい曲だと思います。

単独で演奏されることも多い、最終楽章の軽快で壮麗なトッカータ。とても小気味良い曲で早朝に爽やかな気分をもたらしてくれますね。

今、トッカータをアンコールしたところです。と言っても、CDを再生しただけですが(笑)。

さあ、そろそろ降車駅かな。車で拾ってもらい、銚子の近くまで遠距離ドライブです。

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「さすらう中年の歌」

2008-06-06 20:55:57 | Weblog
10数年前のことです。

実家の近くで友人と飲んでいて、終電を逃す。

タクシーで帰るには高過ぎる。

実家に泊まろうかとも思ったが、「いいや、歩いちゃえ!」

実家から自宅までは、車で1時間位の距離。キロ数だと22、3Km。

冷静に考えれば、夜中に酔って歩く距離ではない。

アルコールで気持ちが大きくなっていたのがいけない。「何とかなるだろう!」

歩きだしたが、なかなか距離が稼げない。

車で良く通る道だからと高をくくっていたのも大失敗。途中、見知らぬ住宅地などに何回か迷い込む。

眠い、眠い!しかし、勿論眠る訳にはいかない。

ひたすら歩き続ける。

喉が乾いた。ジュースを自販機で買い1本飲む。

結局、立ち止まったのはこの一瞬だけ。

後はひたすら歩き、歩き、歩き詰め。

夜だから何となく心細いし、兎に角眠い。

一体いつになったら自宅に着くのだろう?不安。

残り何キロかも皆目分からぬ。

それでも、歩いて歩いて歩いて、何とか自宅にたどり着きました。

ああ疲れた。眠かった。

既に朝7時近くなっておりました。

道にだいぶ迷ったことを考慮すると、25Kmほどを7時間半位で歩いたことになります。途中ジュース1本で。

まあ、歩く前にだいぶガソリンは補給しておりましたが(笑)。

さすがにもうあんな無茶は出来ませんね。

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マーラー「さすらう若人の歌」ハンプトン、バーンスタイン

2008-06-06 08:25:28 | Weblog
「さすらう若人の歌」

さすがにあの時は辛かったですね。

まだ若人だった頃(今でも気持ちは若人ですが(笑))、新宿~青梅43Kmを「飲まず、食わず、走らず」歩くという大会に2年連続で出たことがあります。

二十歳前ですから、遥か昔のことですが。

高校の友人と2人だったのですが、最初我々は高をくくっておりました。

まあ、歩くだけじゃないか、大したことないぜ、と。

スタート直後は、出来るだけ上位を狙おうと、競歩の様に歩いて、10位以内くらいにいました。

しかし、足が付いていかない。抜かされる、抜かされる。

5人が10人、10人が20人、20人が40人、40人が80人…という具合にどんどん抜かされて行く訳です。

周囲の景色を眺める余裕も無かったのでしょう。春だったか、秋だったも覚えておりませんが、いずれにしても暑くはなかった。

喉が乾いて来ました。

しかし、水1滴でも口にしたら失格です。ガマン、ガマン!

渇きになんとか耐えると、今度は空腹が襲って来ます。

何か喰いたいなあ。しかし、飴さえも駄目です。

すれ違った外人さんに、思わず「ギブ ミー チョコレート!」と声を掛けそうになりましたが、ガマン、ガマン!

唾を飲み込んで、と言っても渇きで満足に唾も出ないのですが、なんとか空腹をやり過ごすと、今度は足の痛みの襲来です。

いっそ、走ってしまった方が楽かな?いや、ガマン、ガマン!

足の痛みに慣れて来ると、今度はまた喉の渇きが…。

何故か、喉の渇き、空腹、足の痛みが交互にやって来るのです。

一つの苦痛が引くと、次の苦痛が。

でも不思議なことに、2つ以上のピークが重なることはなく、3つの苦痛の周期がきれいにずれているんですね。

バイオリズム曲線というのと同じか!と、妙に合点しました。良く知らないのですが、あれも身体、感情、知性の波が交互に来るのですよね。

何とか、ルマンならぬガマン耐久レースを完歩しましたが、さすがにゴール着いたらヘロヘロ。

豚汁が配られていましたが、最初それもなかなか喉を通りませんでした。

1回目が43Kmを8時間ちょっと。翌年は8時間を切りましたが、順位は何れも後ろの方。

でも、平均で5Km/h以上で歩いたのだから、今思えば立派なもの。自分で自分を褒めてあげたい。(懐かしいセリフ)

ハンプトン(バリトン)バーンスタイン指揮ウィーン・フィル(グラモフォン盤)

定番の名演で愛聴盤です。
ハンプトンの柔らかい美声をバーンスタインとウィーン・フィルのこの世のものと思えない彼岸の美音響が支えます。

ひたすら音楽の流れに身を任せるばかりです。

降車駅着くので、「さすらう中年の歌」は、夜に続く。

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バッハ「マニフィカトBWV243a 」ピケット

2008-06-05 20:08:56 | Weblog
自宅の近くにJR武蔵野線という路線があります。

東京近郊を大きく取り巻く半円状の鉄道で、元々は貨物の大動脈線だったものを旅客も運ぶようになったものです。

現在でも、電車待ちしていて、「あっ、来た来た!」とベンチから立ち上がり、乗車口に近づくと、目の前をやたら長編成の貨物列車が通り過ぎる、なんてこともしばしばです。

さてこの武蔵野線、元々郊外の街外れを中心に引かれた路線の為、東、西、南、北、新、本町、武蔵といった接辞語の付く駅がほとんどです。

新小平、南浦和、西船橋…という感じで、接辞語の付かない駅は、26駅中たった3駅しかありません。

こんな路線、さすがにどこにも無いんじゃないのかな。

ところで、「本○○」とか、「△△本町」っていうネーミングって、「本当はこっちの方が町の中心なんだぞ」っていう思いがこもっているのでしょうか?

残念ながら、私の知っているいくつかの例では、接辞語の付かない駅と比べて、マイナーな存在ばかりですが…。

もし自分のところが本家だぞという主張なら、「本」、「本町」といった中途半端な言葉ではなく、外食産業の様にストレートに、「元祖○○」、「本家△△」と名乗りを挙げてしまった方が潔いんじゃないの。

例えば、「府中本町」ではなく「元祖府中」という具合に。

それよりむしろ、府中競馬場の最寄駅だから、「府中馬町」っていう方が良い?

「自宅の最寄の駅どちらですか?」なんて聞かれた時、「元祖府中」も「府中馬町」も恥ずかしいかもしれないけど。

ピケット指揮ニュー・ロンドン・コンソート、ボット(ソプラノ)アグニュー(テノール)他

今日は、エース級の登板。

大好きなバッハの中でも、特別に好きな曲の一つです。

壮麗な響き、活き活きとしたリズム、甘美な旋律、優美な音色…明快な構成と各曲の連続性の良さで、無理なく、無駄なく極めて完成度高い作品に仕上がっている。

何より、明るく、楽しく、爽快。

フランスでは、バッハの最高傑作に挙げる人も多い、と読んだことがあります。

マタイやロ短調ミサなどもあるので、最高傑作かどうかはともかく、傑作であることに依存ある人は少ないのではないでしょうか。

第2稿のニ長調のBWV243が演奏されることの多いこの曲ですが、今日は変ホ長調の第1稿BWV243a。

きびきびして、美しいメロディの各曲が果断なく奏される第2稿も勿論素晴らしいですが、少し鄙びた味わいも持った第1稿も大変魅力的で、甲乙付けがたいですね。

2つの稿の違いで一番大きいのは、第1稿にはクリスマスのコラール4曲が途中に挿入されていること。

挿入曲のところで、連続性がちょっと削がれる嫌いはありますが、素朴で閑かな味わいを持った挿入曲も魅力的。

まあ、私としてはその日の気分で、第1稿、第2稿を聴き分けたいですね。

ところで、この曲作品番号に「a」という接辞語が付いて、CDの数もずっと少ないけど、こっちが第1稿なんだから、元祖だぞ。

元祖マニフィカト!
本家マニフィカト!

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ジェフスキ「不屈の民」による3 6の変奏曲

2008-06-04 20:49:25 | Weblog
昔、「文体練習」という本を読んだことがあります。

クノーというフランスの作家の作品で、バスの中での日常的なちょっとしたいざこざを99の文体で表現したもの。

若者言葉によるものもあれば、論文調や歌、法律のような文章もあったかな。

1つの些細な出来事が、ありとあらゆる表現手法で語られていました。

私が読んだのは、当然ながら日本語訳。

原文ならまたフランス語特有の味わいがあるのでしようが、翻訳でもなかなか楽しめました。

新聞の書評で興味を持ち、会社の帰りに大きな書店に寄り探して貰いました。

1,000円位だろうと思って気軽に頼んだら、3,500円と想像を超える高さでビビりましたが、何となく引っ込みが付きにくく、結局購入しました。

ほんと、普通のハードカバーの本で、たいした厚さじゃないし、装丁だってシンプル。高かったなあ~。

ラート(ピアノ)(NAXOS盤)

今日は、先日ショップで試聴して大変気に入り、昨日買ったCDです。

フレデリック・ジェフスキ(1938~)は、アメリカの作曲家、ピアニストで、マルクス主義者。この曲の主題も政治運動歌だそうである。

「鼻歌でも歌えるテーマ」(CD帯)に、無調、ミニマル、ジャズ、超絶技巧といった多彩な変奏が約1時間に渡って続きます。

凡庸な主題から素晴らしい変奏曲を生み出した代表例として、ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」がありますが、この初めて名前を聞いた作曲家だって決して負けていません。

スピーカーの前で静粛に拝聴しても良いし、おしゃれな店のBGMにも好適でしょう。

変奏同様、多彩な聴き方が可能な曲だと思います。

今年知った、ビーバー「ロザリオのソナタ」に続き、ハマりそうな曲です。

現代作品ですが、聴きづらさはありません。

ちなみに、この曲を聴いていて思い出した3,500円もした「文体練習」の本、ダンボール箱に入れていたら、何年か前、カミサンにゴミと判断され捨てられてしまいました。チクショ~。

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