golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ジェフスキ「不屈の民」による3 6の変奏曲

2008-06-04 20:49:25 | Weblog
昔、「文体練習」という本を読んだことがあります。

クノーというフランスの作家の作品で、バスの中での日常的なちょっとしたいざこざを99の文体で表現したもの。

若者言葉によるものもあれば、論文調や歌、法律のような文章もあったかな。

1つの些細な出来事が、ありとあらゆる表現手法で語られていました。

私が読んだのは、当然ながら日本語訳。

原文ならまたフランス語特有の味わいがあるのでしようが、翻訳でもなかなか楽しめました。

新聞の書評で興味を持ち、会社の帰りに大きな書店に寄り探して貰いました。

1,000円位だろうと思って気軽に頼んだら、3,500円と想像を超える高さでビビりましたが、何となく引っ込みが付きにくく、結局購入しました。

ほんと、普通のハードカバーの本で、たいした厚さじゃないし、装丁だってシンプル。高かったなあ~。

ラート(ピアノ)(NAXOS盤)

今日は、先日ショップで試聴して大変気に入り、昨日買ったCDです。

フレデリック・ジェフスキ(1938~)は、アメリカの作曲家、ピアニストで、マルクス主義者。この曲の主題も政治運動歌だそうである。

「鼻歌でも歌えるテーマ」(CD帯)に、無調、ミニマル、ジャズ、超絶技巧といった多彩な変奏が約1時間に渡って続きます。

凡庸な主題から素晴らしい変奏曲を生み出した代表例として、ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」がありますが、この初めて名前を聞いた作曲家だって決して負けていません。

スピーカーの前で静粛に拝聴しても良いし、おしゃれな店のBGMにも好適でしょう。

変奏同様、多彩な聴き方が可能な曲だと思います。

今年知った、ビーバー「ロザリオのソナタ」に続き、ハマりそうな曲です。

現代作品ですが、聴きづらさはありません。

ちなみに、この曲を聴いていて思い出した3,500円もした「文体練習」の本、ダンボール箱に入れていたら、何年か前、カミサンにゴミと判断され捨てられてしまいました。チクショ~。

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